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1章:旅人として
困っている人を見かけたら? ☆11☆
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リーズの問いかけに、男性は眉間に皺を寄せて、嫌そうに口にする。
「だから、化け物に殺されたんだって」
「……ぐちゃぐちゃになったままだったのでしょう? 人を喰う悪鬼に殺されたとは、思えません」
「確かにの。あやつらが人を喰うなら、綺麗にぺろりといくじゃろうし。むしろ、化け物に殺されたと思わせたかったのでは?」
びくり、と女性の方が揺れる。シュエが目元を細めて視線をリーズに移すと、彼は小さくうなずき、じっと彼女を見つめた。
怯えているように見える女性に、さらに問いかける。
「ご主人の遺体は、誰が見つけたのですか?」
「……私です。助けられなかったから、あの人は私を恨んでいるのでしょうか」
「待て待て、なぜそうなる? 夫が零体で芻狗を持ってきたと思うのか、お主はっ」
思わずというように、シュエが口を挟む。
女性は左頬に手を添えて首を傾げた。
本気でそう思っているであろう状況に、シュエは重々しくため息を吐く。
「違うのですか?」
「もっと簡単に考えられるじゃろ! 村人が祭りに乗じて芻狗を置くという考えが!」
「ああ、それもそうですね」
納得したように手をポンと叩く女性に、シュエとリーズは視線を交えた。
「もう遅い時間になるので、話の続きは明日でもよろしいでしょうか? お腹いっぱいになったら、なんだか眠くなってきました」
「まぁ、構わんが。……わらわたちはどうすればいいかのぅ?」
この村に宿屋があるかどうか確かめていない。今から宿屋を探すには、外は暗くどうしようかと悩んでいたら男性が事情を察したのか口を開く。
「村長に聞いてみるよ。村長の家なら広いし、二人を泊めることもできると思う」
「いや、そなたは母上についておやりよ。わらわとリーズは大丈夫じゃから。のぅ、リーズ?」
「ええ、断られても勝手にどうにかしますので、安心してください」
リーズはにこりと微笑んだ。その笑みを見た男性はなにも言えなくなり、「村長の家はここから北のほうだよ」と方角を教えて、シュエとリーズが家から出ていくのを見送った。
すっかり暗くなった空を見上げ、シュエはすぅぅと大きく息を吸い込む。
「空気が美味しい場所じゃのー」
「山の中の空気も美味しかったでしょう?」
「まぁの。さて、リーズ。どう見ておる?」
「姫さまのほうが確信に近付いているのでは?」
質問に質問を返されて、シュエは唇を尖らせながら、てくてくと村長の家まで歩いていく。
村で一番大きな家だからすぐにわかった。
「だから、化け物に殺されたんだって」
「……ぐちゃぐちゃになったままだったのでしょう? 人を喰う悪鬼に殺されたとは、思えません」
「確かにの。あやつらが人を喰うなら、綺麗にぺろりといくじゃろうし。むしろ、化け物に殺されたと思わせたかったのでは?」
びくり、と女性の方が揺れる。シュエが目元を細めて視線をリーズに移すと、彼は小さくうなずき、じっと彼女を見つめた。
怯えているように見える女性に、さらに問いかける。
「ご主人の遺体は、誰が見つけたのですか?」
「……私です。助けられなかったから、あの人は私を恨んでいるのでしょうか」
「待て待て、なぜそうなる? 夫が零体で芻狗を持ってきたと思うのか、お主はっ」
思わずというように、シュエが口を挟む。
女性は左頬に手を添えて首を傾げた。
本気でそう思っているであろう状況に、シュエは重々しくため息を吐く。
「違うのですか?」
「もっと簡単に考えられるじゃろ! 村人が祭りに乗じて芻狗を置くという考えが!」
「ああ、それもそうですね」
納得したように手をポンと叩く女性に、シュエとリーズは視線を交えた。
「もう遅い時間になるので、話の続きは明日でもよろしいでしょうか? お腹いっぱいになったら、なんだか眠くなってきました」
「まぁ、構わんが。……わらわたちはどうすればいいかのぅ?」
この村に宿屋があるかどうか確かめていない。今から宿屋を探すには、外は暗くどうしようかと悩んでいたら男性が事情を察したのか口を開く。
「村長に聞いてみるよ。村長の家なら広いし、二人を泊めることもできると思う」
「いや、そなたは母上についておやりよ。わらわとリーズは大丈夫じゃから。のぅ、リーズ?」
「ええ、断られても勝手にどうにかしますので、安心してください」
リーズはにこりと微笑んだ。その笑みを見た男性はなにも言えなくなり、「村長の家はここから北のほうだよ」と方角を教えて、シュエとリーズが家から出ていくのを見送った。
すっかり暗くなった空を見上げ、シュエはすぅぅと大きく息を吸い込む。
「空気が美味しい場所じゃのー」
「山の中の空気も美味しかったでしょう?」
「まぁの。さて、リーズ。どう見ておる?」
「姫さまのほうが確信に近付いているのでは?」
質問に質問を返されて、シュエは唇を尖らせながら、てくてくと村長の家まで歩いていく。
村で一番大きな家だからすぐにわかった。
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