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1章:旅人として
新たな国 ☆15☆
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「護衛はおらんのか?」
「いるにはいるけど……」
一人で海を見たくてまいてきた、と言いづらそうに視線をあちこちにさまよわせた少年に、リーズとシュエは同時に息を吐く。
「そなた、さては世間知らずの坊ちゃんじゃな?」
「世間、知らず……?」
「そんな宝石を持って歩いていたんじゃから、悪い大人に狙われても仕方なかろう」
少年は「うっ」と言葉を喉に詰まらせ、頬をかいた。
金目のものを持っている子どもに目をつけ、それを奪おうとする先程の大人も大人だが、自衛することも学ばなくてはいけない、とシュエは淡々と語る。
その語りを聞いて、リーズは複雑そうに表情を歪めた。
「で、その護衛は今どこに?」
「……たぶん、街の中を探していると思う」
「護衛に会ったら、きちんと謝罪するのじゃぞ」
「……そうする……」
シュエは立ち止まり、少年に近付くとつま先立ちになり、手を伸ばして彼の頭を撫でる。
少年はびくっと身体を大きく揺らし、自分よりも小さい子に慰められた? とシュエを凝視した。
「護衛の仕事はそなたを守ることじゃ。そなただって、痛い思いをするのはもうこりごりじゃろう?」
その問いかけに、「それは、うん……」と小声で肯定する。シュエは「よし」とだけつぶやいて手を離し、再び歩き出す。
少年も撫でられた場所を自分でも撫でながら、足を進めた。気付けば冒険者ギルドの近くにきていて、シュエは駆け出して勢いよく扉を開けた。
「ちぃと聞きたいことがあるんじゃがー!」
中にいる冒険者たちに声をかけると、冒険者たちは思わずというように視線を彼女に集中させる。
さっき出ていった少女が戻ってきたので、中はざわついていた。
「のぅ、わらわ、今日この街に到着したばかりで知らんのじゃが、こやつの顔に見覚えがある者はおるか?」
ちらりとリーズを見上げると、彼は俵担ぎしていた人を床に寝転ばせた。顔を覗き込んだ冒険者たちは、ぎょっとしたように目を見開く。
「お、おいおい、こいつをどこで見つけたんだ?」
「路地裏で。なんじゃ、知り合いか?」
「知り合いっつーか、冒険者ギルドを追い出されてヤケになっていろいろ問題を起こしてたヤツだよ」
呆れたように後頭部をかきながら、冒険者の一人が教えてくれた。
「手下もいたようじゃが?」
「ああ、こいつパーティー組んでいたからな。そいつらじゃないか、たぶん」
「ふぅん」
ならば、全員連れてくるべきだったか、とシュエはぼんやりと考える。
顔は覚えているので、見かけたら捕まえておこうと思考を巡らせていると、ギルド長が騒ぎに気付いてこちらまできた。
「いるにはいるけど……」
一人で海を見たくてまいてきた、と言いづらそうに視線をあちこちにさまよわせた少年に、リーズとシュエは同時に息を吐く。
「そなた、さては世間知らずの坊ちゃんじゃな?」
「世間、知らず……?」
「そんな宝石を持って歩いていたんじゃから、悪い大人に狙われても仕方なかろう」
少年は「うっ」と言葉を喉に詰まらせ、頬をかいた。
金目のものを持っている子どもに目をつけ、それを奪おうとする先程の大人も大人だが、自衛することも学ばなくてはいけない、とシュエは淡々と語る。
その語りを聞いて、リーズは複雑そうに表情を歪めた。
「で、その護衛は今どこに?」
「……たぶん、街の中を探していると思う」
「護衛に会ったら、きちんと謝罪するのじゃぞ」
「……そうする……」
シュエは立ち止まり、少年に近付くとつま先立ちになり、手を伸ばして彼の頭を撫でる。
少年はびくっと身体を大きく揺らし、自分よりも小さい子に慰められた? とシュエを凝視した。
「護衛の仕事はそなたを守ることじゃ。そなただって、痛い思いをするのはもうこりごりじゃろう?」
その問いかけに、「それは、うん……」と小声で肯定する。シュエは「よし」とだけつぶやいて手を離し、再び歩き出す。
少年も撫でられた場所を自分でも撫でながら、足を進めた。気付けば冒険者ギルドの近くにきていて、シュエは駆け出して勢いよく扉を開けた。
「ちぃと聞きたいことがあるんじゃがー!」
中にいる冒険者たちに声をかけると、冒険者たちは思わずというように視線を彼女に集中させる。
さっき出ていった少女が戻ってきたので、中はざわついていた。
「のぅ、わらわ、今日この街に到着したばかりで知らんのじゃが、こやつの顔に見覚えがある者はおるか?」
ちらりとリーズを見上げると、彼は俵担ぎしていた人を床に寝転ばせた。顔を覗き込んだ冒険者たちは、ぎょっとしたように目を見開く。
「お、おいおい、こいつをどこで見つけたんだ?」
「路地裏で。なんじゃ、知り合いか?」
「知り合いっつーか、冒険者ギルドを追い出されてヤケになっていろいろ問題を起こしてたヤツだよ」
呆れたように後頭部をかきながら、冒険者の一人が教えてくれた。
「手下もいたようじゃが?」
「ああ、こいつパーティー組んでいたからな。そいつらじゃないか、たぶん」
「ふぅん」
ならば、全員連れてくるべきだったか、とシュエはぼんやりと考える。
顔は覚えているので、見かけたら捕まえておこうと思考を巡らせていると、ギルド長が騒ぎに気付いてこちらまできた。
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