竜人族の末っ子皇女の珍☆道☆中

秋月一花

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2章:冒険者として

封印された場所 ☆2☆

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「この子を使って、封印を解こうとしたのかのぅ?」

 頬に手を添えて、こてんと首を傾げるシュエに、エリオットはリアムのペンダントに視線を注ぐ。

「それ、どうしたの?」
「この前、誕生日プレゼントだよって、両親がくれた」

 リアムの言葉に、シュエもじっとアクアマリンのペンダントを見つめる。

 エリオットが持っているアクアマリンとは違い、竜人族の力は感じない。

「まぁ、ここで立ち話もなんじゃし、とりあえず封印を解くとするか」

 パンッと手に扇子を叩きつけて、封印された場所を扇子で示す。

 彼らは顔を見合わせ、神妙な表情を浮かべてから、うなずいた。

「……この人、どうしますか?」

 リーズがシュエに問いかける。『この人』とはギュスターヴのことだろう。完璧に気を失っているのを確認し、軽く手を振って「放っておけ」と笑う。

「そのまま放置で大丈夫でしょうか?」
「わらわのほうが強いもん」

 アルフォンスは心配そうにギュスターヴとシュエを見た。

 シュエは扇子を広げて、くふくふと笑いながら歩き出す。

「あ、待ってよー」

 スタスタと早足で歩く彼女を追いかけるように、エリオットとリアムが駆け出した。

 あとに続くようにアルフォンスとリーズ、ルシアンも。

 ただ、ルシアンだけは多少不安げに眉を寄せギュスターヴをちらりと確認した。

 鉱山の一角に入り、竜人族の気配を探って歩いていく。デコボコとした地面は歩きづらく、途中転びそうになったエリオットをリアムが咄嗟に支えた。

「お主ら、仲が良さそうじゃのう」
「そこそこ、じゃない?」
「うん、そこそこ、だよ」

 微笑み合う彼らに、シュエは小さく口角を上げた。『そこそこ』ではなく、かなり仲が良いのだろう、と。

 ――どのくらい歩いたのか、エリオットたちの息が上がるほど歩き、目的の場所を見つけた。

 水色に輝く紋章を目にして、シュエの瞳がらんらんと輝く。

「おお、見事な紋章じゃ!」
「ええ。こんなに立派な紋章、久しぶりに見ました」

 壁一面に描かれた紋章。

 その紋章は水色だった。――そう、まるでエリオットの持っているアクアマリンのような色。

「えっと、おれ、これからどうすればいいのかな……?」

 紋章の前に立ち、戸惑うようにシュエたちを振り返った。

「アクアマリンを取り出してみぃ」

 ごそごそと音を立てて、アクアマリンを取り出すエリオット。

 その宝石が淡く光っていることに気付き、大きく目を見開く。

「……アクアマリンって、光るの?」
「いや、普通のアクアマリンは光らんよ」

 ふるりと首を横に振るシュエ。彼が手にしているアクアマリンに視線を落とす。

 アクアマリンの光が徐々に一本の線になり、紋章をなぞるように光が動いた。
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