あなたにはこの謎に秘められた真実が見抜けるか? 読者への挑戦状!

雨色銀水

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出題編

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 証言者No.1「如月 琴音」

『ああ、刑事さん……ですね? 私、源蔵の娘で琴音と申します。あまりに突然のことで、私、どうしたらいいか……。

 ええ、わかっております。こういう時だからこそ、気をしっかり持たなければ……何かお聞きになりたいのですよね。どうぞ、なんでも聞いてくださいませ』

 Q1「被害者の死亡推定時刻に何をしていたか?」

『午前4時から7時の間……ですね。その時間でしたら、部屋で休んでおりました』

 Q2「アリバイを証言してくれる人の有無」

『いない……です。先ほども申し上げた通り、部屋で休んでいましたから』

 Q3「事件前後の時間帯で気になったことは?」

『さあ……特には。明け方に一度目が覚めて、部屋の窓から離れのある裏庭を見ましたら、一面真っ白の雪が積もっていて綺麗だと思ったくらいでしょうか。え? その時間帯ですか? 確か、午前5時頃だったかと思いますけど』

 Q4「離れに続く道の足跡について」

『混乱していてはっきりとは覚えていないのですけれども……私が離れに向かった時間帯……確か、午前7時前後だったと思いますが。その時に気になったこと……ですか。さあ……私には不自然なことは何もありませんでしたよ?』

 Q5「通報時間までに誤差がある理由」

『私……パニックを起こしてしまって……喋れるようになるまで、時間がかかったんです』

 Q6「離れで気になった点」

『扉が……鍵が開いていたので、不思議には思ったんです。いつも父は離れにいるときは鍵をかけていたのに……それなのに、あんな……』

 Q7「犯行動機のある人間は?」

『わかりません……いえ、いないのではなく、多すぎて分からないんです。私の弟……『正樹』というのですが、事業への融資について父と揉めていましたし……正樹のお嫁さんである『奈帆』さんも、父とそりが合わなくていつも喧嘩していましたし。

 使用人にも、父は厳しく当たっていたので……あまり、良い感情は持っていないと思います』

 Q8「あなたは犯人ですか?」

『え……ふふ。違います……私じゃありませんよ……』


 証言者No.2「如月 正樹」

『オヤジ、死んだんだって? あの業突く張りの色ボケジジイ……天罰が下ったんだよ。自分に権力があるからって、いい気になりやがって……ああ、悪い悪い。聞きたいことがあるんだったな? 別にいいけど、俺は何も知らないぜ?』

 Q1「被害者の死亡推定時刻に何をしていたか?」

『何って……寝てたよ。普通寝てる時間じゃね?』

 Q2「アリバイを証言してくれる人の有無」

『だから寝てたんだって……ああ、そうだ。確か一回目が覚めたんだった。それで厨房に飲み物を取りに行ったんだよ。その時誰かに会わなかったかって? あー……そう言えば、岡元がいたな。昨日料理の味が気に食わないってオヤジが荒れたんで、仕込みをやり直してたみたいだな。

 は? それは何時頃かって。さあ……5時か6時くらいじゃね? 柱時計が5、6回くらいなってた気がするから』

 Q3「事件前後の時間帯で気になったことは?」

『知らね。寝てたし。……あ、ちょっと待てよ? さっき言った起きた時のちょっと前に、なんか近くですげー音立てて扉が閉まった気がするんだよな。はっきりと覚えていないけど、時間帯は5時か6時くらいだと思うぜ」

 Q4「離れに続く道の足跡について」

『それな。俺見てないんだよ。俺の部屋って、裏庭側じゃなくて正門側に窓があるからさ。起きた時には大騒ぎになってたし、足跡がどうとか言われても分からないって』

 Q5「離れの状態について」

『んー……オヤジって、人間基本信用してないから、常に離れの鍵はかけてたはずなんだよな。それがかかってなかったってことは……オヤジが中から開けたんじゃね? あれって確かスペアキーなんてのもないはずだしな』

 Q6「犯行動機のある人間は?」

『全員に何かしらの動機はあるはずだぜ。だけどま、俺は違うけどな。だって、オヤジ死んだら俺にはろくに遺産はいらないんだぞ。生きてなきゃ金もらえないのに、殺すわけないって。

 むしろ動機があるのは、遺産相続人の姉貴じゃねえかな。アイツ、オヤジにいいように使われてて、色々鬱憤溜まってそうだしさ』

 Q7「あなたは犯人ですか?」

『はあ? マジで言ってんの? ばっかじゃねーのちげーよ!』

 証言者No.3「如月 奈帆」

『お義父さまが亡くなったなんて……色々私たちに手を貸してくださったのに。なんのご恩返しもできなかったわ……ええ。わかっております。事件についての証言をすればよろしいのですわね。なんでも質問してくださいな』

 Q1「被害者の死亡推定時刻に何をしていたか?」

『自室で本を読んでおりましたの。こちらなのですけれど……ええと、タイトルはなんとか家の犬という……ミステリーでした。犬が出てくるから可愛らしい話かと思えば、随分と恐ろしい話でしたわね』

 Q2「アリバイを証言してくれる人の有無」

『おりません……何せ、本を読んでいましたので。夫は隣の部屋にいたはずですけれど、昨夜は顔を合わせておりませんわ』

 Q3「事件前後の時間帯で気になったことは?」

『さあ、特には……。5時頃に一度、厨房の方に降りたくらいで……それでも誰にも会いませんでしたし、何か物音を聞いたとかもありませんわ』

 Q4「離れに続く道の足跡について」

『それがよく分からないのですけれども……足跡がお義姉さまのものしかなかったことを問題にされているのでしたら、雪が降っている間に離れへ行ったのではないのでしょうか。その、犯人がもし、この中にいるのだとしたら……ですけれど。はっきり言って、私、あまりそんなこと考えたくもありませんの』

 Q5「離れの状態について」

『よくわかりません……私、離れへは行ったことがなくて。扉が開いていたのなら、お義父さまが開けて招き入れた以外ないのでは……。え? 凶器について知っていることですか? そうですね、部屋にあった果物ナイフを使うなんて、よっぽど追い詰められていたのでしょうね。そうでなければ、血溜まりが出来るほど刺したり出来ませんもの……』

 Q6「犯行動機のある人間は?」

『わかりません。……良い方なんですよ。私はもともとこの家の人間ではありませんが、それだけは断言できます』

 Q7「あなたは犯人ですか?」

『そうです。……と、言ったら、あなたは信じるのですか?』

 証言者No.4「岡元 はじめ」

『旦那様が殺されるなんて……私どもはどうしたら良いのでしょうか。協力できることがありましたら、何なりとおっしゃってください』

 Q1「被害者の死亡推定時刻に何をしていたか?」

『厨房で仕込みのやり直しをしておりました。先日の食事の際、旦那様が味付けが口に合わないとおっしゃっておりましたので……。結局、召し上がってはいただけませんでしたが』

 Q2「アリバイを証明する人間の有無」

『ふむ……正確な時間はわかりかねますが、正樹さまが厨房にいらっしゃいました。……は? それ以外に誰か来なかったか、ですか。さて……集中しておりましたので、声をかけて下さらなかったのなら、気づかなかったと思います。厨房から離れたことは何度かありますが……その、私も人間ですので』

 Q3「事件前後の時間帯で気になったことは?」

『いえ、別段……ああ、そうでした。4時頃だったと思いますが、内線で旦那さまと会話いたしました。内容は……はっきりとは仰らなかったのですが、誰かが訪ねてくるような話でして。呼ばない限り、離れには近づくな、と仰っておりました』

 Q4「離れに続く道の足跡について」

『先ほどお話ししましたが、近づくなと言われておりましたので……お嬢さまが旦那さまが亡くなっていることを知らせてくださるまで、何も気づかず。……しかし、なぜお嬢さまは離れに行かれたのでしょう。滅多なことでは近づかれないというのに……』

 Q5「離れの状態について」

『普段は旦那さまが一人で過ごされるため、たとえご家族でも勝手に入ることはできません。そもそも、指紋認証ロックがありますし……え、は、はい。果物ナイフは先日、私が果物と一緒にお届けしました。果物は、傷がつくとすぐに痛むと仰られたので……食には厳しい方でした。色々な意味で』

 Q6「犯行動機のある人間は?」

『私の口からはなんとも……ですが、奈帆さまはお気の毒だと思います……。いえ、その……旦那さまが辛くあたられることが多かったので……』

 Q7「あなたは犯人ですか?」

『違います。……この質問は、いささか失礼が過ぎるのではありませんか?』


 ※以上が関係者の証言である。
 この段階で、すでに情報は出揃っているのだが――さて、あなたにはこの謎が解けるだろうか?
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