森の、どーぶつさんたち。

らん

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第2話

「森のおまわりさん」

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「えー、お名前は?」、「レベッカです」。
 
 威厳たっぷりの、そのお姿。

「えー、おおかみ。女性ね」
 
 重厚なる、その声。
 
 ある時は、自称、森の治安を守るおまわりさん。
 ある時は、自称、親しみやすい村長。
 ある時は、小さな英雄の子孫。
 しかして、その正体は!
 
 何を隠そう! ハリネズミ署長さんです!
 
 ……え? 何にも隠れてない? というかそんな設定知らない?
 そうでしょうねえ。いま初めて書きましたし。
 
 えっと、改めてご紹介します。
 この方は、ハリネズミ署長さん。
 ずっとずっと昔、このクニがイースト・ストロベリーと呼ばれる前から、森に住んでいるハリネズミの子孫で、名前をロバートと申します。お住まいは『おじいちゃんの木広場』の、おじいちゃんの木の根元。
 今時の二本足族には珍しく、日々をどーぶつの姿で過ごしております。
 ちなみに、この方のご先祖様は『小さな英雄』と呼ばれた、オリバー(これは本当です)。
 
 
 むかーし、むかし。そのむかし。
 
 このクニがまだ名もなきクニであったころ。
 非道なオオカミ王から逃れるために、お山を越えてきたモノたちがおったそうな。
 カレらを率いてきたのは、レオン・ブレイブ一世。
 真に勇敢なライオンじゃったそうな。
 しかし、悲しいかな。
 レオン・ブレイブ一世はクニを創り上げることなく、志半ばで倒れた。
 クニづくりは息子へと受け継がれたが、彼のやり方は、偉大なる父とは似てもにつかんかった。
 それは、そう! 
 みながあれほど逃れたいと思った、民を虐げながら何とも思わん、あの非道なオオカミ王、そのもののやり方じゃった!
 しかし、その時、一匹の勇気あるハリネズミが、すっくと立ち上がった。

『ぼくたちは、ニンゲンだ! 自由だ!!』
 
 しかし、哀れオリバーは、その小さき胸を矢で射られ、尊いその命を落としたのじゃ……。
 
 
 すっかり昔話風になりましたが、そうなんです。
 『小さな英雄』と呼ばれたオリバーさん。この方が演説を行った演説台は、『オリバーの演説台』と呼ばれ、今でも『おじいちゃんの木広場』に残っているほど。 子孫である彼も、それはそれは立派な……と言いたいところなのですが、じつはこのヒト、警官でも何でもありません。
 いま風に言うと、ニート。
 要は、プータローです。
 
 では、なぜ彼は『ハリネズミ署長さん』、または『村長』と呼ばれているのか?
 答え:『彼がそう呼べ、と会うヒト会うヒトに触れ回っているから』。
 もう一つの解:『だって、いつもおまわりさんの服、着てるから』。
 
 では、なぜ彼はいつもおまわりさんの服を着ているのか?
 答えは、『むかし、街に行ったとき、たまたま見たおまわりさんが格好良かったから』です。
 
 つまり、単なるコスプレマニア。
 しかも、若干、中二病入った、痛いマニアです。
 でも、不思議なことに嫌われてないんですねえ。
 この森のみんなのおかげで、このヒト、今日も生きてます。
 
 さて、最後にもう一つクイズ。
 
 そんな名ばかりの署長さん、or村長さんのところに、なぜ、女おおかみはやってきたのでしょう?
 答え:『このヒトが、ご近所のおばはん並に耳ざとくて、うるさいから』

『えー、家、潰れたんだってね』
『えー、何で潰れたの?』
『えー、いま、どこに住んでるの?』
『えー……』
 
 こんな質問責めに遭うよりは、自己申告の方がまだマシってもんです。
 それに――。
 実を言うと、女おおかみには、ほんのちょっぴり、期待があったんです。
「えー、見事に壊れてるね」
 ええ。見事な瓦礫と化しておりますとも。
「えー、ほんとに見事に壊れてるねっ」
 二回も言わなくったって、わかってます。
 釈然としない面持ちで、女おおかみは答えました。
「はい」
「えー、修理しないとね」
「……」
 
 メガネかけてるのに、このお家の惨状が見えてないんでしょうか? 
 もはや修理の域じゃありません。建て直しですよ。

「……あの」
 一縷の望みをかけ、女おおかみは口を開きます。
「えー、なに?」
「これって、誰に責任とってもらえばいいんでしょうか?」
 いたずら子リスのトムとタム(実は、そんなお名前だったんですよ)には、両親がいません。いつの間にか『おじいちゃんの木』を始め、森中の木に住処を持つようになったんです。
 村長さんを名乗る以上、ハリネズミ署長さんには二人の監督義務があるはず。
 いつまでも女の子うさぎにお世話になっているわけにはいきませんし、建て直しは無理でも、別のお家を紹介してもらえるかもしれません。
 そう、女おおかみのほんのちょっぴりの期待とは、そういうことだったんです。 
 しかし。

「えー、子どものいたずらだからね。賠償とか難しいよ。保険は?」
 ハリネズミ署長さん、女おおかみの期待を見事に裏切ってくれます。
 
 これが子どものいたずらの域か! 
 
 叫びたい気持ちをこらえつつ、女おおかみ、静かな声で答えます。
「入ってません」
「えー、ダメだよ、あなた。このご時世だからね、何があるかわかんないから、保険くらい入っておかないとね」
 
 保険? 一体、どの口がほざきやがるんでしょう。
 ヒト様に食わしてもらってる分際で。
 
 しかし、女おおかみのもっともな非難は、次の一言で吹き飛びました。
「えー、ところであなた、いまどこに住んでるの?」
 女おおかみの顔が、ぱあああっと輝きます。
 
 んもうっ! ハリネズミ署長さんたらあ!
 ちゃあんとわかってらっしゃったんじゃないですかあ!!
 
 やっぱり、ヒト様のお陰様で長い間生活してきたヒトは違うのねえ……。
 さっきとまるで真逆のことを考えながら、女おおかみは意気揚々と答えました。
「ご近所にひとりで暮らしてる女の子うさぎちゃんがいるから、彼女の家に居候」
 
 パタン。
 
 ハリネズミ署長さん、手帳を静かに閉じました。
「えー、そりゃよかった。いまどきよくできた心優しい子だね。引き続き、その子の世話になるの?」
「まあ、お家が直らない限りは。ねえ?」
 女おおかみ、期待を込めた目でハリネズミ署長さんを見つめます。
「……えー」
 
 さ、ハリネズミ署長さん! ファイナルアンサー!

「無理っ」
 
 ずるっ。
 
 ハリネズミ署長さんのきっぱりとした答えに、女おおかみ、思わずずっこけました。
「えー、あんた、えー、目が悪いの? えー、これね、直らないよ」
 
 さっきあんた『直さないとね』とか言ってませんでしたか?! 
 いや、それより。

「えー。とにかく、ここあんたのお家なんだよね。えー、じゃあ、片付けがんばって」
 
 なに去ろうとしてんだよ、おっさん!
 
 この言葉を、女おおかみは、もうちょっと上品に言い換えました。
「ちょ、ちょっとちょっと、ちょっと!」
「えー、なに?」

『えー、なに』じゃねえよ! 皮剥いで今夜のシチューの肉にすっぞ、こらあ!
 
 もちろん、お上品な女おおかみは、そんな本音は吐きません。
「『えー、なに?』じゃないわよ! 片付けがんばってって、なに?」
「えー、だからね、ここの後片付け、YOUがやるのYOUが」
 わざわざ英語にするようなところでもないのに。
 おぢんってイキだと思ってこういうことしたがる傾向があるんですよね。
 世の男性諸君、無意識のうちにこれやったらもうおぢんですよ、お・ぢ・ん。
 
 しかし、いまの女おおかみに、そんなことにつっこむ余裕はありません。
 つっこむ代わりに、彼女はこう噛みつきました。
「ちょっと、なんであたしがそんなこと!」
 ハリネズミ署長さん、つぶらな瞳を半目にして、口を尖らせます。
「えー。だって、YOUのお家でしょー」
 
 女子高生か!
 皮剥いで、ほんまシチューの肉にしたろかっ。
 
 段々危険度を増していく被害者の心情、いざ知らず。
 ハリネズミ署長さんは、なおも言い募ります。
「お家の管理は、所有者の責任。これ、世界のジョーシキだよね」
 
 何がジョーシキなもんか。
 
 自分はヒト様に食わしてもらっているヒジョウシキジンなくせに。
 女おおかみの指摘はいちいちもっともなれど、いま大事なことはハリネズミ署長さんのニート生活ではなく、お家の修繕をどうするかということです。
 女おおかみは叫びました。
「ちょっと! 業者くらい手配してよ!」
「えー、そういうことは、そっちでやって。大体ね、それ、警察の仕事じゃないよ」
 
 ごもっとも。
 しかしね、ハリネズミ署長さん。
 あなた、そもそも警察のヒトじゃあないよね。
 
 女おおかみもまったく同じことを考えました。
 で、今度はちゃんとツッコミました。
「あんた、警官じゃないでしょうが!」
 女おおかみさん。年寄りの耳ってね、都合の悪いことは聴こえないんですよ。
 女おおかみを思いっきりシカトして、ハリネズミ署長さんは事務的に答えました。
「戻ってくる可能性は低いけど、領収書取っといて。犯人が捕まったら、ひょっとしたらね、えー。請求できるかもしれないから」
「できるかも、じゃなくて、できないと困るわよ! 女のひとり暮らしってね、楽じゃないのよ!」
「えー、でも今は女の子うさぎちゃんと同居してるんだよね。えー、それって一人暮らしじゃないよね」
「……」
「あと、あんた戦争に行ってたから、年金が出るよね。楽じゃないかもしれないけど、困ってはいないよね」
「……」
 
 くそじじい。
 
 いま、女おおかみの胸に確かな殺意が芽生えました。
 
 殺ル。絶対、殺ル。

「まー、これも何かの縁だと思って、安心して女の子うさぎちゃんの世話になったら? あんた、わしを見てみなよ。こうしてヒトのお陰様で生きてるんだよ。ありがたいことだよ」
 最後の方、感謝感激の涙で声が震えてますね。
 
 お陰様って言やあ、聞こえはいいかもしれませんが、それってヒトとしてどうなのよ? しかも、相手、幼児ですよ。
 幼児に安心して世話になるって、それってオトナとしてどうなのよ。
 
 万感の殺意を込めて、女おおかみは言いました。
「あのね、大のオトナがいつまでも子どもの家にお世話になるわけにはいかないでしょ!」
「えー、でも今は世話になってるわけだし。なに? 何か不都合でも? ひょっとして同居人を食べたくなっちゃうとか?」
 
 ……さすがに、それは。
 
 お世話になってる上に、あなたを食べたいとは口が裂けても言えません。
 ――もっとも世話になってなきゃわかりませんが

「えー、でもま、四本足族はともかく、二本足族はダメだよ。最近できた法律で、二本足族同士の狩りってね。えー、禁止になったから」
 
 女おおかみ、目をぱちくり。思わず呟きます。「……え?」

「えー、だからね、最近お触れが出て、森のどーぶつさんたちを食べることは、禁止になったの」
「……」
 
 知りませんでした。女おおかみ、絶句。

「えー、でもま、あんた運がいいよ。これ知らずにね、お縄になった奴がね、えー、この一月でざっと十人。犯行動機は『おいしそうだったから』。えー、気持ちはわかるけどね。何分、この国の女王様がお決めになられたことだからね。えー、せちがらい世の中になったもんだね」
 ハリネズミの署長さん、パタンと手帳を閉じました。
「えー、あんたも食欲には十分気をつけてね。お腹がすいても、同居人はね。えー、食べちゃだめだよ」
 
 生きている以上、必ずお腹は減ります。食欲に気をつけるって、どうやって?
 
 女おおかみの疑問をよそに、ハリネズミの署長さん、話は終わったとばかりに締めに入りました。
「えー、まー、また何かあったらよろしく。それじゃ」
 
 いま何かあるんですけどおおお!
 
 女おおかみの心の叫びはきれいに無視されました。
 女おおかみの眼前には、相も変わらず、瓦礫と化したお家。
 女おおかみの胸に、春だというのに木枯らし一陣。
 
 春なのに、お別れですか。
 春なのに、春なのに。(昭和歌謡曲って、年いくほど好きになってくんですよ)
 
 まあ、そんなノスタルジイはさておき。
 女おおかみは、固く固く、それは岩のように固く決意いたしました。
 保険に入ろうと。

 さて、一件目を無事(?)片付けたハリネズミの署長さん。
 次の現場にやってまいりました。
 
 次の依頼者は――。

「ども、お待ちしてました」
 男オオカミです。
「えー、お名前は?」
「ラティです」
「オオカミ、男性ね」
 調書というのは面倒なもんです。事実をつぶさに、細かに書かなければなりません。ハリネズミの署長さん、メモを取るのに大忙しです。
「えー、で?」
 男オオカミ、『え? これが見えてないの?』という顔で、それでも答えました。
「……はあ、見てのとおり、家が壊されたんで」
「えー、家?」
 ハリネズミの署長さん、首を傾げました。
 目の前には折れた木が何本かあるばかり。

 はっきり言って、ただのスプラッタです。

「えー、これが?」
「はい」
「えー、どう見てもね。えー、丸太が重なっているようにしか見えないんだけど?」
「木でできた家だったんで……」
 ハリネズミの署長さん、首を傾げつつ、呟きました。
「えー、最近、はやってんのかねえ」
「は?」
 本当は『えー、さっきもね。えー、女のおおかみがね』と説明したいところですが、はっきり言って守秘義務に反します。
 ハリネズミの署長さんは言葉を濁しました。
「えー、いや、こっちの話」
「はあ」
「で、被害に気づいたのは?」
「気づいたって言うか、帰ってきてドア開けようとしたら、壊れたって言うか」
 ハリネズミの署長さん、
「ん?」
 
 きらーんっ、と眼を光らせました。

「えー、じゃあ、君がドア開けたら、家が壊れたってこと?」
「まあ、そう言うことですね」
 
 ハリネズミの署長さん、ぱたんと手帳を閉じました。

「えー、それってね、事件じゃないよ。事故だよ、事故」
「え?」
「えー、だってね、それ、自分の家を自分で壊しただけだから」
 男オオカミ、飛び上がりました。

「え、ちょっと待ってくれよ!」

「えー、じゃあ、話はこれでおしまい。後片付けよろしくね」
「いや、けどさ、家に仕掛けがされてたことはまちがいないんだし!」
「えー、それって、証明できる?」
 男オオカミは言葉につまりました。が、ここで引くわけにはいきません。
 声をトーンダウンさせて、未練がましく呟きます。
「せめてさ、なんかこう、保証とか」
「えー、保険は? 入ってる?」
「……入ってません」
 ハリネズミの署長さん、呟きました。
「えー、お話になんないね」
 
 男オオカミ、敗北。勝負ではなかったはずなのに、敗北。
 
 と、ここでハリネズミ署長さんが思いもよらない言葉を発しました。
「ところで君、いま家はどうしてんの?」
 男オオカミ、ぱっと顔を輝かせます。
 
 これはもしや。もしかして。
 
 ヤダー! ハリネズミ署長さんたらあ! ひょっとして、新しいお家を紹介してくれちゃう? とかー?
 
 アホですね。
 
 超気持ち悪い期待を込めて、男オオカミは答えました。
「あ、はい。いま男の子ウサギの家でお世話になってて――」
「えー、じゃ、さしあたって凍死の心配はないわけだ。えー、よかったね」
「ちょっと! どこがいいんだよ!」
「えー、いや、いい話だ。助け合い。これこそヒトだよね」
 署長さん、感動したようにうんうん、うなずきます。
 もちろん、男オオカミは収まりません。
「いや、でもいつまでも世話になってるわけには……」
 途端にハリネズミ署長さん、口を尖らせました。
「えー、どうして? いいじゃなーい」

(女子か? 女子高生か?)
 
 男オオカミの怒りボルテージ最・高・潮! それはそれとして。
 ちっともよくありませんよ、これ。
 
 仮にも署長とか村長とか呼ばれてるヒトが、女子高生ってどうよ。
 そもそも、いいオトナがいつまでも子ども世話になるってどうよ。
 
 大体、食べるつもりで訪ねた男の子ウサギの家にいつまでもお世話になるなんて、非常識にも、ほどがあります。が、それはあくまで男オオカミの事情です。(ハリネズミ署長さんが、女子高生な件はまた別ですが)。
 署長さんは、『わかんないなあ』という顔で尋ねました。
「えー、なに? 同居を続けていけない理由でも?」
「いや、それは……」
「えー、同居人は男の子ウサギだったよね? つい食べたくなっちゃうとか?」
 それは……ちょっとはあります。
 が、すぐに男オオカミはぶんぶんと首を横に振りました。
 
 自らの食欲を、ここで認めてはいけません。
 
 湧き上がったわずかな食欲を振り切るように、男オオカミは叫びました。
「んなわけないだろ!」
「えー、そりゃよかった。ま、食べたくなっても食べちゃったら、あんた牢獄行きだからね」
 男オオカミ、目を点にして呟きます。
「……え?」
「最近、新しい法律ができてね。森のどーぶつたちは四本足族以外食べちゃダメになったの」
 
 ――カキン。
 
 男オオカミは石になりました。
 すぐに石化は解けましたが、その顔は、彼の髪の毛に負けず劣らず真っ青になっております。
(ど、どうしよう。知らなかった)
 滝のような汗をだらだら流しながら、男オオカミは考えます。
(まだ食べてないけど、食べたいって思っただけで、食欲罪とか、そんな罪になんのかな?)
 男オオカミ考えすぎです。何ですか、食欲罪って。
「えー、話は終わり?」
 
 びくう!
 
 男オオカミ、大きく体を震わせます。そして、考えました。
 これ以上ハリネズミ署長さんをお引き留めしたら、食欲罪で(だから、そんな罪状はありませんて)しょっぴかれてしまうかもしまいません。
 やぶへびにならないうちに、とっととお帰り願ったほうがよさそうです。
「えー、じゃあ、あたしはこれで」
 ハリネズミ署長さんの言葉に、腰九十度。
 男オオカミは、体育会系のノリで叫びました。

 「ども!! おつかれっしたー!」
 
 よくもまあ、ここまで想像力豊かにまちがった結論を導き出したものです。
 男オオカミさん、後ろにある瓦礫、どうするおつもりですか?

「……」

 オトコの決意は、そう簡単に口にするもんじゃねえ……。
 
 やたらハードボイルドに(若干、涙目で)、男オオカミは決意しました。
 保険に入ろうと。

 さて、ようやく巣穴(署)に戻ってきた、ハリネズミの署長さん。
 今日も業務日誌をつけます。
 
 三月十二日。
 本日も平和、と。

  
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