【完結】めぐり逢い

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本編 めぐり逢い

第6話 550年後、今へ(後半)⑤

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……………………





「待ってよえまつー!」

私はえまつを追いかけながら
先程の出来事を思い返した

いやー…本当に…びっくりした

勘太郎様があんな…
真面目な表情をするなんて
初めてみたな…

初めて見た表情に
自分の顔は熱いし心臓も
まだドキドキしているなんて
やっぱり最近可笑しいな私…

それに…

人と手を握るのって
久しぶりだったな
何年ぶりだろ…

手にじんわり温もりが感じる

ふと勘太郎様に握られた手を見ると




ザアアァァ…



ある思い出が頭によぎった

それは何年前のことだろうか
まだ小さかった頃の私が一人の女性に


「ーーーー!どんな時でも
私がおててをつなぐから
離れ離れにならないよ」

手を差し出していて
女性は私に優しく

???「ーーーーも絶対にまつかを
悲しませたりしない二人の約束だよ」


微笑みかけ私の手を握り返してくれた


「うんっ!約束ねーーーー」


女性と私は笑いあい
一緒に手を繋いで
家までの道のりを歩いた思い出…

あの時の約束や出来事は
鮮明に覚えているのに

一緒に歩いた女性は
誰なのかいくら思い出そうと
しても思い出せない

あなたは一体だれなの?…
知らない人なのにこんなに
懐かしく感じるのは


なぜなの…?



勘太郎「まつか殿~!道はそっちじゃないぞ」

「…え?」

道はそっちじゃない??


考え事をしていたので
下げてた顔を上げると

いつの間にか
えまつとは全く逆方向へと
走っていたため


キキッィー…ピタッ!
すぐに立ち止まった

…はっ恥ずかしい
知らぬ間に逆走してたんだ

後ろを振り向くと勘太郎様と
えまつが笑いを抑えながら
手招きをしている

「み…見なかったことにしてください!!

もう二度と考え事しながら
走しりません!!

恥ずかしさのあまりこの場には
いられなくなり
全速力で勘太郎様達の方へ走りだした


…だけど、この時



カツ カツ

数十メートル後ろの所に
まさかあの人が私のあとを
付けていたなんて…


?「やっと…みつけたわ…
 私のクソガキ…」




知る由もしなかった



…………………………


………………


……………
 




そしていよいよ遊べる
時間も残り1時間きった頃

ラストは…

…私がタイムスリップ
するまでの一番目的…

それは漫画の新刊を買うこと!!

だけど、残り遊べる時間が少ないので…

みんかには本屋の近くにある
時計台で待たせてもらい

急いでおあけちゃんと二人で
本屋に行きお目当ての新刊を買った

おあけ「よかったね!まつか
お目当ての書物が見つかって」

「ありがとう!!おあけちゃんのお陰だよ」

本当は余り時間もないから
諦めようと思ったけど
おあけちゃんが皆に
言ってくれたから助かった

当然みんなは
ついて行く気だったけど
待たせました

…だって私の買った漫画
「Dear 君と出逢えて」は
恋愛漫画…
見せるわけにはいかないんです…

特にえまつと勘太郎様には

えまつだとまだ8歳だし恋愛なんて知らない
もし誤って見せてしまったら…

えまつ『な…な…何を読んでるの?!
お姉ちゃん!!』

…絶対に私をドン引きするに決まってる

勘太郎様の場合でも
私の読む漫画の内容を
知ってしまったら…

勘太郎『まっまつか殿?この話は
一体…?』

恋愛なんかより刀や武術の方が
好きそうな勘太郎様だったら
えまつ同様に避けられる
可能性大!!それと職は解雇!

それが嫌なのでおあけちゃんだけを
連れていきました

おあけ「でも…まつかが買おうと
した書物は残り1つしか
なかったね」

「本当にギリギリセーフだったよ」

走って本屋にきたおかげで
ゲットできたからね

その後、その本を買いに来た人もいたし…
なんか申し訳ない最後の一冊が
私なんて…

おあけ「まあこれでお目当ての書物も
買えたことだしそろそろ戻ろっか」

「そうだね!おあけちゃん
みんなも待ってることだし」

買ったばかりの本を持って
おあけちゃんの元へ
駆け寄ろうとした瞬間


グイッ!



力加減もなく髪の毛が
抜けるほどの強さで
突然…私の髪を引っ張られた



だっ誰?!


バッ!


勢いよく後ろを振り向いて
引っ張った相手を見た途端、


「……っ!!」

私の顔はみるみる
青ざめ自分でも分かるぐらい
激しいめまいに襲われた

今、起きてることが
夢であってほしかった…

八年間私はずっと……


この人…いや彼女に
虐待され続けていて

忘れたくてもあの時 傷つけられた痛みは
今でもずっと身体が覚えている…

もう二度と会いたくない人物が
今…私の目の前に…いるなんて

…嫌だ 嫌だ …

お願いだから触らないで!!
玩具のように遊ばないで!
振り払おうとしても
力が強くてビクともしない
 
なんであなたが目の前にいるの…

なんで!なんで!なんで!!
おじいちゃんから貰った
キャンディーだって食べたのにっ…

混乱しながらも
おじいちゃんが言った言葉を思い返した

おじいちゃんが言った内容は…


神様『お嬢さんこのキャンディーには
気を付けなければ
ならないことが2つあるぞい…

1つはキャンディーの効果が
夕方5時までしか持たないこと

そして2つ目は……』

あ…思い出した…

…2つ目は
同じ血縁者にはキャンディーの
効果がきかないことだった

だからキャンディーを
食べてても彼女には私だとバレる


母親「いちいち動くんじゃ
ないわよ動いたら…」

母親はバッグから
鋭いナイフを取りだし…


おあけ「まつかっ!!
やめて!!誰なのあなたっ…
まつかになにするの?!」


おあけちゃんの目の前で…

私の首あたりにナイフを
つきむけたんだ













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