呪われた騎士と関西人

七曜

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1章

8.「ステータスオープン!」

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 呪いが掛かったんは倒した瞬間やったかとか、考えるべき事も聞きたい事もまだあったんやけど、フォルクの大まかな事情を聞いて俺は目頭が熱くなってた。
 大事な人らを守ろうとして呪いを受けるは、その人らに気づかれんは、三年もの間、森の中を追われ、気の休まる時もなく一人で彷徨うて…なんなんそれ!俺やったら絶対耐えられへん!

「苦労したんやなぁ…偉い頑張って…。」

 無意識に足を踏み出し、会話する為に下げてくれてた顔に寄り添って鼻先を撫でる。
 ほんまは抱き寄せて頭でも撫でながら励ましたいんやけど、まだまだ無理そうやし…今はこれで気持ち通じればええと思う。

「…ッ、…ダイチ…。大丈夫ダ、コレカラ何モカモ取リ戻セバ良イ。」

 心配をよそにフォルクは決意の篭った声で応えてくれる。
 そうやな、全部取り戻してついでにおまけも貰えるような人生送れば良いねん!
 よっしゃ!こうなったらフォルクを全力で支えつつ、幸せにする!…ん?なんかズレてる気もするけど、とにかく一緒に頑張ろか!
 やる気全開になった俺は適度な距離を取り直して、今後の方針を決める為に質問を再開した。

「まずはこの国、グリューンバルトの救済からするのがええと思うんやけど、魔獣と遭遇する率減った言うてたよな?もうそんなに残ってないん?」

「アア、定期的ニ森ノ奥カラ湧キ出テハイルガ、当初ノ頃ヨリ何故カ数ガ減ッテイル。狂化、毒状態モ感覚デハアルガ、緩和シテキテイルカラ、騎士団デノ討伐デ足リテイルト思ウ。」

 減少してるわ緩和してるわて、なんや神様もう仕事してくれたんか?
 いや…それにしては早すぎるな。確か比較的安全な場所に下ろすとか言うてたから何か知ってたっぽいか…。

 よし、後で理由吐かせよ!

「えーと、じゃあ、状態異常起こした人らはどうやろ?それも減って来てるんやったら、あんまする事ないんかな?次の国行った方がええ?」

「イヤ、出来レバ状態異常ヲ起コシタ者達ハ見テ回ッテ欲シイ。俺ガ知ッテイルノイハ数年前ダガ、民ノ中ヤ、兵達ノ中ニモ毒ヤ、怪我、他ニモ異常ヲ起コシタ者タチガ沢山出テ来テイタ。魔獣モ、大人シケレバソレダケデ両者ノ犠牲ヲ減ラセル。ダカラ、ダイチガ出来ル範囲デ構ワナイ、苦シンデイル物ガイレバ助ケテ欲シイ。勿論、俺ガ手伝エル事ハ全テスル。」

 最もな意見やし、俺に反対の意思はなかった。
 どれだけ力になれるか分からんが、苦しんでる人らがおるんやったら助けたいな。犠牲もなるだけ減らしたいし。

「そうか、それやったら全力で対処するわ!怪我治せるかは分からんけど…て、あ!」

 そこで思い出した、そういえば自分のステータス確認してなかったわ。
 確か神様にこっちに輸送される時、確認出来るって言われたのになぁ…いやまあ、驚きの連続で暇なかったような気も…あれ、なんやデジャヴ?
 とにかく!アイテムボックスがどうとも言ってたし、装備とかも重要やでな。
 よしゃ、まずは確認やな。

「フォルク、すっかり忘れてたんやけど、今からちょっと俺のステータスとか見て何が出来るか調べるな。ちょっと待ってて貰える?」

「アア、勿論ダ。」

「ほな、【ステータスオープン】!」

 唱えた瞬間、俺の前に画面が表示された。
 何故か出てきたカーソルがたこ焼きっぽいのは気のせいか?なんの遊び心を発揮したんや神様って、うおええええーい!?

【名前/山口大地やまぐちだいち
【Lv.1】
【種族/半神半人(男)】

 上から少し目を通した所で目が点になった。
『半神半人』て、あれか?神話とかで出てくる神と人の子で超人的なあれか!?
 いつの間に俺はそんな存在になってたんやってか!大事な説明、神様端折りすぎやない!?
 俺は心の中で絶叫しながら確認作業を再開する事にした。
 全ては後で神様にツッコミを入れる為や。

【年齢/22歳】
【職業/救済者】
【称号/神の使徒・世界に救済と調停を与える者・異世界人・ボケとツッコミの追求者】
【状態/良好/ツッコミの切れが良く、ボケも冴えている。】

 おいこらぁああああー!喧嘩売ってんか!?
 確かに『人生の目標はボケとツッコミを極める。』て、小ちゃい頃…今も少し思ってるけどお!揶揄か!揶揄ってんかー!ぷークスクスするのとか、やめたげてよぉ!
 …はあはあ、なかなかやるやん?戦ってもないのに精神力削ってくるとかやるやん?
 さて、お次はなんや?もう油断なんてせぇへんっ!!!!

【HP/∞】
【MP/∞】
【攻撃/1000】
【防御/1000】
【魔攻/1000】
【魔防/1000】
【命中/1000】
【回避/1000】

 あ、はい。この辺は比較的普通やな。
 HPとMPは無限大とかやけど…、これはフォルクと揃いやから今更や。
 拍子抜けやけど…次行こか!

【固有スキル/神話/ステータス確認オープン/アイテムボックス/全言語交互自動翻訳/全言語理解/武器召喚/無敵の盾/癒しの光/温熱治療/冷感治療/身体活性化/精神活性化/魔力譲渡/魔力吸収/喝】

 一部、よく分からんが怪我治療できそうなスキルもあるし…そういえば気にせずフォルクと話してたけど、『全言語交互自動翻訳』様々やってんな。これは素直に有難い。
 後、『解呪』とかは通常のスキルに入ってんかな?チェックチェック~。

【スキル/鑑定10/索敵10/身体強化10/解呪2/解毒10/鎮静10/浄化10/扇技10/槍技8/盾術10/体術8/剛力10/俊足10/遠見5/遠耳5/無魔法5/光魔法5/闇魔法5/火魔法5/水魔法5/緑魔法5/土魔法5/風魔法5/体力回復上昇10/魔力回復上昇10/隠密10/威嚇10/火耐性10/水(氷)耐性10/風耐性10/闇耐性10/呪耐性10/毒耐性10/狂化耐性10/麻痺耐性10/石化耐性10/混乱耐性10/沈黙耐性10/衰弱耐性10】

 おおん、凄いな。
 異常状態回復系から耐性まで…こんだけあったら、チート認定か。
 この事はあんまり公に言わん方がええんやろか、フォルクの意見も聞いてみよ。
 で、後は装備と…。

【装備】
【黒の外套/神の加護と幸運を織り込んだ糸で作られている為、破壊不可。】
【黒のシャツ/神の加護を織り込んだ糸で作られている為、破壊不可。】
【黒のベスト/神の加護を織り込んだ糸で作られている為、破壊不可。】
【白のベルト/ワンポイントは大事だよね!神の加護を織り込んで作られている為、破壊不可。】
【黒のズボン/神の加護を織り込んだ糸で作られている為、破壊不可。】
【黒のロングブーツ/神の加護を織り込んで作られている為、破壊不可。】
【黒の下着と靴下/神の加護を織り込んだ糸で作られている為、破壊不可。鉄壁の汚れなさ。】

 全身真っ黒…あ、なんやお洒落ポイント作ってんのは神様の趣味なん?
 一先ず、服の心配はせんで良さそうやけど…下着系…生々しない?いや、助かるんやけど…深く考えたら負けか。
 で、最後はアイテムボックスか。

【アイテムボックス】

【武器】
【聖ハリセン/全力で叩くと相方の頭を吹き飛ばす威力。広げて斬って良し、叩いて粉砕して良しの一品。】
【聖槍/イラッとしたら一突き。ストレス解消、ツッコミにも使える無敵の槍だが、無敵の盾は貫けないとか…?】

 ツッコミ所が多すぎる!
 ハリセンの領域を超えてるし!相方の頭は吹き飛ばしたらあきまへん!!!
 槍も!イラっとしたから突いちゃえ☆は、お母さん許しまへんよ!話し合おう!
 後、勝手に矛盾の昔話を持ち出すのヤメて!ややこしい事になるから!『無敵の盾』が最強設定でお願いします!

 はあはあはあ…もう、アイテムボックスの持ち物全部、見る気にならんかった。
 てか、なんやねん!フォルクとは違う意味であちこちおかしい!!!!!

 前傾姿勢で腕をぶらりとした脱力のポーズでフォルクを見上げる。

「ええと…とりあえず、回復はできそうな感じ…他もびっくりするぐらい色々出来る…。」

「ダイチ?」

 雰囲気の変わった俺を心配してくれるフォルクに力無く笑った。

「俺…思うんや。」

「…?」

「さっさと旅に出た方がええ。」

 心底からの言葉やった。
 神様は暫く放置プレイで、俺らの旅はここから始まった。
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