モノクロコントラスト ー黒き翼と白き記憶ー

ゆずたこぽんず

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第三章 地下世界

✦✦Episode.24 燃え盛る炎✦✦

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✦ ✦ ✦Episode.24 燃え盛る炎




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 ミレアが居なくなった後――クロトはその場で一人、ガクッと頭をうなだれていた。 目覚めてからもう何日も過ぎているのに、未だに今自分が居る場所も、時間も分からないままだったからだ。

「はぁ……またここがどこだか聞きそびれた……」


 猫草を持って、いたずらっぽく笑ったミレアの顔が頭に浮かんで、ため息をつく。 確かにあの仕草は可愛かった。 自分より年上でなかったら……よしよしと頭を撫でても良いくらい、子供らしかった。

「まるで、俺がにゃんこになったみたいじゃないか、くそう……」
 
 ペット扱いされて、ニヤニヤ笑われていたにも関わらず……思わず揺れる猫草に反応してしまった自分が、なによりも情けなくて、悔しかった。

「ったく……あんなからかわれたのは初めてだ」
『君はモテそうだしぃ、実は付き合ってた女の子とかいたんじゃないのぉ~?』
「ったく、あんな事言いやがって……そもそも俺は!シエル以外知らないし、シエルとも付き合ったことな……あっ……(何言ってるんだ俺は……!もう終わったことだろ……)」


 “シエル”の名前を口にした途端、クロトはハッと我に返った。 もう終わったことなのに、未練がましく名前を呟いてしまった事に、彼はぎゅっと目を瞑ると、首を思いっきり横に振った。

(もう、思い出したくないんだ、忘れろ――忘れろっ……!)

 クロトはフッと息を吐き出して、勢いよくその場から立ち上がる。 石壁をよく見ると――小ぶりな窓が、彼の目線の高さほどに取り付けられている事に気が付いた。 クロトは、窓の先を静かに覗き込んで、この部屋の外がどんな状態なのか確認しようとした。

(これは、外か? すごく高い場所にあるんだな)

 窓に手をかけてみるも、外に出れそうな様子はなく……単なる空気の入れ替えの為だけに開けられた穴のようだった。 高所にあるこの部屋から――遥か下に地面が見えた。 その先には、いくつもの崩れ落ちた塔の残骸が横たわっている。 まるで、地底の中に遺跡が沈んでいる様な感じがして……あの場所に昔――誰かが住んでいたような、そんな気配が漂っていた。

「あの建物……いったい何だ…?ここは、地下遺跡か何かなのか?」

 ふわりと、外の空気が流れた。 微かに焦げ付いた臭いが風にのって、クロトの鼻をかすめて行く。 あの塔は、まるで――何かに破壊された残骸のようだった。

「焦げ臭い……まるで、“あの日”みたいだ――」
「うっ……うぐっ……!!なん、だ……!?」

 
 突然――ズキンと背中が激しく痛み出す。 その痛みに、クロトは思わず身体を丸めた。 焦げ臭い臭いが、彼の記憶と結びつき、ついこの間起きた神天祭での出来事が、頭の中で閃光のようにフラッシュバックしていく。
 ジリジリと焼かれるような不快感に、顔を歪め――額に冷や汗が滲み始めて、視界が揺れて霞んでいく。 あの時と同じような感覚。 まるで、あの日を繰り返し体験しているような絶望感が押し寄せて来る。

「は…っはぁっ…な、んだっ……息が――苦しいっ」

 クロトは肩を揺らしながら、激しく息を切らし……顔をしかめ、何とか乱れた呼吸を整えようと必死になって、胸のあたりで手を握りしめた。 心臓は脈打って、カッと体が熱くなり……自分の中で、消しかけていた感情が再び目を覚まし、暴走し始めた。

『“シエル”はあの日…悪の光が宿った瞳で“お前”を見ていた。 あの時本当は――己の怒りに従い、何もかもを焼き尽くして消し去ってしまいたかったのだろう?』
「うっ……何だ!? 何だ、この恐ろしい感情は……!!」

 激しい耳鳴りの音、うずくような背中の痛みが、交互に脈打っている。 閉じ込められていた負の感情が、魂の奥底から湧き出して、まるでけだもののように吠えている。

「う……一体何だ…?この感情は…」
『――憎い』
「やめ……ろ……」
(なぜ、あの時シエルは……俺に指を差して晒し上げるような事をしたんだ…?)
『それは、お前が“災いの神子”であり――シエルにとって消えて欲しい存在だったからだ』
「あぁああっ!!違う!!彼女はそんなんじゃない!!あれは――“シエル”じゃない!!」

 ぎゅっと胸の奥が締め付けられる。 苦しくて、悲しい――まるで、冷たい鉄の剣で身体を引き裂かれているような痛みが、彼の心を襲って行く。 思考力は耳鳴りと頭痛によって妨害され、何度も正気を失いかけ……その都度、うなり声を上げながら、この声が去る事に耐えていた。

『ならば何故、彼女はお前の肩を押し――この闇の底へ引きずり落とした!! お前が――!』
(――俺が、誰からも必要とされない存在だったからだ。 その事実を受け入れるしか……ないんだよ)
「うあああっ、やめろ…っ!!」

 負の感情は、憎しみの心を増幅させ、じわじわと心の奥底から這い出して、止まること無くクロトを蝕んでいく。    
 痛みと苦痛に体は震え、その辛さに涙がぽたりと落ちて行く。 感情が崩れていく音が、心の奥から聞こえて来る。

『初め出会った日から、立った数日間を共に過ごしただけだろう――それなのに、お前は……』
(そうだ。 共に日々を過ごすうち、いつの間にか――“シエル”しか見えなくなっていた) 
「やめてくれ……お願いだ……」

 クロトの願いもむなしく、責める声と、懺悔の声が心の中で彼を痛めつけるように語り掛けて行く。 いくらここが張り裂けようと、誰も彼に手を差し伸べる人はその場に訪れなかった。

(俺は……シエルを、シエルだけを――“好きだ”って、思い始めていたんだ)
『それで、どうしたというのだ――あの日、シエルは、お前を陥れようとする奴らの叫ぶ声を背に――お前を、あざ笑い、そして――闇の世界へ』
(俺を――突き落とし、裏切った。 全ては……俺が、間違っていたからだ)

「そんな事、絶対に認めたくなかった!!」

 クロトは、まるで小さな子供のように――押し寄せる辛い感情の中……小さく丸まって、震えている。 

(彼女なら、こんな俺の事を分かってくれると信じていた。)
「そうだよ。 俺は、信じてたんだ……」
(陽だまりの中に全てを溶かして、傷みさえ分け合って…その先もずっと)
「一緒に居たいって、思っちゃったんだ」
(そんな淡い幻想を抱いて、一人で勝手に舞い上がっていたんだ)

 もう望めない未来。まるで雪崩に押しつぶされていくかのように――彼の心には絶望が押し寄せ、悲痛な顔をして頭を抱える事しかできなかった。

「俺は、シエルの事を
   いつの間にか……“愛して”しまってたんだ……っ!!」

『その感情を認めたな? お前の純粋な心を、利用したのは――彼女自身だ、お前が悪いのではない。 さぁ解放するがよい』
「うあああああっ!!」
『お前の“心”はまだ、彼女を愛しているのか?ならば――それはもう幻想だ』
(俺はもう――俺の心を痛めつけたシエルを許さない――だからこそ!!)


「シエルが、憎いっ!!!」

 それぞれが、別々だった負の感情が、彼の叫びと共に一つになり、悲しみと絶望に支配されたクロト・・・からあふれ出た邪悪な心が、彼を支配しようとしていた――彼の瞳に、真っ赤な炎が渦を巻いて光る。
 燃え上がる赤い瞳と共鳴するように――心臓の鼓動が全身に脈打ち、産まれながら刻まれていた背中の紋章が、波を打つ。 全身が熱を持って、身体の中をひっかき回されているかのような感覚。

「あぁああっ熱い…っ!!」

 ぼたぼたと、大量の汗が肌を伝いながら地面に滴り落ちていく。 身体にまとわりついた服の感触が気持ち悪くなって、彼はその場で上着を乱暴に脱ぎ捨てた。
 壁に掛けられていた松明の炎は、ゆっくりと伸びながらうねりを上げ始め――炎は彼の中の闘争心に吸い寄せられるようにぐるりと巻きついて、彼の身体を隙間なく包み込んでいく。

「うあぁ!!火が!! 俺を燃やす気か…っ!」

 炎に包まれたまま――何かの力が全身を流れて行くように、彼の髪が、ザワザワと――肩につく程、一気に長く伸び始めた。

「ぐっ……ううぅっ……俺がっ、一体何をしたっていうんだ!」
(どこにも逃げられる場所がない……っ!)

 手で振り払おうとも、燃え盛る炎は容赦なく彼の身を焦がして行く。 じりじりと身体の奥が焼かれる感覚――背中の奥で、何かが外へ出ようともがいている。

「うああっ、来るなぁっ!!」
(ただ静かに、生きてきた! 村に立ち寄った時も――役に立つ事をしてきたはずだ!!それなのにっ!!この仕打ちは、あまりにも残酷だ…っ!!)

「消えろおおおぉおおお――!!」
 
 手はガタガタと震え、爪がじわじわと伸び、身体が強制的に成長を始めて行く。 全身に痛みがズキズキと走り、止めどない感情の中、眩い光が背中の紋章から放たれた。
 
「うあああああああっ――!!!」

 彼の叫び声がその場に響き渡る。 以前より一回り大きくなった翼漆黒の翼が、宙を切り裂くように解き放たれ、羽ばたくと、ゆっくりとその場に力強く広がっていった。

「はぁっ…はぁっ…」

 翼が解放されたと同時に、全身の痛みの波は収まっていく。 痛みにぼやけていた視界も、だんだんとはっきりしてくると、呼吸もゆっくりと安定を取り戻していく。

(やっと、痛みが収まった)

 額から滝のように流れ落ちて来る汗を、腕でグイッと拭うと、そのまま手の平で髪をかき上げた。 いつの間にか、心の中で叫んでいた悲痛な声は、その役目を終え――静かに消え去っていた。

(俺はもう、あの時の自分じゃない……この痛みも、絶望もすべて受け入れよう)

 震えの止まった手を、見つめ……身体の中でくすぶっている力に意識を集中させていく。 少し前より、成長し、よりたくましくなった身体――自分が大人の姿に変わったことを実感していた。

(この力は――炎の力だ……俺の中に眠っていた力が、目覚めの時を迎えたのか)
「はっ……今ならハッキリわかる、これは、俺の力新しい力だ」

 クロトは、黒い翼をもう一度バサリと羽ばたかせた。 舞い落ちた古い羽は、ぱらぱらと散って行く。 まだ子供だった時の羽は――地面に残っていた炎にチリチリと焼かれ、消滅していくのが見えた。

(この力と共に、俺は生きよう。 そして――辛い過去の記憶は、全てここに置いて行く)
「大丈夫、俺はいつでも、この翼で羽ばたいて行けるさ…きっと」

 彼の傍にあった炎は静かに揺らめいていた。 それは、まるで……彼が自分の事を認め肯定したことを喜んでいるかのように。 美しく、優しい揺らぎだった。


✦ ✦ ✦

 クロトが力に目覚めたその時――鉄格子の外から、微かに誰かがこの場所へ来た気配が、空気を伝わり、鋭くなっていた感覚を刺激した。 自分の後方から感じた気配に――ピクリと身体を動かして、クロトはゆっくりと振り返って行く。

「クロト~!また来たよ~!」

 格子の外に見えた、ミレアの姿。 板の上に乗せて来た粥を持ち、格子の鍵を開けようと、片手を浮かせたその時――

「お腹すいたっていってたから、またお粥のお代わりをもってきたよ――えっ?な……なに……っ!?き、君……っ」

 鉄格子から中を覗き込んだミレアが、驚きのあまり持ってきた粥を落としていくのが、まるでスローモーションのように見えた。 ガシャンと音を立て……器は粉々に割れ、中に入っていた粥が地面にばら撒かれていった。 地面に流れて行った粥から、むなしく湯気が立ち上る。 ミレアは、足をガクガクと震わせ、クロトの後ろ姿を見つめたまま――力なく地面に座り込んだ。

「ひぃ…っ!」
「ミレア!?大丈夫ですかっ…!?」
「あっ…あぁ……っシアン君……っ」
「何があったというんです、貴方がそんなに怯えるなんて! 黒髪の少年は――」

 ミレアは声も出せず、目を見開いて、その瞳は激しく泳いでいる。 彼女は恐怖心を露わにしたように、全身もガタガタと震えていた。 ほんの少し、彼女より遅れてやってきたシアンが、座り込んで震えていたミレアを見つけ、慌ててしゃがみ込むと、その肩を掴んだ。

「しっ……シアン…く…あ、あれ…」

 ミレアは震える腕を何とか上に上げて行く。 指先を鉄格子の中へ向け……彼らの目線の先に居る“クロト”を指さした。 シアンも、指先から追うように視線を鉄格子の中へ向けて行く。 

「まさか――!? あれは、あの漆黒の翼はっ――!?」

 


 ミレアと、シアン。 二人が見つめる目線の先に――赤く燃え盛って、輝く瞳が揺らめいている。
――まるで飢えた獣が獲物を狙っているかのように、二人の事をじっと静かに見据えていた。


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