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・Day4/chapter2 若花との戯れ

41.

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「はっ、ふ、う、ううっ……」
 苦しい、というのが、行為を始めてからの青年の感想だった。
 というのも、未熟である。いくら三人もの若い男たちを相手にしていても、彼らの触れる手はどこかぎこちなく、舌使いもまったくもって。
 危うい手つきの愛撫に焦らされるというただ、それだけ。
 はやりな、と内心苦笑する思いだ。
 人をもてあそぶのが好きな藤滝の思いのまま、と。
 だが、こんなところで負けてたまるか、というのもある。
 恥を殺して、若い花たちに愛撫をねだった。そこまでしたのだから、ここで折れてたまるものか。
「おい、代わりを呼べ」
 がっちりと拘束されて動けない青年に群がる三人の若者を傍目に、男が傍に控えていた使用人に声をかけた。
「しばらく出かける」
「はっ」
 使用人はうやうやしく男に膝まづく。絶対忠誠。それが、彼らの骨の髄にまで沁みついている藤滝への態度だ。
 言われるがまま、黒服の一人の若い男が室内に入ってくる。
「見張っておけ」
「……はい」
 彼は小さな声で返事をした。
「それと、あの男が何度達したか、報告を入れろ。まあ、俺もすぐに戻るし、それに……」
 男はニヤリと不気味に笑みを浮かべた。
「まあ、そんなわけだ。お前は誰にもあれの邪魔を指せずに見張っていればいい。どうせ逃げも隠れもできまいな」
「はい」
 それだけ伝えると男はそそくさと退場する。男の気配が消えた途端、場の空気が変わる。
 それは、それだけ彼という存在が大きいものだということを表していた。
 圧倒的な支配者。
 それがいなくなっても、その場のルールが藤滝によるものなら、ゲームは終わらない。
「ちくしょー、舐めやがって」
 青年はむっときて苛立ちを漏らした。
 でも、ならば、藤滝の代わりに入ってきた見知らぬ黒服の目の前で痴態を繰り広げてやる。
 ここで白幡あげてどうこうするつもりはない。青年は勝つつもりだった。勝てなくても、やつの思い通りにはしたくない。
「きみ、そのまま、こっち、寄せて」
 青年の指示に、ひとりの青年が素直に従った。彼が青年の顔へと腰を進める。密着するほど近づいたとき、青年は心のなかであやまった。
 ごめんな。
 そう思ってから、唇口で若者の花芯から、蜜を吸い上げた。
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