💘Purple Violet⚜️💐 堅物実直なノンケ親友への想いを、27年越しに伝えてテンパるゆるふわ一途イケメンのお話

良音 夜代琴

文字の大きさ
81 / 97
番外編

『どちらかが十年分の記憶を忘れる薬』を飲まないと出られない部屋(3/7)

しおりを挟む
「……ル、ルス……?」

レインズは、何か良くないものを見てしまった気がして半歩後退る。
「いや、考えてみたんだが」
「うん?」
「俺は頭を打ったせいでお前との最初の記憶を失くしてしまった」

「へ? それって、記憶喪失とかそういう……」
「だが、今はお前ももうそれを覚えていない」
「ぇ、あ、まあ……、ていうか、最初のって……」

「それなら、今から二人でもう一度初めての経験をしてみるのはどうだ?」
「え……? …………え???」
ルストックのペースで話を進められ、レインズは戸惑いに青い瞳を揺らすばかりだ。

ルストックはコツコツと杖を付いて移動すると、薬瓶を元の場所に戻し、大きなベッドに腰掛けた。
そしてレインズを見上げると、わざとらしいほど悲しげな顔で尋ねる。

「……俺とは嫌か?」
「えっ!?」
びくりとレインズが肩を揺らして、ルストックの側へと駆け寄りながら言う。
「いや、ちょ、ちょーーっっと、話を整理させてくれよ? それって、さ、俺がルスと、その……」
「ああ、俺達は愛し合っていた。心も……、体もな」
ルストックの実直そうな太い眉が柔らかく緩み、伸ばした腕がレインズの頭を優しく引き寄せる。
ふ。と至近距離で甘く微笑まれて、レインズは見る間に赤くなった。

「……っ」
赤い顔を隠すように伏せるレインズ。
ルストックはレインズの腰に腕を回すと自身の膝の上へと引き寄せる。
「お前が忘れてしまった感覚は、俺が全て教えよう」
レインズの耳元で囁いたルストックが、大きな手をレインズの後ろへと回す。
「!?」
温かな手で尻を撫で回されて、レインズは赤い顔で俯いたまま疑問を口にした。
「お、俺たちって、その……もしかして、さ……?」
「なんだ?」
尻を撫でていた手が、慣れた手つきでレインズのズボンを脱がし始める。
「俺が……、その……、下だったりすんの、かな……って」
遠慮がちに尋ねられて、ルストックは頷くように答えた。
「そうだな。実際は俺の足が動かないせいでお前が乗ってくれる事が多いが、入れるか入れられるかという話ではそうなるな」
「それって、交代したりとかは……」
「ない事もないぞ?」
その言葉にレインズがまだ赤いままの顔を嬉しそうに上げる。

「ただお前の物が折れそうになるのでな……、毎回途中で止めることになる」
一瞬ポカンとルストックの顔を見つめたレインズが、寒気に襲われたのか背を震わせた。
「な……なにそれ、マジで怖ぇんだけど……」
赤らめていた顔を青くさせながらレインズが呟く。
「どうも俺の筋肉が強すぎるようだ」
「ひぇぇ……」
素直に悲鳴をあげる男にルストックは苦笑を向けると、片手で頭を撫でつつそのこめかみに口付ける。

「そーいや隊でもそんな奴の話聞いたことあったな……」
レインズが、小さく呟きながらルストックの首元に顔を埋める。
「お前のその知識は十年以上前からなのか」
ルストックは口元に苦笑を浮かべつつも、レインズの甘えるような仕草に金色の髪をもう一度ゆっくりと撫でた。
一方でルストックのもう片方の手は露わになったレインズの尻へと伸びる。
素肌に直接与えられる温度に、レインズは小さく身じろぎした。
やわやわと尻たぶを揉み込んだ大きな手が、谷間を撫でて去る。
ルストックは上半身を捻るようにしてレインズから遠ざかった。
「ぇ……、……ルス……?」
縋るような声に、振り返った黒髪の男が苦笑する。

「そんな顔をするな、指を濡らすだけだ」
「そっ……、そんな顔……って。俺、どんな……」
頬を染めながら視線を逸らす初心な仕草に、ルストックは愛しさを募らせる。
「これで無意識だというのだから、本当に困ったものだ」
ルストックは苦笑を滲ませながら枕元のバスケットから容器を手に取ると、とろりとした液体を指先に絡めた。
「そんなもんまで用意してたのか?」
「俺ではないが、まあな」
「?」
不思議そうに瞬く青い瞳が、ルストックの目にはたまらなく愛らしく映る。
愛しさに任せて青い瞳に唇を寄せれば、レインズはくすぐったそうに綻んだ。
緩んだところを見計らい、ルストックはレインズのそこへと指をあてがう。
ぬるりと触れた指の感触に、レインズがびくりと肩を揺らした。
「力を抜いてくれ」
「わ……わかった……」
ルストックが触れやすいようにか、健気に腰を浮かせて首元にしがみついてくる男へ、ルストックは太く温かな指をそっと挿し入れる。

「……ん……っ」
「息を止めるなよ……?」
「ぁ……う、ん、わかっ、た……、っ、ぅ……」
時折小さく震えながらも、レインズは従順に応える。
「痛みがあればすぐ言ってくれ、くれぐれも遠慮するなよ?」
ルストックはそう心添えると、指先に少しだけ力を込めて奥へと進める。
「ぅ、ん。わかっ、あ、……あっ、あ、っああ……っ」
レインズの甘い声に、ルストックは緩みそうな口元を隠すようにして金色の髪へ口付ける。
「……大丈夫そうだな」
どこか楽しげなルストックの声に、レインズが戸惑いを露わにする。

「お、俺……なん、で、こんな……っ、あ、ああんっ、ぅあ、や……っ、そん、な……」
耐えきれずに肩を揺らす真っ赤な顔のレインズを、黒い瞳がじっと見つめる。
ルストックはレインズを注意深く観察しながら、二本に増やした指を全て体内へと押し込んだ。
「ああっ、う、あ、……あ……ううんっ、ん……ぁあ……っ」
内側をゆるゆると掻き混ぜられる度、レインズから甘い声が溢れる。
「初めてにしては随分良さそうだな」
ふ。と笑みを浮かべたルストックに見つめられて、レインズは青い瞳を滲ませた。
「なん……で、俺……」
熱い息とともに疑問がこぼれる。
どこか不安げなレインズの様子に、ルストックは動きを止める。

ルストックはレインズに優しく口付けてから、安心させるようにそっと微笑んだ。
「記憶は無くとも、身体は覚えてるんだろう」
「なにを……?」
微笑むルストックに目を奪われたまま、レインズがぼんやりと聞き返す。
「俺にたっぷり愛されていた日々を、な」
にやりと意味ありげに持ち上げられたルストックの口端。
途端、レインズがさらに顔を赤くする。

「ル…………、ルスって……そんな事、言うのかよ……」
「知らなかったか?」
「し、知らなかっ……」
返事の終わりよりも早く、ルストックが指先でレインズの内側を愛撫する。

「んっ」
不意の刺激にレインズはびくりと肩を揺らした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された

楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。 何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。 記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。 ---------- ※注) かっこいい攻はいません。 タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意! 貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。 ハッピーエンドです。 激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします! 全16話 完結済み/現在毎日更新予定 他サイトにも同作品を投稿しています。 様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。 初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!

没落令息はクラスメイトの執着に救われる

夕月ねむ
BL
突然父親の爵位がはく奪され、帰る屋敷も家名も失ったローレンス。貴族が集まる学院の寮からも放り出されるところだった彼を、クラスメイトのユリシーズが引き留める。 「侯爵家の私であれば、従者をひとり授業に同席させることができる」と言って。 ユリシーズの従者となったローレンス。けれどその二年後、彼らの関係は再び大きく変わることとなった。 ※FANBOXからの転載です。 ※他サイトにも投稿しています。

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

貧乏Ωが御曹司αの将来のために逃げた話。

ミカン
BL
オメガバース

竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜

レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」 魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。 彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。

【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。

紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。 相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。 超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。 失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。 彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。 ※表紙をAI君に描いてもらいました。(2026.2.21) ※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。

【完結】言えない言葉

未希かずは(Miki)
BL
 双子の弟・水瀬碧依は、明るい兄・翼と比べられ、自信がない引っ込み思案な大学生。  同じゼミの気さくで眩しい如月大和に密かに恋するが、話しかける勇気はない。  ある日、碧依は兄になりすまし、本屋のバイトで大和に近づく大胆な計画を立てる。  兄の笑顔で大和と心を通わせる碧依だが、嘘の自分に葛藤し……。  すれ違いを経て本当の想いを伝える、切なく甘い青春BLストーリー。 第1回青春BLカップ参加作品です。 1章 「出会い」が長くなってしまったので、前後編に分けました。 2章、3章も長くなってしまって、分けました。碧依の恋心を丁寧に書き直しました。(2025/9/2 18:40)

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

処理中です...