💘Purple Violet⚜️💐 堅物実直なノンケ親友への想いを、27年越しに伝えてテンパるゆるふわ一途イケメンのお話

良音 夜代琴

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番外編

『どちらかが十年分の記憶を忘れる薬』を飲まないと出られない部屋(4/7)

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***

な、ん……で、こんな……。

身体が熱い。
ルスに触れられる部分から、ルスの熱が伝わる度に背筋が震える。

「ぅ、ん……っ、あ……ぁぁあ……っ」
こんなのは知らない。
こんな、ルスに触られるだけで自分がこんなにも感じるなんて。

「ぁ、や、……っ」
ゆるゆると優しく俺の内をかき混ぜていたルスの指が、ぐいと奥を突く。
「んっ、んんんっ!」
それだけで、目の前がチカチカして息が出来なくなる。
ゾクゾクと背を駆け上り続ける快感はどこか悪寒にも似て、未知への恐怖が全身を強張らせる。

「ぅあ、っ、あぁっ、まっ……っ、まって、くれ……っ」
俺の懇願に、ピタ、とルスが動きを止めた。
「……どうした?」
ルスの実直そうな太い眉が少し寄せられて、黒い瞳は俺を心配そうに見つめている。

「……ぁ……ルス……、俺……」
思考が何一つまとまらないまま口を開いた俺に、ルスは真摯に尋ねる。
「痛むか?」
問われて、俺は小さく首を振った。
痛いなら、まだよかった。
痛みの逃し方なら分かってる。
けどルスの指は俺に痛みを与える事なく、ただただ優しく俺を追い詰めた。

「俺……どう……、したら、いいか……」
「? お前はどうしたいんだ?」
ルスが小首を傾げる。
その仕草が可愛い。
「俺……、俺も、ルスを気持ち良くさせたいのに、俺、ばっかり……っ、ぁあっ」
不意に内側を擦られて、俺はまた声を漏らす。
こんな風にあられもなく声を上げるようなことだって、初めてのはずなのに。
「そんな事気にしなくていい」
ふっと笑うルスの息が俺の耳元をくすぐる。
「これから、俺もたっぷりお前に良くしてもらうからな?」
そう、なのか……?
俺の身体で、ルスは感じられるんだ……?
囁いたルスの舌が俺の耳をぬるりと撫でて去る。
「んんっ」
ぞくりとした感触が、下腹部にまで響いた。
「……は、ぁ……」
ルスのくれる刺激が強すぎて、なんだかもう息をするだけで精一杯だ。

「いいか? 遠慮なく息はしろ。苦しくなれば俺を叩いてくれたらいい」
「ルス……?」
なんの前置きなのかと思った瞬間、ルスが唇を重ねてきた。
分厚い唇は弾力があって、むにむにとした感触が俺の唇を覆い尽くす。
「ん……っ」
深く口付けてくるルスに応えようと口を開く。
ずるりと入ってきたルスの舌は、あったかくて、分厚くて、口内を撫で回されれば途端に身体中から力が抜けてしまった。
「レイ!」
ガクンと腰から砕けた俺の身体を、ルスの太い腕が支えてる。
「ぁ……、悪ぃ……」
「大丈夫か?」
焦った顔のルスも可愛いな……。
「へへ……ちょい……力入んなくなった……」
苦笑して答えれば、ルスは俺をベッドの上にそっと下ろした。

なんかさ、違うんだよな。
俺の知ってるルスは、俺をベッドに転がす事はあっても、こんな壊れ物でも触るかのように丁寧に扱ったりしなかったもんな。

これってさ、やっぱ俺の事、特別大事に思ってくれてるって事なんだよな??

「何をにやにやしてるんだ」
「え、マジ? 俺、顔に出てた?」
慌てて顔を隠そうとした手を、ルスに掴まれる。

「隠さないでくれ」

え……?
えええ……!?
ど、どういうことだ???

「な、何お前、俺の顔見たいわけ……?」
冗談のつもりだった俺の言葉に、ルスは真摯に頷いた。
「ああ」

「……っ!?」
ルスの短い返事に、自分の顔が耳まで赤くなっていくのが分かる。
「いっ、いや、俺今ぜってー変な顔してるからさ!?」
無理矢理顔を隠そうと腕に力を入れるも、ルスの腕力には敵わない。

「俺には、もう隠さないでくれ」
なっ、なんだよそれ……!!
今までルスに隠し続けてきた思いの山が、胸に溢れて息が詰まる。
「い、いいのかよ……」
「ああ」
「っ、俺、ルスのこと、ヤバイくらい好きだからな!? こんなん、ダダ漏れになったら困んのはルスだからな!?」

「……それなら俺も言っておこう。お前は知らんだろうがな、今では俺も大概お前に執着している。言動には気を付けろよ?」

え、何それ。……最後脅しじゃなかったか?
ルスの目が据わってるんだが?
今俺って、何釘さされたわけ?

え? まさか、俺が他の奴と仲良くしてたらルスは妬くって言ってんの……??

「何故そこでニヤける」
「えー? ……いやぁ、だってさぁ、……マジかよ。嬉しすぎんだろ」
「分かったなら、もう大人しく抱かれておけ」
ルスが少し照れたように笑って、俺に覆い被さってくる。
何その顔、すげー幸せそうな顔。
こんな幸せそうなルスの顔、俺初めて見たんだけど。

俺が……、俺がルスをこんな顔にさせてやれてんのかよ。

「あー……。もう俺、ルスにだったら何されてもいーや」
小さく呟いた俺に、ルスは眉を顰めると叱るように言った。

「お前は俺に全てを捧げ過ぎだ。もっと自分を大事にしろ」
「?」
なんだろ。蟻の事か? あ、それとも今回の……?
瞬きをした俺に、ルスは深く深く口付けた。
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