🌖俺の中の先輩🌖 人外(触手先輩)×人外(魂食い後輩)一人が寂しい夜の寝かしつけえっちなお話。

良音 夜代琴

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プロローグ

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久々に教会まで戻ってきたな……。
俺は、いつ見ても変わらぬ様子で佇んでいる巨大な建物群を見上げる。
数えきれないほどに建ち並んだ建物の大きさは様々だったが、どれもみな三角帽子のような尖った形の屋根をしていて、それぞれの天辺に大きさも形も様々な十字架が掲げられている。

巨大な正門をくぐってすぐに脇道へ逸れれば、見慣れた風景にどこかホッとする。
「よぉ、マルクスじゃねーか。今帰ったのか?」
聞き覚えのある声に振り返れば、以前同じチームにいたガッサだった。
「ああ、今帰ったとこだよ」
建物の窓から声をかけてきた黒髪の青年は、ひょいと窓を乗り越えてこちらへ近付いてくる。
「最近お前ソロ任務多いよなぁ」
曖昧に頷けば、俺の反応なんてどうでも良さそうにガッサが話を続けた。
「俺ソロ苦手だわー。話し相手いねーのって辛くね?」
相変わらずなその様子に、俺はちょっとだけ安心しながら小さく笑って答える。
「そうだね」
本当は、そんな風には思わないけど。
それをガッサに言うのは……なんだか申し訳なかった。

先輩は、彼にとっても、大事な先輩だったはずだから。

「ちょっとガッサ!? まだこれ済んでないじゃない!!」
ガッサが飛び出してきた窓の向こうから、ガッサに文句を言う女性の声が聞こえる。
この声はチャコかな。
「やべっ、俺仕事に戻るな。マルクスは長旅お疲れさんな! 今日はしっかり休めよーっ!」
俺の肩をポンと叩いてガッサは振り返らずに走り去る。

ほんの一瞬触れられたその感覚に、人に触れられたのは本当に久々だったな、と思った。
急に人恋しさが込み上げてきた俺の中で、先輩の魂が小さく揺れる。
それだけで、俺の心はじわりと温かくなった。
俺はもう、この先ずっと自分が独りだと思う事はないだろう。

先輩の魂は、いつだって俺の中にいてくれるから……。

俺は、ローブの中で揺れる十字架を服越しに掴むと、目を閉じる。
そうして、ここで俺と先輩が共に過ごした最後の日々を、ゆっくり辿った。
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