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◎後輩が甘えてくる。
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マルクスは、俺が頭を撫でれば小さく微笑んだ。
嬉しそうに目を細めて。
なのに、その横顔はどこか儚げで、酷く寂しそうにも見えてしまう。
頬を染めて息を荒げて、こんなに感じていても、こいつの心は寂しくてしょーがねぇんだな。
思わず、こいつの寂しい心が解けて無くなるまで、どろどろにしてやりたくなる。
けど明日は仕事もあるしな。
明日の動きに支障が出るようじゃ困る。
今夜は、飛ばない程度に可愛がってやらねぇとな。
胸に二本、性器に二本這わせた触手で、こいつのイイところを責めてやれば、塞いだ口元から次々にくぐもった嬌声が溢れる。
「ぁぅ……んんっっ、んぅぅっ、ゃぁ……んんんっっ」
甘い声が、俺の芯まで熱くする。
後輩は、昨日よりもずっと素直に俺の与える刺激を全身で受け止めていた。
「んっ、んっ、んんっっっ!」
内へと入れていた触手の太さを増せば、快感も増したのか、マルクスはびくりと背を逸らした。
「ぁ、せんぱ……、せんぱ、い……っ」
榛色の瞳から、ぽろりと溢れた涙を指の腹で拭き取れば、後輩は俺に抱き付いてくる。
いや、いちいち仕草が可愛いんだよ。もう勘弁してくれ。
「せんぱいぃ……」
胸元に顔をすりすりと擦り付けられて、俺の低いはずの体温がぐんと上がった気がする。
あんま接触されるとな、俺の理性によろしくねぇんだよ。
俺よりもずっと細い肩を両手で掴んで、じわりと押し返そうとした途端、俺にしがみ付く手に力が篭った。
「や……、やだ、せんぱぃ、離さない、で……くだ、さ……っっ」
……おいおい、今日は薬は入れてねぇぞ?。
どういう事だよ……。
見下ろせば、涙をいっぱいに浮かべて俺を見上げる瞳と目が合う。
「せんぱい……、そばに……、いてください……」
熱い息と混ざりながらも、その言葉は俺へとまっすぐ届けられた。
ああそうか、こいつは結局一人になるのが怖くてたまらないんだな。
だから昨夜は俺を受け入れたし、今日もこうして俺を呼んだ。
じゃあ別に、襲う必要はなかったんじゃないか?
縋り付くように見つめられて、目が逸らせない。
逸らせば、こいつを酷く傷付けてしまいそうな気がした。
俺はゆっくり息を吸って、意識的に長く吐く。
心臓の音が早い。
落ち着け落ち着け、落ち着け……。
俺を慕ってくれてる後輩に、情けねぇとこ見せんな。
そそり立ってしまいそうな自身を内側で抑えながら、俺はマルクスの肩を抱き返す。
体に這わせていた触手をゆっくり抜き取ろうとした時、マルクスが腕の中で小さく首を振った。
「やっ、やめないで……ください……」
「なっ!?」
思わず心の声が漏れる。
いや、だって、やめてほしくないのかよ……?
え、じゃあなんだ? どうすりゃいーんだ……?
「も……」
後輩は羞恥に眉を歪めて、それでも言葉を絞り出した。
「もっと、して、ほし……ぃ、です……」
震えるような小さな声が、恥ずかしさに耐えきれず小さくなって消える。
後輩は、耳まで真っ赤になった顔を伏せて、俺のシャツの胸元を俺よりひとまわり小さな両手でぎゅうっと握り締めている。
なんだこの、可愛い生き物は。
なんかもっと、マルクスはこう、ツンとした感じの奴じゃなかったか?
俺は、混乱を表に出さないようにするので必死だった。
嬉しそうに目を細めて。
なのに、その横顔はどこか儚げで、酷く寂しそうにも見えてしまう。
頬を染めて息を荒げて、こんなに感じていても、こいつの心は寂しくてしょーがねぇんだな。
思わず、こいつの寂しい心が解けて無くなるまで、どろどろにしてやりたくなる。
けど明日は仕事もあるしな。
明日の動きに支障が出るようじゃ困る。
今夜は、飛ばない程度に可愛がってやらねぇとな。
胸に二本、性器に二本這わせた触手で、こいつのイイところを責めてやれば、塞いだ口元から次々にくぐもった嬌声が溢れる。
「ぁぅ……んんっっ、んぅぅっ、ゃぁ……んんんっっ」
甘い声が、俺の芯まで熱くする。
後輩は、昨日よりもずっと素直に俺の与える刺激を全身で受け止めていた。
「んっ、んっ、んんっっっ!」
内へと入れていた触手の太さを増せば、快感も増したのか、マルクスはびくりと背を逸らした。
「ぁ、せんぱ……、せんぱ、い……っ」
榛色の瞳から、ぽろりと溢れた涙を指の腹で拭き取れば、後輩は俺に抱き付いてくる。
いや、いちいち仕草が可愛いんだよ。もう勘弁してくれ。
「せんぱいぃ……」
胸元に顔をすりすりと擦り付けられて、俺の低いはずの体温がぐんと上がった気がする。
あんま接触されるとな、俺の理性によろしくねぇんだよ。
俺よりもずっと細い肩を両手で掴んで、じわりと押し返そうとした途端、俺にしがみ付く手に力が篭った。
「や……、やだ、せんぱぃ、離さない、で……くだ、さ……っっ」
……おいおい、今日は薬は入れてねぇぞ?。
どういう事だよ……。
見下ろせば、涙をいっぱいに浮かべて俺を見上げる瞳と目が合う。
「せんぱい……、そばに……、いてください……」
熱い息と混ざりながらも、その言葉は俺へとまっすぐ届けられた。
ああそうか、こいつは結局一人になるのが怖くてたまらないんだな。
だから昨夜は俺を受け入れたし、今日もこうして俺を呼んだ。
じゃあ別に、襲う必要はなかったんじゃないか?
縋り付くように見つめられて、目が逸らせない。
逸らせば、こいつを酷く傷付けてしまいそうな気がした。
俺はゆっくり息を吸って、意識的に長く吐く。
心臓の音が早い。
落ち着け落ち着け、落ち着け……。
俺を慕ってくれてる後輩に、情けねぇとこ見せんな。
そそり立ってしまいそうな自身を内側で抑えながら、俺はマルクスの肩を抱き返す。
体に這わせていた触手をゆっくり抜き取ろうとした時、マルクスが腕の中で小さく首を振った。
「やっ、やめないで……ください……」
「なっ!?」
思わず心の声が漏れる。
いや、だって、やめてほしくないのかよ……?
え、じゃあなんだ? どうすりゃいーんだ……?
「も……」
後輩は羞恥に眉を歪めて、それでも言葉を絞り出した。
「もっと、して、ほし……ぃ、です……」
震えるような小さな声が、恥ずかしさに耐えきれず小さくなって消える。
後輩は、耳まで真っ赤になった顔を伏せて、俺のシャツの胸元を俺よりひとまわり小さな両手でぎゅうっと握り締めている。
なんだこの、可愛い生き物は。
なんかもっと、マルクスはこう、ツンとした感じの奴じゃなかったか?
俺は、混乱を表に出さないようにするので必死だった。
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