教え上手な龍のおかげでとんでもないことになりました

明日真 亮

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第7章 土の大龍穴編

118 土魔法の練習

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「――以上が土魔法の基本となります」

 はぁ~。終わった……。

 めちゃくちゃ面白かった! アルさんたちの土魔法講座!
 アルさんが説明をしている横で、カイさんたちが実演してくれるからすごく分かりやすい!

 土魔法は攻撃にも守りにも優れてるな。グラウンドランスとグラウンドウォールは覚えたい。

「土魔法の説明ありがとうございました! とてもためになりました!」
「私も自分の属性以外の魔法の説明を聞くことができて、とても有益な時間でした。ありがとうございました」

 クリスタも満足そうな表情を浮かべている。

「いえ、礼には及びません。お二人ともご自身の属性以外の魔法も使えるのですから、是非、役立ててください」

 そうなんだよね。クリスタも水魔法以外も使えるんだよね。

「クリスタ。折角だから少し土魔法の練習をしてみようよ。新しい発見があるかもよ」
「……そうですね。こういう機会が無いとチャレンジすることもありませんから、練習してみます!」

 ルシアたちを待つ間、僕とクリスタは土魔法の練習をすることにした。



「そうそう! いい感じだよ!」

 2時間ほど練習を続けていると、クリスタが土の壁を作ることができるようになっていた。2mぐらいの高さの壁だ。

「水魔法より魔力の消費がかなり大きいです。でも私が土魔法を使えるとは思っても見ませんでした」
「クリスタは魔力の操作が上手だから使えるようになると思ってたよ。それにアルさんたちの指導がとても上手だしね」

 クリスタが練習をしている横で、アルさんたちがどんどんとアドバイスを送っていた。見本のグラウンドウォールを出したり、魔力の使い方を指導したりしているうちに、クリスタのグラウンドウォールはどんどん形になっていった。

「でもレン様の上達はすごすぎます」

 僕はというと、グラウンドランスとグラウンドウォールを形に出来るようになっていた。グラウンドウォールは高さ5mぐらいまでのものは割と簡単に作れるようになった。
「色んな属性魔法を覚えたおかげかな。何となくコツが分かるようになってきたよ。一番大事なのはやっぱり魔力操作だけどね」

 するとアルさんがこちらに近付いてくる。

「レアンデル様は流石でございます。空の紋章の力の一端を見せていただきました。グラウンドランスやグラウンドウォールは大きさも大事ですが、座学で説明したようにポイントは硬度です。土の密度を高めることが効果に大きく影響します。極めればどんどん強くなりますよ」

 魔力を硬さに割り振れば、もっと強い土魔法が使えるようになるな。練習しないとね。



 そのあともクリスタと土魔法の練習をしていたら、ルシアとエルデボロス様が戻ってきた。

「土魔法の練習は随分とはかどっているようだね」
『アルたちの指導が良いのであろう。レンもクリスタも形になっておるな』

「アルさんたちに基本的な使い方を習ったんだ。土魔法の練習はすごく楽しいよ!」
「私は初めて水魔法以外の属性魔法の練習をしたのですが、いつもと魔力の消費量が違いますし、魔力操作の感覚も違います。その違いに戸惑いましたが、練習を続けることで魔力操作の技術がさらに向上できるような気がします」

 ルシアが微笑みながら答える。

『クリスタが感じていることは正しいぞ。自分の属性とは異なる魔法を使うのが難しいのは、魔力操作の感覚が違うからだ。しかし逆に考えると、異なる属性魔法を使えるようになるということは魔力操作の技術が上がったことを意味する。お主ならば、土魔法を練習することで魔力操作が上達するであろう。そうすれば障壁魔法もさらに使いやすくなるぞ』

 なるほどね。確かに属性魔法によって魔力操作の感覚は微妙に違う。他の属性魔法を練習することで魔力操作は上達することになるね。

「みんなご苦労だったね。クロノルシア様の昼食休憩のあとは大龍穴の確認を続けるから、引き続きレアンデルたちと魔法の練習を頼んだよ」
「はい。かしこまりました」

 エルデボロス様の指示にアルさんたちが一斉に頭を下げる。見事に同じタイミングで同じ角度。こういったところにはゴーレムらしさを感じるね。

 昼食はルシアが収納空間から用意してくれたんだけど、アルさんたちは飲食はしないし、エルデボロス様は飲み物は飲むけど、基本的に食べることはしないそうだ。

「我々龍族は飲食の必要は無いのだけれど、飲み物を優雅に飲むのは嫌いではないのだよ。クロノルシア様のように食事を楽しむ趣味は無いから、私はここで紅茶でも飲んでるよ」

 ということらしい。
 僕たちはルシアが用意した、具がたっぷりのおにぎりとスープを美味しくいただいた。

「ルシア様、いつもありがとうございます。今日のお昼もとても美味しかったです」

 クリスタがニコニコと笑みを浮べて、お礼を言っている。

『美味しかったのなら何よりだ。旅の始めに言ったように食事に関しては我に任せてもらおう。休憩が終わったらまた土魔法の練習を続けるとよいぞ』
「はい。分かりました」

 そうしてしばらく休憩すると、ルシアとエルデボロス様は大龍穴の確認に戻り、僕たちは土魔法の練習を再開した。

 僕は魔法の練習が大好きだという自覚があるけど、クリスタもすごく楽しそうに練習してるよね。

 魔法の練習が好きなところは似てるのかも知れないな。
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