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駅前から自宅まで約8分の間に迷子になりました
愛猫とぬくぬく、夢の中? ★
しおりを挟む「わかった。ほな、明日の朝は、起きたらすぐ飯も魔力操作訓練もナシで、真っ直ぐ町目指すで」
そうと決まれば、と、ジュードさん、昨日の残りの獣肉をすべて使って、温かいスープを作ってくれる。
例の貴重な手作りチーズも、スープとパンに振る舞ってくれる。
「明日は、朝飯抜きやからな、遠慮しんとしっかり食えや」
「ジュードさんのご飯、旨味たっぷりで美味しいから太ってまうわ」
お腹を摩りながら笑うと、ジュードさんもスープの中の肉を嚼みながらにっこりする。
「女はみぃんな、痩せたいみたいやけどな、俺らからしたら、少々肉ついてた方がええんやで」
「え? そうなん?」
これはいい情報か? ただの慰めか?
「見た目ももちろん柔らかそうな方がええし、痩せとったら、抱きしめても小骨ささる気分や。…ヴァニラやったらデ○専て聞いた事あるんちゃうか?」
「…漫画の中でなら」
「俺はさすがに初見では、大き過ぎるんはご遠慮させて貰うけど、そんでもいったん仲良うなったら、肥えてるか痩せてるかは二の次やで。
少しくらいやったらぽっちゃり系の方が健康そうやし、コロコロと可愛いやん?」
ジュードさん、今、私の下っ腹ミマシタネ?
私のお腹が、妊娠初期~中期くらいにはもったりしてんの、確認シマシタネ?
いや、妊娠した事ないけど。たぶん、これくらいちゃうかな~?と思ってるのですが。
コッチに来てからはあまり食べずに歩き詰めてちょっと落ちたけど、向こうではよくパートさんに、3~5ヶ月くらいかってからかわれてた。
勿論、そのパートさんは私より一回り以上は全体的にムッチリしてたけど。フフフ。
とにかく、好みの問題もあるけれど、男性的には、小骨のささる痩せっぽちよりかは、柔らかそうなぽっちゃり系がいいらしい。
「ジュードさん、ぽっちゃりさん専科やったんか…
堅太りや、どどーんとオバチャン体型はどうなん? 私は、どっちかって言うと、オバチャン体型に近ない? こう、ルノワール的な…」
言ってて哀しくなるね。
「誰が専科やねん! ちゃうわ。そーゆーヤツもおるってハナシや!
女の堅太りって…レスラーや格闘家かいな。
まぁ、あまりにゴツ過ぎたら、こっちからは近寄らんかもしらんけど、やっぱり笑顔が可愛いって言うの?人柄が良ければ仲良う出来るで。
ヴァニラは…まだルノワール絵画ほどやないやろ。ちゃんとは見てへんけど…」
「ちゃんと!? ちゃんとて何? チラッとやったら見たん? いつ? どこで!?」
知らん顔して、いつ見てたんや!?
「お、落ち着け、見てへん、見てへんて!!
…最初の日ぃに生足拝まして貰たやろ? それと今、下腹の丸みの感じで想像して言ってるだけや、心配すなや」
「それだけで、ルノワールやないて判るん?」
「だから、想像してって言うてるやろ。そのキャミの下に、タルタルゆるゆる段腹があるとは見えんし、生地の素材とシルエットから言うて、たぶん、キューピーちゃん的な…」
「やっぱり見たんやろ!」
お手拭き用に硬く絞った手拭いを投げつける。
「落ち着けて。なんや、ホンマにキューピーちゃんなんかいな。大丈夫や、タルタル段腹に比べたら、キューピーちゃん、可愛いて」
くっそー。これは自滅したのか? 自分で胃の辺りから下腹までツルンと幼児体型カミングアウトしちゃったのか?
ジュードさんは、赤い顔で笑ってる。目の下の赤みは、焚き火が映ってるのだけじゃないんだろう。
しかし、なんだろね、弟たちと話してるみたいな感じだね。たった3日足らずで、随分仲良くなった気がする。
お互い、見知らぬ世界に落とされて、親しい会話に餓えてて、寂しいんだろう。
「5年かぁ…」
「なんや?」
「ジュードさん、5年も一人でここで頑張ってきたんやね。凄いなぁ。私は恵まれてるね、ジュードさんがいてくれて」
だいぶ冷めてきたスープを一気に飲み干す。
ご馳走様でした。
「俺かて、比較的すぐに爺さんに会うて、色々面倒見て貰たで。言葉がなんとかなったら、自分のやれる事探しに村出たけどな」
外大出るほど語学に長けてたら、すぐだったのかな?
飢餓や流行病とか言ってたから、お爺さんの負担にならないように、口減らし的な感じで出て来たのかもしれないね。
「狩りのな、弓矢使わんと狩りするノウハウ、村の中堅猟師に習たんや。一応、弓も習たけど、魔獣になったら、弓矢よりかは、槍や剣、魔術の方がええんや。
そんで、罠を仕掛けて、ジッと待って、或いは風下から追い立てたりして、罠にひっかかった所を剣でズバッといくんや」
急所を一撃で仕留める為に、魔道で切れ味、命中率等を上げて、確実に少ない手数で倒す方法を練習した、とか、村に居た頃は、畑仕事も手伝った、とか。
ジュードさんはゆっくりと話してくれた。
話を聞く間、美味しいご飯とお世話になってるお礼として、ソフトクッキーをお裾分けする。
「おお! 向こうの銘菓のクッキー! こんなん、ホンマに久し振りや」
喜んでくれた。
ニッキは苦手だと言う事でシナモンはしまって、アーモンド味にした。チョコやバニラよりかは甘くないはず。いや、チョコは私が食べちゃったけど。
私は、楽しくお話を聞くので、大好きなバニラビーンズ入りプレーンを少しづつ囓りながら、香りも味も、ジュードさんの時々ドヤ顔が出るお話も楽しんだ。
一応、こちらの世界にはビニールやプラスチックはなさそうなので、オーパーツになっちゃうし自然に還らない素材という事で、山歩きのエチケットでもあるし、最初から全部畳んでポッケにしまってる。コレ、最終的にはどうしたらいいんだろう。
食後の歯磨きもやってくれた。
やっぱり、恥ずかしそうに視線をそらしながら。なんでやろ? 私のあーん顔が変なんかな。歯医者さんみたいなもんとちゃうん?
寝る前に、顔洗いとお花摘みしなあかんから立ち上がろうとしたら、先に立ち上がって、手を握って引っ張ってくれる。
なんだろう、昨日より、距離感が近い。
先に立ち上がって手をひいてくれたり、暗いからと、足元を心配して、剣の鞘の先に灯りをつけて川まで行ってくれたり。
なんか、お姫様になったみたい。
「ふふふ、お嬢様、お手をどうぞ、みたいな?」
「俺は執事か。下僕か」
「えー? 勇者やったんとちゃうの」
「…ああ。そやったな」
目元を柔和に和ませて、小鍋や木のお椀とナイフを洗うジュードさん。その少しだけ上流で、顔と眼鏡を洗う私。
ヤマネちゃん2人は、川岸で水を飲む仕草をしたり、水の上を走って2人で遊んだりしてた。
水遁の術が使えるとは、オヌシやりおるな。水飛沫もなく水面を歩けるっていいなぁ。
さて、今夜は魔力操作訓練しないで、明日に備えておとなしく寝ないとね!
ジュードさんの予備の防水布をお借りして落ち葉の溜まった柔らかい地面に敷き、横になる。
サッと寄って来たヤマネちゃん2人を胸と肩の谷に丸まらせて、毛布を被った。
「ヤヤちゃん、ネネちゃん、お休み」
ジュードさんに聞こえないよう吐く息だけで話しかける。名前付けてたら怒られそうなので。
「ジュードさん、お休みなさい」
「ん、明日は、早いで。薄明るくなってきたら起きて支度して、明るくなり出したら出発や」
「は~い」
なんか、昨夜より寒くなったな。町に近づいて暖かくなるかと思ったのに。ヤヤとネネの2人がいて良かった。少しでも暖かいよね。
今夜も、梟や獣の気配はなく、虫の合唱がよく聞こえた。
───── ◆ ◆ ◆ ───────
最初はヤマネちゃん2人の温もりを感じながら眠ってた。
でも、森や川のそばの、林の中の拓けた場所で、枯れ葉の上に寝っ転がったのではさすがに冷えてきた。
私が着ているレーヨンの、キャミソールとイージーパンツ、羽織ってるつるつる綿の長袖シャツは、はっきり言って夏仕様だ。
ジュードさんは、この先雪降るくらい寒くなるって言ってた。この気候にはちょっと、かなり薄着と言えるだろう。
黙って耐えているが、ジュードさんも気がついたようだった。
毛布袋から出てる顔だけこちらを向いて
「ヴァニラ、寒いんか?」
「う~ん、ヤマネちゃんたち居るからまだ大丈夫」
「そんなちっこいもんおっても、何ほどにもならんやろ」
上半身を起こした。
「やっぱ焚き火、熾そか。見張り番するから、寝ててええで」
「こんな林の中で、夜中に焚き火して山火事起こしたら困るやろ、大丈夫やて」
私も慌てて身を起こす。ヤマネちゃんたちが転がったが、さすがマリネズミ、コロコロ転がった先でそのまま熟睡してた。
「そない言うたかて、風邪ひいたらかなんやろ」
「んじや、こうしよう」
私は、閃いた名案を行動に移す。
つまり、防水布の敷物も巻き込んで、毛布ごとにじり寄って、ジュードさんの肩にくっつく。
なんか、吃驚したのか意外だったのか、ジュードさんの肩が跳ねるくらいの反応だった。
「な、なんや、急に…何すんねん」
「あ、びっくりした? 昨夜は暖炉があったけど、今日は外やん? 冬山の小屋ん中ちゃうけどさあ(笑) 何もないから温め合うやん。
ああ、こうしたら、やっぱり男の人の方が代謝ええから暖かいね」
厚手の毛布で出来た寝袋に、中身は細身に見えても私よりかはずっと大きな男の人のジュードさん、大型犬にもふっと顔を埋めるような感じで、たぶんジュードさんの背中辺りにもたれかかるようにくっついて暖をとる。
毛布袋も少しは使用感ある臭いがしたけど、殆ど嫌な臭いはしなかった。これもクリーン魔法使ってんのかな。
じわじわと、ジュードさんの体温が伝わって来て、温まって来ると、再びうとうとし始めた。
私が移動した事に気づいたヤヤちゃんとネネちゃんが起き上がって、寄ってくる。
毛布の中に入ってきて、ちょっぴりあるお胸の谷間に2人で丸まった。
ほっこりほかほか、なんか、しゃあわしぇ~
「ヴァニラ…?」
う…ん、ジュードさんが…呼んでると、思うんだけど、ほかほかで…眠いの。ごめん、聞こえてはいるのよ? でも、ね、…もう眠い…の。
ジュードさんが身動ぎした気がしたけど、私のくっついちゃった上瞼と下瞼は、さよなら出来そうになかった。
夢を見てた。たぶん。
自宅で、ふたりの愛猫と、薄手のダウン掛布で温まってほっこりしながら、上半身を起こして小説を読んでる。
甘えっ子の僕ちゃんは膝の上で、更に毛布を掛けて貰って寝てる。時々寝言で鳴いてる。
ツンデレ女王様は、私に何かをおねだり中。
頭を私の顎にすりすりしたり、腕や胸、下腹の柔らかい所を、両手でもきゅもきゅしたり。赤ちゃんの時にママのお乳を揉んで授乳を促してた頃の名残だという。
「萌々ちゃん、お姉ちゃん、今いいとこなの。きりつくまで撫でてあげるから、おやつは後にして…」
いつも柔らかくて滑らかな手触りの筈の萌々が、僕ちゃんくらいがっしりしててビックリした。
「モモちゃん、太った?」
彼女がここに居れば、確実にヘソを曲げるだろう自分の台詞に、まだぼんやりとだが覚醒する。
「ヴァニラとは、よう言うたな、ホンマにバニラアイスみたいな匂いする…甘い匂いや」
ジュードさんが、私の首から耳にかけての辺りをすんすんとして、囁くように言った。
ああ、なんだ、ジュードさんか。萌々ちゃんにしてはゴツいと、…思た!?
ビックリして体を起こそうとしたけど、動かない。驚きのあまり目ぇ覚めたわ。
毛布の上から、ジュードさんが、私を抱きしめるようにして、少しのし掛かるように、超近距離で、微笑んでいた。
「? 温めててくれたん? 大丈夫、だいぶ温なってきたし、ジュードさんも、ちゃんと寝て?」
悪いことしたな、安眠妨害やったわ。胸のちょっぴりな谷間に寝てる2人を確認して、毛布を顔近くまで引き上げようとしたけど、ジュードさんの重みで動かなかった。
「ごめんね、もう温なってきたよ。
…ジュードさん?」
「ヴァニラって名前、合うてんな。ホンマにバニラの匂いするやん」
「うん? さっき寝る前、バニラビーンズ入りのソフトクッキー食べたからかな?」
「歯、磨いたったやろ。
そやない、ヴァニラ自身から、いつもほのか~に甘い匂いしてたんや。そうか、バニラビーンズの匂いか。
…ええ匂いやな」
さっきよりも、耳朶にくっつきそうなくらい近くで、すんすんと臭い嗅いで来るのが、サーファー風のセミロングの髪がくすぐったいのと、至近距離で嗅がれて恥ずかしいのと、何でこんな体勢でずっとおんねんみたいなプチパニックとで、体温が急にあがる。たぶん、顔も赤いに違いない。
「猫やないねんから、そんなに嗅がんといて。安眠妨害して悪かったって、もう寝よ?」
「くっついてた方が温いて言うたん、ヴァニラやろ」
更に私を毛布ごときゅっと締めるように身をすり寄せて、嗅ぐ鼻と口とが、本当に首筋に触れる。
くすぐったがりの私は、ジュードさんにバレない筈がないくらいビクッとする。
アカン、脇腹擽られたり、足の裏こしょこしょされるより、首筋の方が、撫でられても息かかるだけでも、ぞわぞわとこしょばいが一気にめっちゃ来るねん、アカンて~。
もがく私の上で、ジュードさんは、口を触れたままクスリと笑った。
「ここ、弱いんか」
「誰かて、そこは弱いやろ?
アカンて。前にも、急に脇腹触った人に咄嗟に技かけて謝るとか、ようあんねんから危険やで?」
「技てなんや、四十八手のひとつか?」
「? しじゅうは って何? 合気道や少林寺拳法の返し手のひとつや。痴漢対策にもなるし、中国拳法とかジャッキー・チェンとかハヤった頃に、弟と習ろてたんやけど、今でもたまに咄嗟に出るねん」
「怖いな。どんな技でキめてくるんやら…」
再び、ジュードさん、私の首元に顔を埋め笑いながら、今度は更にキャミの下から手を不法侵入させてきた。
アレ? コレ、もしかして、ヤバいかんじ?
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