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竜王国って、竜の国?
🚷19 救済監理局長
しおりを挟む魅了魔法や特殊体質を使わなくても、自然と男を従える色気と才気を持った『魅惑の女傑』さん。
妖艶な美女で、艶々の黒髪と那智黒のような瞳。左口元に小さなほくろがまた魅惑的。
「こんばんは、素敵なお嬢さん。私は、アディライト・ノーマン。ロックウェル地方の主任監理官で、救済監理局の局長よ」
「あ、萌々香です。こんばんは」
この辺りはロックウェルと言うらしい。セイル竜王国のロックウェル地方。
「局長が居てくれて助かりました」
「あら、助かったとは言えないかもよ? 軽く視た感じじゃ、私よりも魔力はありそうね。能力値の殆どが視えないわ。う~ん、ちょっと本気にならないと無理ね、これは。もしかしたら、全力でも見えないかも」
──あったり前じゃん
──この人の魔力、モモカの半分だし
──憑いてる精霊もボクたちと同等か下位の精霊ばかりじゃん
──まあ、一般的なニンゲンにしたら強い方だけどね
──竜王国では、まあまあ強いくらいかな
そうなんだ。まあ、仕方ないよね。
私は、魔爪と女神の加護の補正で魔力が倍付けの上に、魔力量が爆発的で強烈に多いらしいから。
「すみません、精霊達の言うには、女神の加護の補正で、元々の魔力の倍になってるそうです。なんでも、精霊力と魔力の特化型加護だって」
「あらぁ、それじゃ、国家魔導師でも視えないかも。これは、セフィル殿下ぐらいじゃないと無理かもね」
──どうする? 面倒臭いね
──一部開示する?
「あの、精霊達が、一部開示する事も出来るって⋯⋯ あ、それじゃ、隠された部分があるって告白したようなものか」
私の莫迦莫迦莫迦!! そのまんま言ってどうするの。見せられない部分がありますって言ってるようなものでしょおぉ。
見せる事も出来ますって言えばよかったのに。
ぷっ
「うふふふ。あなた、善良で素直な子なのね。可愛いわぁ」
次話
🚷20 鑑定させてね
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