悪役令嬢だと気づいたので、破滅エンドの回避に入りたいと思います!

飛鳥井 真理

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第一章 目覚めた記憶

第3話 笑えない現実

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 そして入学から卒業までの在学期間、ひたすらヒロイン憎しで排除に努めた結果、この悪役令嬢、見事に断罪され退場させられる。

 ――丁度、十六歳の誕生日を迎えたその日に……。

 もちろん、ヒロイン的には攻略対象と結ばれてハッピーエンド。

 それから二人は幸せに暮らしました……となってエンディングである。





 身分制度がある国が舞台で本来、たかが平民出身のヒロイン一人を苛めたくらいで、こんなに簡単に過激な処罰をされてしまうものなのだろうか?
 悪役令嬢とはいえ、彼女は王家に次ぐ地位にある公爵家の令嬢のはずでしょう?

 乙女ゲームのご都合主義だとしても、非現実的すぎる設定じゃないのって思いながらも、とりあえず聞き流していたのだけれど……。

 ――そう、このゲームは、ヒロインがどのルートを選んでも悪役令嬢であるヴィヴィアンがしゃしゃり出てくるのである。

 猪突猛進型の性格が災いして、自ら罠に嵌まりにいってしまうというか……最後は例外なく悲惨な末路を辿ってしまう。

 何故なら彼女は、平民出のヒロインそのものが気に食わない、という設定で苛めまくる役割を担っているからだ。



 攻略対象は全員上位貴族の子息で、当然ながら幼き頃より家同士で取り決められた婚約者がいる。
 その婚約者の令嬢達全員と幼友達でもある悪役令嬢は、次々とヒロインの逆ハーレムに収まる攻略対象達を見て黙っていられなくなり、何処にでも邪魔しに出てくるそうで、プレイしている友人には不評だった。

 詳しいストーリーを知っていればまた違った感想を持ったかもしれないが、当時は友人からの怒涛の解説にも適当に対応していたせいで、ヒロインのビッチな行動ばかりが目についてしまって感情移入出来ずにいた。

 うん、この悪役令嬢って普通に友達思いのいい子だよね? って思ってしまったのを覚えている。



 それでもそれがゲームの世界なら笑っていられるが、現実問題、そんな悪役令嬢に転生した私は、一瞬で目の前が真っ暗になってしまった。

 何で私がこんな目に、と思わず叫び出したくなるほどの衝撃を受けた。


 ――でも、ギリギリで救われたんだと思う。


 だって今日はまだ、入園式の当日……。

 ヒロインさんにも出会っていない。

 自分の婚約者は別として、何人かいた攻略対象の内、友人のイチオシだった第二王子の眩いお姿は先程の新入生代表の挨拶で拝見したけれど、それだけだ。

 見ただけで何も始まっていない。


 ――今ならまだ、舞台の幕は上がっていないはずだ。




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