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101話領地祭り開催決定!?世界の“味”が一堂に集結!
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「発表しまーす! 来月、ここ“ミヅキの湯”にて――」
「“第一回・世界友好ラーメン市&薬膳温泉祭り”を開催しまーす!!」
ギュスターヴの突然の発表に、領民がわっと沸き立つ。
「えっ!? 聞いてないよ!? ギルド長の許可、通ってるの!?!?」
「ええ、美月様。あなたが昨日お昼寝してる間に、すでに根回しは終わってましたの♪」
とんでもない政治力を発揮するリリアーナとクラリーチェ。
「……私、寝てる間に国際イベント決定してる人生、いつからだったかなぁ」
「たぶん、“もふ外交”が始まったあたりですわね、美月様」
「もふぅ♡」(←チグー、褒められたと勘違い)
________________________________________
◆各国から続々と届くラーメン候補!
「天空都市からは、浮遊昆布の塩ラーメン! 空の味、しますよ!」
「砂漠の国からは、ミントとクミンの冷やしスープ麺。これは……涼しいッ!」
「海洋国家からは、海藻三重奏スープ! ぬるぬる、うまうま、健康まっしぐら!」
「おや……これはもう、完全に“グルメ万国博覧会”の様相を呈してますね」
クラリーチェはノートを片手に、各国の出店チームに聞き取り調査をしている。
「クラリーチェ、まさかレポート書くの? 貴族が?」
「ええ! “各国のラーメン文化と薬膳効能の相関性について”というレポートを王室医師団に提出します!」
「本格的ぃーーーっ!?」
________________________________________
◆温泉×ラーメン演出、劇場支店チームも出張!
「こちら“湯けむり演出班”、舞台設営完了しましたー!」
「“湯煙から現れる美月様幻影演出”、起動準備オッケーです!」
「……なんで私の幻影が現れるの?」
「夢です! 心に染み渡る幻です!!」
ギュスターヴが全力で豪語するが、美月はおでこに手を当てて笑うしかない。
「もうなんか、“温泉地で開かれる壮大な幻想ラーメンフェス”みたいになってない?」
「だいたい合ってます!」
________________________________________
◆領民たちも全力サポート!
領地の料理人たちは、各国のラーメンを試作しながら腕を磨き、温泉管理チームは“湯温と湯けむり濃度”の微調整でてんやわんや。
「湯けむりが濃すぎると、スープの香りが……っ!」
「ええい! 湯気と湯気の間に“空気の層”をつくるぞ!!」
「できるかぁぁぁーーーっ!!」
科学か魔法かわからない議論が交わされていた。
________________________________________
◆そして、美月は……
「はぁ~、香りだけでお腹が鳴りそうだよ……」
美月は薬膳ハーブ畑を散歩しながら、できあがりかけた新作をイメージする。
そこへリリアーナとクラリーチェがやってきて、両側に並ぶ。
「そろそろ本番ですね、美月様」
「ええ。あなたのラーメンが、世界中の人々の心をつなぐ――その瞬間が、きっと来ますわ」
美月は2人を見て、にっこり微笑んだ。
「大丈夫。支えてくれる人がいるから、私、きっとできるよ」
「当然ですわ、わたくしがついていますもの!」
「えっへへ……私もいますよ、美月お姉さま!」
チグーも「もふもふぅ~♪」と温泉の湯気の中で跳ねる。
ラーメンで世界をつなぐ。
その小さな一杯が、今、温泉地から新たな未来を描こうとしていた――。
「“第一回・世界友好ラーメン市&薬膳温泉祭り”を開催しまーす!!」
ギュスターヴの突然の発表に、領民がわっと沸き立つ。
「えっ!? 聞いてないよ!? ギルド長の許可、通ってるの!?!?」
「ええ、美月様。あなたが昨日お昼寝してる間に、すでに根回しは終わってましたの♪」
とんでもない政治力を発揮するリリアーナとクラリーチェ。
「……私、寝てる間に国際イベント決定してる人生、いつからだったかなぁ」
「たぶん、“もふ外交”が始まったあたりですわね、美月様」
「もふぅ♡」(←チグー、褒められたと勘違い)
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◆各国から続々と届くラーメン候補!
「天空都市からは、浮遊昆布の塩ラーメン! 空の味、しますよ!」
「砂漠の国からは、ミントとクミンの冷やしスープ麺。これは……涼しいッ!」
「海洋国家からは、海藻三重奏スープ! ぬるぬる、うまうま、健康まっしぐら!」
「おや……これはもう、完全に“グルメ万国博覧会”の様相を呈してますね」
クラリーチェはノートを片手に、各国の出店チームに聞き取り調査をしている。
「クラリーチェ、まさかレポート書くの? 貴族が?」
「ええ! “各国のラーメン文化と薬膳効能の相関性について”というレポートを王室医師団に提出します!」
「本格的ぃーーーっ!?」
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◆温泉×ラーメン演出、劇場支店チームも出張!
「こちら“湯けむり演出班”、舞台設営完了しましたー!」
「“湯煙から現れる美月様幻影演出”、起動準備オッケーです!」
「……なんで私の幻影が現れるの?」
「夢です! 心に染み渡る幻です!!」
ギュスターヴが全力で豪語するが、美月はおでこに手を当てて笑うしかない。
「もうなんか、“温泉地で開かれる壮大な幻想ラーメンフェス”みたいになってない?」
「だいたい合ってます!」
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◆領民たちも全力サポート!
領地の料理人たちは、各国のラーメンを試作しながら腕を磨き、温泉管理チームは“湯温と湯けむり濃度”の微調整でてんやわんや。
「湯けむりが濃すぎると、スープの香りが……っ!」
「ええい! 湯気と湯気の間に“空気の層”をつくるぞ!!」
「できるかぁぁぁーーーっ!!」
科学か魔法かわからない議論が交わされていた。
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◆そして、美月は……
「はぁ~、香りだけでお腹が鳴りそうだよ……」
美月は薬膳ハーブ畑を散歩しながら、できあがりかけた新作をイメージする。
そこへリリアーナとクラリーチェがやってきて、両側に並ぶ。
「そろそろ本番ですね、美月様」
「ええ。あなたのラーメンが、世界中の人々の心をつなぐ――その瞬間が、きっと来ますわ」
美月は2人を見て、にっこり微笑んだ。
「大丈夫。支えてくれる人がいるから、私、きっとできるよ」
「当然ですわ、わたくしがついていますもの!」
「えっへへ……私もいますよ、美月お姉さま!」
チグーも「もふもふぅ~♪」と温泉の湯気の中で跳ねる。
ラーメンで世界をつなぐ。
その小さな一杯が、今、温泉地から新たな未来を描こうとしていた――。
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