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第84話 忍び寄る危機
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樹たちが迷宮を攻略してから一週間の時が流れた。
今まで誰も攻略する事が出来なかった、イエーナ大迷宮が樹たちにより攻略された事も一部の冒険者たちの中で広まっていた。
「まさか、イエーナ大迷宮まで攻略してしまうとはな……」
ギルドマスター室に呼ばれていた樹とシルフィル。
ギルマスは笑っていた。
「いやぁ、まぁ何というか成り行きでして……」
今まで迷宮攻略とは無縁だった樹たちがいきなり大迷宮攻略となれば噂も立つだろう。
「風の大精霊とまで契約してしまうとは、お前さんも留まることを知らんのぉ。長いことギルドマスターやっておっても大精霊と契約した者などおらんかったわい」
ギルマスは少し呆れた様子だった。
「それで、わざわざ呼び出したのはその事を言うためだったんですか?」
「ああ、そろそろ本題へと行こうか。これを見てくれて」
そう言うとギルマスは直径3ミリほどの針を机の上に置いた。
「これって……」
「北の森で討伐された魔獣から抜き取ったものだ。最近、各地でこの針が刺さった魔獣が討伐されたと報告を受けている」
「これ、まずいぞ。マスター」
隣に座っていたシルフィルが言った。
「まずいってどういうことだ?」
「これが各地で発見されているという事は魔獣を操れる者は一人とは限らなくなってきた。操れる魔獣の数も正直、分からない。一斉に攻撃を仕掛けられたら王都は墜ちるだろう」
シルフィルは珍しく真剣な顔になっていた。
いや、本来これが精霊の持つ顔なのかもしれない。
「シルフィルさんの言う通りだ。我々も悠長に構えていられなくなってきたのだよ。一刻も早く魔獣を操れる者を探し出して来て欲しい」
ギルマスが頭を下げた。
「話は分かりましたから、とりあえず頭を上げて下さい。出来る限り調べてみますから」
「よろしく頼んだ」
「分かりました」
樹とシルフィルはギルド本部を出ると屋敷へ戻る道を歩いた。
「そう言えば、シルフィルは俺と契約する前はその姿にはなれなかったんだよな?」
「そうだよ。マスターと契約する前はずっとこの世界を漂っていたんだ」
「久々に人型になってどうだ?」
「いい事ばかりだよ。まず、飯が美味い!」
そう言って大精霊は、はしゃいでいる。
「その姿だとちゃんと味覚もあるんだな」
「もちろんだとも。この国の飯は最高に美味い! あれはなんだ?」
シルフィルは一つの露店を指差した。
「ああ、麦粥だな。食うか?」
「おうよ!」
シルフィルが露店へ向かって走った。
全く、子供のようだ。
「親父、麦粥二つくれ」
「あいよ! 銅貨6枚だよ」
「ほれ」
「毎度あり!」
露店の親父から麦粥を受け取ると、少し離れた所に座り、熱々の麦粥を頬張った。
「うん、やっぱり美味い! 露店の飯もいいもんだな、マスター」
「ああ、たまに食うのがいいんだよ」
仲良く麦粥を食べ終わると屋敷へ戻って調査の打ち合わせをするのであった。
今まで誰も攻略する事が出来なかった、イエーナ大迷宮が樹たちにより攻略された事も一部の冒険者たちの中で広まっていた。
「まさか、イエーナ大迷宮まで攻略してしまうとはな……」
ギルドマスター室に呼ばれていた樹とシルフィル。
ギルマスは笑っていた。
「いやぁ、まぁ何というか成り行きでして……」
今まで迷宮攻略とは無縁だった樹たちがいきなり大迷宮攻略となれば噂も立つだろう。
「風の大精霊とまで契約してしまうとは、お前さんも留まることを知らんのぉ。長いことギルドマスターやっておっても大精霊と契約した者などおらんかったわい」
ギルマスは少し呆れた様子だった。
「それで、わざわざ呼び出したのはその事を言うためだったんですか?」
「ああ、そろそろ本題へと行こうか。これを見てくれて」
そう言うとギルマスは直径3ミリほどの針を机の上に置いた。
「これって……」
「北の森で討伐された魔獣から抜き取ったものだ。最近、各地でこの針が刺さった魔獣が討伐されたと報告を受けている」
「これ、まずいぞ。マスター」
隣に座っていたシルフィルが言った。
「まずいってどういうことだ?」
「これが各地で発見されているという事は魔獣を操れる者は一人とは限らなくなってきた。操れる魔獣の数も正直、分からない。一斉に攻撃を仕掛けられたら王都は墜ちるだろう」
シルフィルは珍しく真剣な顔になっていた。
いや、本来これが精霊の持つ顔なのかもしれない。
「シルフィルさんの言う通りだ。我々も悠長に構えていられなくなってきたのだよ。一刻も早く魔獣を操れる者を探し出して来て欲しい」
ギルマスが頭を下げた。
「話は分かりましたから、とりあえず頭を上げて下さい。出来る限り調べてみますから」
「よろしく頼んだ」
「分かりました」
樹とシルフィルはギルド本部を出ると屋敷へ戻る道を歩いた。
「そう言えば、シルフィルは俺と契約する前はその姿にはなれなかったんだよな?」
「そうだよ。マスターと契約する前はずっとこの世界を漂っていたんだ」
「久々に人型になってどうだ?」
「いい事ばかりだよ。まず、飯が美味い!」
そう言って大精霊は、はしゃいでいる。
「その姿だとちゃんと味覚もあるんだな」
「もちろんだとも。この国の飯は最高に美味い! あれはなんだ?」
シルフィルは一つの露店を指差した。
「ああ、麦粥だな。食うか?」
「おうよ!」
シルフィルが露店へ向かって走った。
全く、子供のようだ。
「親父、麦粥二つくれ」
「あいよ! 銅貨6枚だよ」
「ほれ」
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露店の親父から麦粥を受け取ると、少し離れた所に座り、熱々の麦粥を頬張った。
「うん、やっぱり美味い! 露店の飯もいいもんだな、マスター」
「ああ、たまに食うのがいいんだよ」
仲良く麦粥を食べ終わると屋敷へ戻って調査の打ち合わせをするのであった。
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