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第1章
第26話 龍の治療へ
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ラースとクレインはドラグス王国の騎士たちと共に、龍の治療へと向かっていた。
「ラース先生、クレイン様、ここからは徒歩になります。大丈夫ですか?」
どうやら、馬車で入れるのはここまでということらしい。
「問題ありません。行きましょう」
ラースは、馬車を降りると医療セットが入った鞄を持って騎士たちの後ろをついて歩く。
「もう少しです!」
騎士たちの後について歩くこと15分ほど。
森の中でも、少し開けた場所へと出た。
「あれは、黒龍……」
ぐったりとした龍がそこに居た。
黒龍を見るのは初めて。
龍族の中でも黒龍はかなり、位が高いものとされている。
『人間が何用だ?』
黒龍の声だ。
「ラースと言います。あなたを治療しに来ました」
『治療など要らん。龍を舐めるな』
「でも、あなたはだいぶ弱っているようです。私に、治療させてください」
龍は誇り高き種族である。
よって、人間の施しなどは滅多に受けない。
でも、このまま放置するのは危険だとラースは判断した。
『黒龍よ、意地を張ってないでラース殿の治療を受けろ。お前、このままだと死ぬぞ』
ララが黒龍へと言った。
『なんだ、懐かしい気配がすると思ったらフェンリルのララか。人間と一緒に行動しているなどお前も落ちたか』
『死に損ないに言われたかないわ。ささっと治療を受けろ馬鹿者が』
『お前がそこまで言うなら治療を受けてやろう。頼んだぞ』
黒龍がララの説得によって治療に応じてくれた。
「ララと黒龍は知り合いなの?」
『はい、実際に会うのは250年ぶりになりますが』
「仲良いんだね。じゃあ、早速診せてもらうね」
ラースは黒龍の診察を始める。
《医療魔法・スキャン》
黒龍の体の様子を見る。
体内に異物や腫瘍などといった異常は感じない。
《医療魔法・検知》
すると、黒龍の体内から毒物の反応があった。
「あなたを苦しめているものがわかりました。毒です」
『毒だと? 我にそんなものが効くはずがなかろう』
「ちょっと待ってください」
《医療魔法・分析》
ラースは毒の成分分析を行った。
「これはただの毒ではありません。対龍用に作られた人工的な毒です」
『そんな馬鹿な』
「原因が分かれば後は対処するだけです」
《医療魔法・調剤》
ラースは医療魔法で解毒剤を生成した。
「これを飲んでください。対龍毒の解毒剤です。騙されたと思って」
『わかった』
黒龍はその薬を全て飲み干してくれた。
『これは、凄いな。先ほどまでの苦しみが嘘のようだ』
「これで、もう大丈夫。よく、頑張りましたね」
そう言って、ラースは黒龍の首を撫でた。
「黒龍様は治ったのですか!!」
騎士たちがラースが治療を終えたのを見て駆け寄って来た。
「黒龍は毒にやられていました。今、その毒は取り除きました」
「そうですか! ありがとうございます!!」
「でも、まだ解決しなければならない問題があります。黒龍の水飲み場に案内してもらえますか?」
「わ、わかりました! こちらです」
ラースたちは、黒龍の水飲み場へと向かった。
「ラース先生、クレイン様、ここからは徒歩になります。大丈夫ですか?」
どうやら、馬車で入れるのはここまでということらしい。
「問題ありません。行きましょう」
ラースは、馬車を降りると医療セットが入った鞄を持って騎士たちの後ろをついて歩く。
「もう少しです!」
騎士たちの後について歩くこと15分ほど。
森の中でも、少し開けた場所へと出た。
「あれは、黒龍……」
ぐったりとした龍がそこに居た。
黒龍を見るのは初めて。
龍族の中でも黒龍はかなり、位が高いものとされている。
『人間が何用だ?』
黒龍の声だ。
「ラースと言います。あなたを治療しに来ました」
『治療など要らん。龍を舐めるな』
「でも、あなたはだいぶ弱っているようです。私に、治療させてください」
龍は誇り高き種族である。
よって、人間の施しなどは滅多に受けない。
でも、このまま放置するのは危険だとラースは判断した。
『黒龍よ、意地を張ってないでラース殿の治療を受けろ。お前、このままだと死ぬぞ』
ララが黒龍へと言った。
『なんだ、懐かしい気配がすると思ったらフェンリルのララか。人間と一緒に行動しているなどお前も落ちたか』
『死に損ないに言われたかないわ。ささっと治療を受けろ馬鹿者が』
『お前がそこまで言うなら治療を受けてやろう。頼んだぞ』
黒龍がララの説得によって治療に応じてくれた。
「ララと黒龍は知り合いなの?」
『はい、実際に会うのは250年ぶりになりますが』
「仲良いんだね。じゃあ、早速診せてもらうね」
ラースは黒龍の診察を始める。
《医療魔法・スキャン》
黒龍の体の様子を見る。
体内に異物や腫瘍などといった異常は感じない。
《医療魔法・検知》
すると、黒龍の体内から毒物の反応があった。
「あなたを苦しめているものがわかりました。毒です」
『毒だと? 我にそんなものが効くはずがなかろう』
「ちょっと待ってください」
《医療魔法・分析》
ラースは毒の成分分析を行った。
「これはただの毒ではありません。対龍用に作られた人工的な毒です」
『そんな馬鹿な』
「原因が分かれば後は対処するだけです」
《医療魔法・調剤》
ラースは医療魔法で解毒剤を生成した。
「これを飲んでください。対龍毒の解毒剤です。騙されたと思って」
『わかった』
黒龍はその薬を全て飲み干してくれた。
『これは、凄いな。先ほどまでの苦しみが嘘のようだ』
「これで、もう大丈夫。よく、頑張りましたね」
そう言って、ラースは黒龍の首を撫でた。
「黒龍様は治ったのですか!!」
騎士たちがラースが治療を終えたのを見て駆け寄って来た。
「黒龍は毒にやられていました。今、その毒は取り除きました」
「そうですか! ありがとうございます!!」
「でも、まだ解決しなければならない問題があります。黒龍の水飲み場に案内してもらえますか?」
「わ、わかりました! こちらです」
ラースたちは、黒龍の水飲み場へと向かった。
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