一般トレジャーハンターの俺が最強の魔王を仲間に入れたら世界が敵になったんだけど……どうしよ?

大好き丸

文字の大きさ
223 / 718
第六章 戦争Ⅱ

第三十二話 難解

しおりを挟む
「……ん?」

 白絶は何かに気付いたように首をもたげた。

「……如何されましたか白絶様」

「……しつこい連中だ……何度来ても……同じ事なのに……」

 小さくため息を吐いて呆れている。それに対してお辞儀をして踵を返す喪服女。

「……行かなくて良い……」

「……宜しいのですか?」

「……どの道……ここまでは辿り着けない……」

 それを聞いて一瞬考える素振りを見せた後、喪服女は定位置に戻った。

「……今はこっちが……忙しいから……」

 白絶が手を動かすと、すぐ下にいたミーシャの右手がスッと上がる。その目は虚ろでどこを見ているのかも分からない。

「……あと少しなんだ……けど……その少しが遠い……」

「……手伝えれば宜しいのですが、そういう力を持ち合わせていないので……」

「……ふふ……難解なパズルほど……解いた時がより一層嬉しいんだ……」

 心底楽しそうに笑う。久方ぶりに出会った最大級のモルモットに腕が鳴る。史上最強の魔王と名高きミーシャを手中に収めれば、この世界で白絶に敵う者はいなくなる。

「……待っていろ……黒雲……」



 ラルフ達はアンノウンが召喚した翼竜「ワイバーン」に乗って白い珊瑚ホワイトコーラルの甲板に乗船した。

「こいつが噂の幽霊船か……」

 ラルフは辺りを見渡しながら立派な帆船に瞠目する。トレジャーハンターという稼業柄、海賊にも憧憬の念を抱いたことがある。しかし魚人族マーマンとの邂逅により、海賊はこの世界から事実上消滅した。海の悪行はそのまま海底送りという死に直結するからだ。ラルフが憧れたのも海賊の歴史を書物で見たからにすぎない。

「船なんて初めて乗りましたよ。山に篭ってましたし、海に来る機会すら生涯無いと思ってました」

「これで景色が見えてたら最高なんだろうけど……」

 ブレイドとアルルは若干興奮気味に話す。

「ねぇ、観光じゃ無いから。あんま浮かれてるとブツわよ」

 シャークはそんな二人の初体験に水を掛ける。ブレイドとアルルはハッとして「すいません」と頭を下げた。

「やだ~、シャークちゃん乱暴~。怖~」

 のほほんとした声で緊張感なくシャークの言葉に反応したのは9シスターズ、三女のシーヴァ。

「シャークってそういうとこ本当に空気読めませんわよね。ところでわたくしも今日が乗船初めてですの!こういう機会でも無いと要塞から出られませんし、何だか新鮮ですわ~!」

 快活にベラベラと言葉が出てくるのは五女のカイラ。側には黙って辺りを見渡す七女のリーシャがいる。

「姉様方、ここはシャーク姉様の言う通りですわ。もう少し緊張感を持って……」

 末っ子のアイリーンは冷静に指摘する。

「ですわね。ほらほら、妹の方がしっかりしてますわよ。メラ姉様とティララとイーファの為にも気を引き締めなさい」

 パンパンっと手を叩いて次女のエールーがまとめ役を買って出た。デュラハン勢ぞろいである。

「……何だか遠足みたいだね」

「エンソク……ッテ何?」

 アンノウンはジュリアの疑問の表情に軽く微笑んだ。

「おいお前ら、良い加減にしろよな。ここは敵の領域だぞ?いつ攻撃が飛んでくんのか分かんねーのに気を緩めすぎだ。ミーシャとベルフィアと他三人を助ける為にも……」

「ちょっと!メラ姉様とティララとイーファ、ですわ!」

 エールーが聞き捨てならないと主張する。

「……ごめんって……メラとティララとイーファの三人な。この五人の救出が主力だが、その為には白絶を倒す必要がありそうだ。アンノウンからの情報だと操られてるみたいだしな」

 その言葉でアンノウンに視線が集中する。アンノウンはひらひらと手を挙げて自分だとアピールした。

 ラルフ、ブレイド、アルル、ジュリア、アンノウン、9シスターズの六人の計十一人で魔王を三体相手にしないといけない。白絶の唯一の部下である喪服女は多分上級魔族。となれば相当強いことは必至。もしかしたら戦闘能力は白絶を超える可能性すらある。特異能力だけで魔王になっているパターンの場合は側近が強いことがざらにあるのだ。少なくとも人類側は王より部下の方が圧倒的に強い。

「厳シイ戦イニナルナ……アタシガ仲間ニ入ッタ途端ニ ミーシャ様ガ敵ッテ、ドウイウ事ナノヨ……」

 ジュリアは項垂れて目を右手で隠す。デュラハン達もその意見に同意して「うん」と一様に頷いた。

「はい、先生」

 アンノウンはラルフを見ながらピッと手を挙げた。

「あん?なんだよ」

「そのゴブリンは何故連れて行くの?見る限り戦え無さそうだけど……」

 ラルフの手の中に収まったウィーを指差して尋ねる。

「こいつは探索の名人だ。確かに戦う事は出来ないが、居るのと居ないのじゃ天と地ってな。まぁ見てろ。こいつの凄さは見ないと分からないから」

「へぇ……」

 ハードルが上がってドキドキのウィー。アンノウンと目を合わせられずチラッと困り顔でラルフを見ていた。

「とりあえず移動しませんか?五人の安否が心配ですし」

 ブレイドはみんなが同じ方向を向いたと感じて声をかける。

「っだな。それじゃアンノウン」

「ああ、さっき案内されたのはこっちだ」

 船尾の柵に手を置くと舵に向かって指を差した。見ると大きな穴が舵の左側に開いている。海の水が入りそうなものだが、何らかの阻害魔法で浸水しない仕様になっている。

「あのドラゴンじゃ難しそうだな。鉤縄を渡すから一人ずつ降りてきてくれ」

 ラルフが先導し、全員が縄を伝って入り口に侵入する。侵入後、改めて道を確認していると、形はまるで違うが炭鉱跡を彷彿とさせた。

「ラルフさん、これって……」

 アルルはラルフに視線を向けながら確認する。

「……あれだな。虫はいなさそうだが確実にあれだ」

「って事は転移の罠があるって事ですか?」

「転移かどうかは分かんねぇけど、罠はありそうだな……アルル。防御魔法は使えるか?」

 アルルは目を閉じて槍をかざすと詠唱を始める。

「我が名はアルル……大魔導士アスロンの名を……ん?あ、あれ?」

 アルルは困惑気味に目を開ける。慌てて右手を出して手に魔力を溜めようとするが、全くと言って良いほど魔力が溜まらない。収束しようとした瞬間に霧散する。

「どうした?アルル」

 ブレイドが不安げにアルルに尋ねる。

「おかしいの……魔力が集まらないの……」

「……遅延魔法か何かか?」

 ラルフはそうであって欲しいと願いつつ質問する。ここで防御魔法が使えないのは痛すぎる。万が一即死の罠とかあったら痛いでは済まない。

「違います。遅延魔法は術式を阻害するので魔力自体は溜まります。消去魔法も魔法自体は発動するし……こんな事一度も……」

「何だか気味が悪いですわね。いやーな気配というか……この気持ちは一体何なんでしょう?」

 カイラは両肩を抱いて身震いする。何となく悪寒を感じているのかもしれない。

「……恋~?」

「シーヴァ姉は黙ってて!」

「シャークちゃん当たり強すぎ~……」

「……ウゥム、確カニソコノ デュラハン ノ言ウ通リネ。何ト言ウカ、臭イガ違ウ。自然ジャナイ」

 ジュリアは鼻をスンスン鳴らしながら辺りを嗅ぐ。船の中なんだし当たり前だろうとも思ったが、どうやらそう言うことでは無さそうだ。

「この船内だけなのか、はたまた霧が生み出しているのか……楽観視しないなら霧の方か?この霧の中にいるものは例外なく魔法が使えないとかそんなの……」

 ラルフは顎に手を当てて考え込む。と言っても魔法の使えない者にアルルの感覚は分からないので答えなど出るはずもない。

「いや、確か魔王は使ってたと思うよ」

「えぇ……卑怯じゃね?」

 アンノウンの言葉に尻込みする。

「ああ、フェアじゃないね。でも自分の得意な領域テリトリーに誘い込むのは当然のことじゃないかな?誰だってそうするさ」

 その通りなのだが、感情的に受け入れたくない。

「私……足手まといですね……」

 アルルは肩を落とす。槍はそんなアルルを見てオロオロしている。

「馬鹿言うなよ。そんなこと言ったら俺の方が足手まといだ。アルルのお陰でこの事態が分かったんだぞ?もうちょい自信持てよ」

「うぅ、ラルフさん」と涙目で感謝の念を送る。

「しかし、白絶様が使えてわたくしたちが魔法無しなのはキツすぎませんこと?これでは為す術無く殺されるのがオチでは?」

 エールーの言う通りだ。魔法は危機的状況を覆す力を秘めている。そんな力を魔王の方が使えるとなると逆転の目は薄い。というより勝ち目などない。

「……全員が使えない訳じゃないって事は、何らかのカラクリがありそうだな……」

 発想の転換だ。全員がすべからく使えないなら、魔法無効や魔力阻害に関する術式が考えられる。
 しかし白絶だけ例外的に使えるとなると……。

「……アルル、魔法が使えない理由を何とか解き明かしてくれ。仮説でも何でも構わないから思い付いたら共有するんだ」

「えぇ……?責任重大……」

 突如降りかかる難問。突破口を見つけなければ死ぬだけ。ブレイドはアルルを心配そうな目で見つめる。その目を見てアルルは小さく微笑んだ。

「……ふぅ……よしっ!」

 ブレイドに答えるべくアルルは生涯これ以上無いほどに頭を回転させる。だがすぐに行き詰まった。それもそのはず、魔力を使うことはあっても、魔力という自然の力そのものについてを考える機会などこれまで無かったからだ。

「う~ん……分かんないよ……助けておじいちゃん」

 コンッと槍に額をつける。

『アルル……アルルや……』

「へっ?おじい……ちゃん?」

 それは紛れもないアスロンの声だ。頭に響くその声に耳を傾けると、アスロンはアルルに問いかける。

『魔力とは自然そのもの。体から湧いたり、空気中に漂う魔素を使用することで魔法を使える。お前は無意識に様々な事に魔素を使ってきたが、今回は使えなかった。それは何故じゃ?』

「……魔素が無いとか?」

『違うのぅ。魔素が無ければそもそも魔法は使えん。となれば魔王が使用しているのはどうしてじゃ?』

「それが分からないから困ってるのに……」

 側から見ていたジュリアは首を傾げながらその様子を見る。

「彼女ハ何ヲ シテイルノ?」

「さぁね。私は知らない」

 幾つかの問答を繰り返した後「あ、分かった!」と大声を出した。

「おお!言ってみてくれ!」

 ラルフは嬉々としてアルルに尋ねる。

「そうですね、あくまで仮説ですが……」



「……駄目だ……ここの部分は……どうにもならないか……」

 白絶はミーシャの心に幾度と無く侵入を試みたが、一つだけ掌握出来ない部分があった。開示されない心の扉。その鍵はどこにあるのか?

「……完全には洗脳出来ない……いや、まだ始めたばかり……急いでもしょうがないか……まだまだ時間はたっぷりとある……」

 白絶はこのパズルを今後の楽しみに取っておくことにした。それよりも侵入者の排除こそ急務。迷子にさせて勝手に死ぬのを待っても良いが、船内をチョロチョロ歩かれるのは気色が悪い。

「……上の浮遊物も……全部壊さないと……」

 そんなことを思っているとガチャッと扉が開いた。喪服女が開けたのかと視線を落とすと、そこには見慣れない草臥れたハットを被る男がドアノブを握って開けていた。喪服女も驚愕からか、いつもは見せることのないポカンとした顔で男を見ている。

「おっ、当たりだぜ。流石ウィー。人探しにお前がいれば百人力だな」

 男が抱えるゴブリンは照れて自分の後頭部を触っている。

「……あの、どなたですか?」

 喪服女はとりあえず尋ねた。いきなりの訪問に思考が追い付いてないと見える。

「俺かい?俺の名はラルフ。俺たちはそいつら五人を取り返しに来た、あんたらの敵さ」

「……たち?」

 バンッと勢い良く開いた扉からブレイドとジュリア、そしてデュラハンたちが飛び出す。

「!?」

 それぞれが各々の構えで白絶と喪服女を牽制する。その後ろでラルフとウィー、アルルとアンノウンが姿を現す。

「……馬鹿な……どうやってここまで……」

「ま、それなりに修羅場潜ってるんでね。それはそうと良くも俺らの仲間を手込めにしてくれたな……返してもらうぜ。全員な」

「……ヒューマン如きが……戯れ言を……」

 白絶の静かな怒りがラルフたちに襲い掛かる。しかし意に返すこと無くラルフは声を上げた。

「帰るぞ!ミーシャ!」

 虚ろな目をしたミーシャはその言葉にピクンと動いた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!

ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!? 夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。 しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。 うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。 次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。 そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。 遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。 別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。 Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって! すごいよね。 ――――――――― 以前公開していた小説のセルフリメイクです。 アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。 基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。 1話2000~3000文字で毎日更新してます。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~

テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。 しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。 ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。 「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」 彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ―― 目が覚めると未知の洞窟にいた。 貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。 その中から現れたモノは…… 「えっ? 女の子???」 これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?

くまの香
ファンタジー
 いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。

処理中です...