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第八章 地獄
第十八話 冒涜の代償
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「何ということを……」
話を聞いた空王は軽く目頭を押さえた。
水竜の死は島にとって大きな波紋を呼ぶ。放置するわけには行かない事案で、既に多くの市民から抗議の声が上がっている。空王生誕祭を前に縁起の悪さが問題となっていた。
「これは途轍もない問題ですよ。これだから下手に外の人間を呼ばないように徹底して来たはず」
空王に意見するのは王を支える大臣達。
「観光の誘致に関しては水面下で進めていた事案ですが……まさか水竜を一撃で殺すほどの化け物を入国させるなんて聞いてませんよ?」
「国の崩壊もあり得る!これはとんでもない失態だぞ!!」
「ちょっと落ち着いてください。がなり立てても何も変わりません。冷静になって話し合いましょう」
白熱する会場。権力者達がこぞって騒ぎ立てる。この城の外には市民達が城に押し寄せないように規制線が貼られている。それに関しても不満があるようで、現在も多くの声が遠くに聞こえている。平和だったこの国の劇的とも言える変化、すべての責任の所在は空王にある。
「……これは幾ら何でもやり過ぎましたな。アンジェラ様」
空王は磨き上げた自慢の爪を机に立てる。コンコンッと甲高い音が会場に響き渡った。
「皆の者、静粛に願う」
その音で一気に静まり返った場内、耳目が空王に集まるのを待ってから声をあげた。
「今回の件で分かったことを列挙するなら、外の国の人々をほとんど招き入れなかった弊害がここに来て出て来たと言って過言では無いわ」
「何を馬鹿な……それではまるで、今までの施策にケチをつけているかのような……」
「まるでも何もそういうことね。長らく国を閉鎖していたからこそ我々の常識を知らない外の者が狼藉を働いた。そしてそれについて禁止事項なども定めず、教えることもなく放置するきっかけとなったのは、まさに経験の無さがきっかけとは言えない?」
責任の所在を国全体の問題にすり替えようとしている。そんな打算的とも言える発言に待ったが掛かる。
「……イヤイヤ、今話し合っているのはそこではなく、水竜を殺したあの不届き者の存在でしょう。これ以上好き勝手に動かれては水竜の命だけではなく、我らの財産も失いかねません。まずは入国の取り消しを行い、今すぐにでも島から離れてもらうのが最善かと思われますが?」
これは当然のことだろう。知らないとは言え、市民の間で縁起物として扱われて来た心優しき竜を殺し、混乱を招き寄せた最悪の事態だ。物盗りなどの軽犯罪ならまだしも、文化破壊と言って過言では無いレベルの犯罪だ。しょっ引くどころか公開処刑で市民が納得しようというもの。追い出す程度なら甘いと言える。
しかし空王の権限で入国した手前、空王の顔を立てる名目にも追い出すという選択肢を入れたのだ。空王はそんな忖度を馬鹿にするように鼻で笑った。
「ふっ……まるで状況を理解していないわね。水竜を一撃で殺したということはそれだけの強者であるということ。今ここで手のひらを返せば、そんな化け物を敵に回すことになりかねないでしょう?ということはここで注意程度に済ませ、うまく使ってやるのが最善であると思うけど。いかが?」
「ふざけるな!!」
バンッと机を叩いて立ち上がる。
「今までは上手くやれていたが、このままでは本当に取り返しがつかなくなるぞ!もうこの際、祭典を中止して市民の理解を得られるように働きかけねば内部分裂も考えられるぞ!」
「あっははっ!言い過ぎ言い過ぎ!水竜の死は確かに大きな波紋を呼び、外では市民の怒声が耳をすませば聞こえてくる。でもね、それ以上に大きな価値があの者達にはあるのよ?魔族の件はきちんとお知らせしたはずよね?」
空王は冷ややかな顔で大臣を見回す。先ほどまで騒いでいた大臣達はその一言に口を閉ざして一様に俯く。
「今まさに国の危機が迫っている状態でよくも追い出すなんて言えたものね。感心するわ」
「……そこは我らの戦力でなんとかならんのか……?外の者に頼るしか無いなど名誉にも関わってくるだろう?」
「おや?お気付きになられてない?どうにもならないからあんなものに頼らざるを得なくなっているのよ。重要なのは国の存続。ここを追われたら、渡り鳥となって各地を転々とする遥か昔の生活に逆戻りとなってしまうのよ?今でも世界中を旅している同胞達がいるけれども、彼らは最後に帰ってくるところがあるからこそ、自由気ままに飛び回っている。もう体力もないあなた方が同じことが出来るかと問われれば……甚だ疑問というか……」
ここぞとばかりに捲くし立てる。論点をずらされながらも言い返す事の出来ない大臣達は口籠もり、唸り声をあげた。舌戦に勝利したとでも言いたげな澄ました笑顔を見せながら思いを馳せるように口を開く。
「……まぁ、でも彼らのやったことには感謝せねばならないでしょうね」
「!?……お待ちを!何を言いなさるのです?!奴らの行為に対して感謝などと……!!」
騒つく会場にコンコンッと甲高い音が鳴り響く。
「あなた方は物事の側面しか見えていない。もっと内部を見るよう心掛けなさい」
「なっ……!?」
大臣の一人は焦りながら反論しようとした時、空王の侍女が急いで空王に耳打ちした。
「ほぉら、噂をすれば……」
空王は席を立つ。今まさに重要なことを話し合っているというのにどこに行こうというのか?
「どちらに行かれるおつもりですか?!まだ終わっていません!」
「いいえ終わりよ。もっと重要な案件が届いたので失礼するわ」
空王は大臣達の危惧や警鐘など意に介することなく会場を後にした。
*
「大変申し訳ない!」
あれだけ頭を下げず、敬意の一つも感じられなかったラルフが直角に頭を下げた。その行動に驚きを感じる。後ろからついて来ていたミーシャはラルフの服の裾を持って黙っていた。
まるで子供が親の背中に隠れるような態度に魔王であることを忘れさせる。ヒューマンであり、実力も無いラルフを頼りにしているのははっきり言って疑問でしかない。
「……もう聞いたかしら?水竜はこの島の守り神であり縁起物の代表と言って過言ではない生物だって。一匹だけではないから水竜に喧嘩を売ったも同義、縁起物が一転して敵に回ることもあり得るのよ」
「それも含めて申し訳ない。やってしまったことを元に戻すことは出来ないのは重々承知している。出て行けというなら素直に従うから……その……」
とにかく頭を下げて許しを請う。謁見の間に大臣がいたなら嬉々として「出て行け」と騒いでいただろうが、そういう訳にはいかない。
「いいえ。この件に関しては追って沙汰を出すから国から出ないで。ただ無理難題を課すような真似はしないことを約束するわ。もちろん命を奪うような真似はしない。市民達の了解が得られるような形で納めるつもりだから」
ラルフの眉がピクリと動いた。頭を下げているので誰にも見られていないが、空王の沙汰には眉を顰めてもおかしくはない。寛大すぎる。絶対に何かあることを確信しつつ顔を上げた。
「それはどうも……。でももう街を歩くこともビーチで遊ぶのも無理だろうから、生誕祭までは要塞に引きこもることになるよな?出来れば食糧をいただきたいんだけどいいかな?」
「それに関しては問題ないわ。ただ、逃げられる場合も考慮して誰か一人を形だけの人質としてこの城に置きたいのだけれど……どうかしら?」
ある意味当たり前の提案。犯罪者を拠点にそのまま戻す間抜けは居ない。
「それはもう……仕方ない。俺がこの身を差し出す。それで文句ないよな?」
ミーシャは驚いた顔でラルフを見た。
「私が残るよ!やらかしたのは私だし!」
「だからだろ。ミーシャを閉じ込められる塀はないし、生半可じゃ傷もつかない。となれば俺が捕まるのが一番だろ?他の奴を連れて来てーなんて真似は出来ないよ。だから空王、俺が人質になる」
ミーシャには反論出来ない。これ以上の不安要素を削る目的もあるラルフの自己犠牲に口は出せない。空王は目を瞑り、少し考えたような素振りを見せた後、我が意を得たりと笑った。
「良いわ。その提案を受け入れましょう」
「ラルフ!」
ミーシャは心配で声をあげた。ラルフはミーシャの肩を持ってこそっと話し出す。
「……俺のことは心配すんな。もしもの時はいつもの通信機で連絡を取るから大丈夫だ」
ミーシャを安心させるように笑うと、ラルフは空王に向き直った。
「それじゃ……俺の寝室はどこになるのかな?」
話を聞いた空王は軽く目頭を押さえた。
水竜の死は島にとって大きな波紋を呼ぶ。放置するわけには行かない事案で、既に多くの市民から抗議の声が上がっている。空王生誕祭を前に縁起の悪さが問題となっていた。
「これは途轍もない問題ですよ。これだから下手に外の人間を呼ばないように徹底して来たはず」
空王に意見するのは王を支える大臣達。
「観光の誘致に関しては水面下で進めていた事案ですが……まさか水竜を一撃で殺すほどの化け物を入国させるなんて聞いてませんよ?」
「国の崩壊もあり得る!これはとんでもない失態だぞ!!」
「ちょっと落ち着いてください。がなり立てても何も変わりません。冷静になって話し合いましょう」
白熱する会場。権力者達がこぞって騒ぎ立てる。この城の外には市民達が城に押し寄せないように規制線が貼られている。それに関しても不満があるようで、現在も多くの声が遠くに聞こえている。平和だったこの国の劇的とも言える変化、すべての責任の所在は空王にある。
「……これは幾ら何でもやり過ぎましたな。アンジェラ様」
空王は磨き上げた自慢の爪を机に立てる。コンコンッと甲高い音が会場に響き渡った。
「皆の者、静粛に願う」
その音で一気に静まり返った場内、耳目が空王に集まるのを待ってから声をあげた。
「今回の件で分かったことを列挙するなら、外の国の人々をほとんど招き入れなかった弊害がここに来て出て来たと言って過言では無いわ」
「何を馬鹿な……それではまるで、今までの施策にケチをつけているかのような……」
「まるでも何もそういうことね。長らく国を閉鎖していたからこそ我々の常識を知らない外の者が狼藉を働いた。そしてそれについて禁止事項なども定めず、教えることもなく放置するきっかけとなったのは、まさに経験の無さがきっかけとは言えない?」
責任の所在を国全体の問題にすり替えようとしている。そんな打算的とも言える発言に待ったが掛かる。
「……イヤイヤ、今話し合っているのはそこではなく、水竜を殺したあの不届き者の存在でしょう。これ以上好き勝手に動かれては水竜の命だけではなく、我らの財産も失いかねません。まずは入国の取り消しを行い、今すぐにでも島から離れてもらうのが最善かと思われますが?」
これは当然のことだろう。知らないとは言え、市民の間で縁起物として扱われて来た心優しき竜を殺し、混乱を招き寄せた最悪の事態だ。物盗りなどの軽犯罪ならまだしも、文化破壊と言って過言では無いレベルの犯罪だ。しょっ引くどころか公開処刑で市民が納得しようというもの。追い出す程度なら甘いと言える。
しかし空王の権限で入国した手前、空王の顔を立てる名目にも追い出すという選択肢を入れたのだ。空王はそんな忖度を馬鹿にするように鼻で笑った。
「ふっ……まるで状況を理解していないわね。水竜を一撃で殺したということはそれだけの強者であるということ。今ここで手のひらを返せば、そんな化け物を敵に回すことになりかねないでしょう?ということはここで注意程度に済ませ、うまく使ってやるのが最善であると思うけど。いかが?」
「ふざけるな!!」
バンッと机を叩いて立ち上がる。
「今までは上手くやれていたが、このままでは本当に取り返しがつかなくなるぞ!もうこの際、祭典を中止して市民の理解を得られるように働きかけねば内部分裂も考えられるぞ!」
「あっははっ!言い過ぎ言い過ぎ!水竜の死は確かに大きな波紋を呼び、外では市民の怒声が耳をすませば聞こえてくる。でもね、それ以上に大きな価値があの者達にはあるのよ?魔族の件はきちんとお知らせしたはずよね?」
空王は冷ややかな顔で大臣を見回す。先ほどまで騒いでいた大臣達はその一言に口を閉ざして一様に俯く。
「今まさに国の危機が迫っている状態でよくも追い出すなんて言えたものね。感心するわ」
「……そこは我らの戦力でなんとかならんのか……?外の者に頼るしか無いなど名誉にも関わってくるだろう?」
「おや?お気付きになられてない?どうにもならないからあんなものに頼らざるを得なくなっているのよ。重要なのは国の存続。ここを追われたら、渡り鳥となって各地を転々とする遥か昔の生活に逆戻りとなってしまうのよ?今でも世界中を旅している同胞達がいるけれども、彼らは最後に帰ってくるところがあるからこそ、自由気ままに飛び回っている。もう体力もないあなた方が同じことが出来るかと問われれば……甚だ疑問というか……」
ここぞとばかりに捲くし立てる。論点をずらされながらも言い返す事の出来ない大臣達は口籠もり、唸り声をあげた。舌戦に勝利したとでも言いたげな澄ました笑顔を見せながら思いを馳せるように口を開く。
「……まぁ、でも彼らのやったことには感謝せねばならないでしょうね」
「!?……お待ちを!何を言いなさるのです?!奴らの行為に対して感謝などと……!!」
騒つく会場にコンコンッと甲高い音が鳴り響く。
「あなた方は物事の側面しか見えていない。もっと内部を見るよう心掛けなさい」
「なっ……!?」
大臣の一人は焦りながら反論しようとした時、空王の侍女が急いで空王に耳打ちした。
「ほぉら、噂をすれば……」
空王は席を立つ。今まさに重要なことを話し合っているというのにどこに行こうというのか?
「どちらに行かれるおつもりですか?!まだ終わっていません!」
「いいえ終わりよ。もっと重要な案件が届いたので失礼するわ」
空王は大臣達の危惧や警鐘など意に介することなく会場を後にした。
*
「大変申し訳ない!」
あれだけ頭を下げず、敬意の一つも感じられなかったラルフが直角に頭を下げた。その行動に驚きを感じる。後ろからついて来ていたミーシャはラルフの服の裾を持って黙っていた。
まるで子供が親の背中に隠れるような態度に魔王であることを忘れさせる。ヒューマンであり、実力も無いラルフを頼りにしているのははっきり言って疑問でしかない。
「……もう聞いたかしら?水竜はこの島の守り神であり縁起物の代表と言って過言ではない生物だって。一匹だけではないから水竜に喧嘩を売ったも同義、縁起物が一転して敵に回ることもあり得るのよ」
「それも含めて申し訳ない。やってしまったことを元に戻すことは出来ないのは重々承知している。出て行けというなら素直に従うから……その……」
とにかく頭を下げて許しを請う。謁見の間に大臣がいたなら嬉々として「出て行け」と騒いでいただろうが、そういう訳にはいかない。
「いいえ。この件に関しては追って沙汰を出すから国から出ないで。ただ無理難題を課すような真似はしないことを約束するわ。もちろん命を奪うような真似はしない。市民達の了解が得られるような形で納めるつもりだから」
ラルフの眉がピクリと動いた。頭を下げているので誰にも見られていないが、空王の沙汰には眉を顰めてもおかしくはない。寛大すぎる。絶対に何かあることを確信しつつ顔を上げた。
「それはどうも……。でももう街を歩くこともビーチで遊ぶのも無理だろうから、生誕祭までは要塞に引きこもることになるよな?出来れば食糧をいただきたいんだけどいいかな?」
「それに関しては問題ないわ。ただ、逃げられる場合も考慮して誰か一人を形だけの人質としてこの城に置きたいのだけれど……どうかしら?」
ある意味当たり前の提案。犯罪者を拠点にそのまま戻す間抜けは居ない。
「それはもう……仕方ない。俺がこの身を差し出す。それで文句ないよな?」
ミーシャは驚いた顔でラルフを見た。
「私が残るよ!やらかしたのは私だし!」
「だからだろ。ミーシャを閉じ込められる塀はないし、生半可じゃ傷もつかない。となれば俺が捕まるのが一番だろ?他の奴を連れて来てーなんて真似は出来ないよ。だから空王、俺が人質になる」
ミーシャには反論出来ない。これ以上の不安要素を削る目的もあるラルフの自己犠牲に口は出せない。空王は目を瞑り、少し考えたような素振りを見せた後、我が意を得たりと笑った。
「良いわ。その提案を受け入れましょう」
「ラルフ!」
ミーシャは心配で声をあげた。ラルフはミーシャの肩を持ってこそっと話し出す。
「……俺のことは心配すんな。もしもの時はいつもの通信機で連絡を取るから大丈夫だ」
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