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一章
6:まだ魔王のターンは終わらないらしい
しおりを挟む次とは何ぞや。呆けていると足具を外され、下履きをあっという間にはぎ取られた。文字通り身ぐるみを剥がされた俺はもはや勇者ではなく、ただのモブである。なんてこった。そして魔王のターンはまだ終わっていないらしい。可笑しい、俺のターンはどこに行ったんだろうか。体を抱きかかえられ、ぐいっと上体を引き寄せられる。そうすると腰が反り、尻を空虚に突き出す間抜けな格好になった。
なーんか嫌な予感がするな……。
魔王は俺の知らない言語でぼそぼそと何かを呟いている。するり、と足元に何かが絡んだ。その何かはするすると足を這いあがり、尻まで到達を果たすとびちゃびちゃと粘性の高い液体を吐き出した。
「嘘だと云ってくれ……」
俺は両手で顔を覆った。
「正気か!?」
「正気だし素面だな」
「うわあああ!!!」
「耳元で叫ぶな」
そりゃ叫びたくもなるだろ。これは所謂貞操の危機というものじゃないのか。そんなのを目の前にしたら誰だって叫びたくもなるし、実際に叫んでしまうのは人間として当たり前だろ。御社の屋上から飛び降りる時だってこんなに叫びはしなかった。いや、あれは開放感の方が上回っていただけか。
尻のあわいに自分のものとは別の体温が触れる感覚に、俺は血の気が引いていくのを感じた。
「ひっ、ぅぅ……」
ぐぷ、という生々しい音と共に魔王の指が内部に埋められていく。排泄孔であるそこに異物が侵入してくる気持ち悪さに、俺は呻いた。うわ、吐きそう。内臓を触られているという嫌悪感に全身が粟立っていくのを感じる。
ただでさえ魔王の指は一般的な成人男性よりも太い。それを尻に突っ込まれると圧迫感が凄まじいのだ。何かが吐き出した粘性の高い液体のおかげで痛みこそないが、つまるところこれは「そういう行為」をする為の前戯というか下準備なのだろう。
「いやだ、頼むから、抜いてくれ」
震える喉を叱責しながらの懇願は、勇者という肩書きを背負った身としてはするべきではないのかも知れない。だが情けないと分かっていても、俺は目の前の魔王に懇願するしかなかった。だって恐ろしい。さらに恐ろしいのは宥めるように背中を擦ってくる魔王なのだが、それには目を瞑った。ぐちゅぐちゅと粘ついた水音が大広間に響いている。魔王の指がある一点を掠めた瞬間、腰から脳へと電流が駆け抜けていった。
「んあぁ……っ」
上ずった声が漏れ出る。
え、なに、今の。
ずっと感じていた嫌悪感だとか気持ち悪さを一瞬にして別の感覚へと書き換えていったそれに驚いた俺は目を丸くして魔王の方を見てしまった。胸をベロベロと舐めていたときはムッとしていた魔王の顔が、心なしか和らいでいる気がする。魔王は俺が反応を示したソコに狙いを定めたらしい。ぐりぐりと指の腹でソコを押し上げられたり、撫でられたりされると、腹の奥からジンジンと疼くような熱が生まれてくる。その感覚は自慰をしているときに感じるものと似ているような。
いやいや、そんな、まさか。
しかし一度快感だと認識すると、ソコを擦られるたびに快感から逃げようと腰が引けた。
「あ、ぁ……っ、んぅ」
「前立腺は随分と良さそうだ」
「そんなわけっ、アッ……な、あ、ひぅ」
自分の上ずった声に堪えきれず、俺はせめてもの抵抗に口を押さえる。それが気に食わなかったのだろう、魔王は指を折り曲げ、前立腺を強く抉るように押し上げてきた。突然強烈な快感に襲われた俺の体はバカみたいに跳ねる。
「アッ、アあぁ……っ!?」
前立腺をぐりぐりと苛められる。聞くに堪えない嬌声が大広間に響いて頭が可笑しくなりそうだった。
いつの間に指を増やされていたのか、気が付けば魔王の極太の指が三本も出入りしていた。頼むから夢であってくれ。息が詰まるほどの圧迫感すらも、頭が真っ白になるほど気持ちいいだなんてあって堪るか。
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