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鬼蜘蛛その1
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……ある日の放課後の事。
「キーンコーン!キーンコーン!」
僕ら1年の仲良しグループの4人はいつもと違うチャイムの音に訝(いぶか)しみながらも帰宅することにした。
話ながら、靴を履き替え校舎を出た。その時、校舎の周囲を濃い紫色の霧のようなものが漂っていることに気がついた。
「こんなヒドい霧じゃ危ないなぁ。しばらく学校で暇潰しをして晴れたら帰ることにしようか。」
そうタカシが提案し、全員がそれに賛成した。
僕たちは自分達のクラスに戻っていつもの下らない世間話に花を咲かせていた。
………すると、千花がいきなり窓の向こうを指差してこう言った。
「ヤダ!!何か変な動物がゴソゴソ動いてる!!」
千花の声につられて校庭の方を窓から覗くと、何かバカデカい蜘蛛のような動物がガサゴソと隅の方を横切っていくのが見えた。
「……何だ?あんな動物っているっけ?」
そう話しているうちにもどんどんと空が暗くなってゆく。
「……こりゃあ、霧が晴れるまで、とか言ってらんないな。」そうタカシが呟いて、じゃあ、帰るか、と再び僕らは下駄箱へと向かった。
すると、ガサガサガサッ、と下駄箱の向こうを先ほど見た正体不明の動物だろうか。歩き回るような音が聞こえた。
「オレ、正体見てやるもんね!!」とタカシがふざけて音のした方に回り込んで、バッと下駄箱の陰から躍り出た。
…………そこにいたのは、直径1m程の蜘蛛のような丸い胴体に2本の角を生やした髪の長いどこか恨めしそうな男の顔が1つつき、人間の手足が10本以上は生えた化け物だった。
胴から生えた手足を使って、まるで蜘蛛のように地面スレスレの所を這いつくばっている。
「……キャアアアアッッッッッーーーー!!!」
詩織が思わず絶叫する。
「ヤベェ、こっちに気づいた!!逃げろーーーーー!!!」言うが早いか、タカシは一目散に逃げ出した。僕たちも彼の後について必死に走る。
「……ハァハァハァ…。ど、どうやら撒いたようだ、な……。」息を切らせてタカシが呟いた。
あの化け物から走って逃げているうちに、僕とタカシ、詩織と千花は離ればなれになってしまっていた。僕とタカシは結局3階の理科準備室まで逃げてきていた。
「……どうしよう。二人を探さないと……。」僕が言うと、
「……分かってるって。何とかあの化けもんに見つからないようにしないとな…。」
いつもはお調子者のタカシも真面目な顔でそう返した。その時だったーー
「キャアアアアアアアッッッーーーーー!!!」
少し離れた所から千花の悲鳴が聞こえた。僕達は思わず顔を見合わせ、そして勢いよく理科準備室から飛び出していった。
「イイヤァァァァァァァァッッッッーーーーーー!!!来ないでぇぇーーーーーーー!!!」
……どうやら声は下の方から聞こえてきているようだ。僕達はすぐに階段を駆け下りる。
「誰かぁぁっっっーーーーー!!!」声が段々と近くなってくる。音楽室から声がしているみたいだ。
タカシがバンっと音楽室の扉を開けた。
……すると、そこにはあの蜘蛛のような化け物の胴体から出ている触手に体液を全て搾り取られミイラのように変わり果てた千花の姿があった。
「ひぃぃぃぃぃいえぇぇぇぇぇぇーーーーーー!!!」それを見たタカシがパニックを起こして奇声を上げ、僕を突き飛ばして音楽室から走り去っていく。
「キーンコーン!キーンコーン!」
僕ら1年の仲良しグループの4人はいつもと違うチャイムの音に訝(いぶか)しみながらも帰宅することにした。
話ながら、靴を履き替え校舎を出た。その時、校舎の周囲を濃い紫色の霧のようなものが漂っていることに気がついた。
「こんなヒドい霧じゃ危ないなぁ。しばらく学校で暇潰しをして晴れたら帰ることにしようか。」
そうタカシが提案し、全員がそれに賛成した。
僕たちは自分達のクラスに戻っていつもの下らない世間話に花を咲かせていた。
………すると、千花がいきなり窓の向こうを指差してこう言った。
「ヤダ!!何か変な動物がゴソゴソ動いてる!!」
千花の声につられて校庭の方を窓から覗くと、何かバカデカい蜘蛛のような動物がガサゴソと隅の方を横切っていくのが見えた。
「……何だ?あんな動物っているっけ?」
そう話しているうちにもどんどんと空が暗くなってゆく。
「……こりゃあ、霧が晴れるまで、とか言ってらんないな。」そうタカシが呟いて、じゃあ、帰るか、と再び僕らは下駄箱へと向かった。
すると、ガサガサガサッ、と下駄箱の向こうを先ほど見た正体不明の動物だろうか。歩き回るような音が聞こえた。
「オレ、正体見てやるもんね!!」とタカシがふざけて音のした方に回り込んで、バッと下駄箱の陰から躍り出た。
…………そこにいたのは、直径1m程の蜘蛛のような丸い胴体に2本の角を生やした髪の長いどこか恨めしそうな男の顔が1つつき、人間の手足が10本以上は生えた化け物だった。
胴から生えた手足を使って、まるで蜘蛛のように地面スレスレの所を這いつくばっている。
「……キャアアアアッッッッッーーーー!!!」
詩織が思わず絶叫する。
「ヤベェ、こっちに気づいた!!逃げろーーーーー!!!」言うが早いか、タカシは一目散に逃げ出した。僕たちも彼の後について必死に走る。
「……ハァハァハァ…。ど、どうやら撒いたようだ、な……。」息を切らせてタカシが呟いた。
あの化け物から走って逃げているうちに、僕とタカシ、詩織と千花は離ればなれになってしまっていた。僕とタカシは結局3階の理科準備室まで逃げてきていた。
「……どうしよう。二人を探さないと……。」僕が言うと、
「……分かってるって。何とかあの化けもんに見つからないようにしないとな…。」
いつもはお調子者のタカシも真面目な顔でそう返した。その時だったーー
「キャアアアアアアアッッッーーーーー!!!」
少し離れた所から千花の悲鳴が聞こえた。僕達は思わず顔を見合わせ、そして勢いよく理科準備室から飛び出していった。
「イイヤァァァァァァァァッッッッーーーーーー!!!来ないでぇぇーーーーーーー!!!」
……どうやら声は下の方から聞こえてきているようだ。僕達はすぐに階段を駆け下りる。
「誰かぁぁっっっーーーーー!!!」声が段々と近くなってくる。音楽室から声がしているみたいだ。
タカシがバンっと音楽室の扉を開けた。
……すると、そこにはあの蜘蛛のような化け物の胴体から出ている触手に体液を全て搾り取られミイラのように変わり果てた千花の姿があった。
「ひぃぃぃぃぃいえぇぇぇぇぇぇーーーーーー!!!」それを見たタカシがパニックを起こして奇声を上げ、僕を突き飛ばして音楽室から走り去っていく。
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