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鬼蜘蛛その2
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……その直後、化け物とバッチリ目が合ってしまった。「うわぁぁぁあっっーーーーー!!!」
情けない悲鳴を上げて僕も慌てて音楽室から出る。
……しばらくデタラメにパニック状態のまま走り続け、いつの間にか僕は校庭の隅にあるクラブハウスの一つへと逃げ込んでいた。
「ハァハァハァハァ……。」
すっかり上がってしまった息を何とか整える。
「……タカシと詩織はどうしたのかな。まさか、もうあいつにやられてるなんて事はないよな……。」
そこはどうやら野球部の部室でバットやらボールやらが整然と置かれていて少し汗臭い。
鋼線が斜めの格子状に入った磨りガラスを恐る恐る少しだけ開けて外の様子を伺うと、ガサガサガサッっ!!とクラブハウスの横にあるツツジの茂みの辺りからあの化け物のものだろう物音が聞こえてきて慌ててそっと窓を閉じた。
全身にドクンドクン、と心臓の鳴る音が響き渡って呼吸が苦しくなる。
「…落ち着け、落ち着け…。」自分に言い聞かせてゆっくりと深呼吸をする。
「…見つからなければ大丈夫…。見つからなければ大丈夫…。」目をきつく閉じて心の中でひたすら数を数える。201、202、203……。
……もう大丈夫だろうか?
そう思って再びそーっと窓を開けて様子をうかがおうとしたその時、
「…うわあああぁぁぁっっーーーーー!!!」
と校舎の方からタカシのものと似た声で絶叫が聞こえてきた。
「…………!!タカシ!!」
恐らく今のはタカシの断末魔だったんだろう。一度悲鳴が聞こえた後はもう何も聞こえてはこなかった……。
……あれから一体どれくらいの時間が過ぎたのだろう。僕はケータイで時刻を確認しようとした。
※※/※※※※※※※※※「…えっ!?」
いつもならば今日の日付の後にpm何時とか表示される筈なのに全て文字化けしておかしな表示になっている。
よくよく見るとアンテナも圏外になっている。
えっ、何で……!?いつもなら三本ちゃんと立っている筈なのに……。
もう外もすっかり日が落ちてしまい、部室の中にいると真っ暗闇でケータイのライトをつけないと何も見えない。
その時だった。ピロリロリン!と電話の着信音がして、「詩織」の表示が目に入った。
慌てて電話に出ると、
「…あ、亨(とおる)くん?詩織だけど今、私一階の職員室の中にいるの。だけど窓の外とドアの前にあいつらがいて身動きが出来なくって。……ゴメンだけど何とかあいつらの注意を引いてもらえないかな?」
……あいつら?
「え、えっと…あいつらって一体何匹いるの?」
「ドアの方に多分2匹。窓の外には1匹……だと思う。私も怖くて様子、見れなくって……。」詩織は半泣きで今にも号泣しそうだ。マズイな……。
「…わかった。何とかこっちに注意を逸(そ)らすからその隙に逃げて。大丈夫!静かに音を立てなければ逃げれると思うから。」…そう返して僕は電話を切った。
……さてどうやってあいつらの注意を逸らそうか。その瞬間、ピン!と閃く。よし、まずは校舎に向かおう。僕は辺りを警戒しつつ、そーっと部室のドアを開けて校舎へと戻った…。
情けない悲鳴を上げて僕も慌てて音楽室から出る。
……しばらくデタラメにパニック状態のまま走り続け、いつの間にか僕は校庭の隅にあるクラブハウスの一つへと逃げ込んでいた。
「ハァハァハァハァ……。」
すっかり上がってしまった息を何とか整える。
「……タカシと詩織はどうしたのかな。まさか、もうあいつにやられてるなんて事はないよな……。」
そこはどうやら野球部の部室でバットやらボールやらが整然と置かれていて少し汗臭い。
鋼線が斜めの格子状に入った磨りガラスを恐る恐る少しだけ開けて外の様子を伺うと、ガサガサガサッっ!!とクラブハウスの横にあるツツジの茂みの辺りからあの化け物のものだろう物音が聞こえてきて慌ててそっと窓を閉じた。
全身にドクンドクン、と心臓の鳴る音が響き渡って呼吸が苦しくなる。
「…落ち着け、落ち着け…。」自分に言い聞かせてゆっくりと深呼吸をする。
「…見つからなければ大丈夫…。見つからなければ大丈夫…。」目をきつく閉じて心の中でひたすら数を数える。201、202、203……。
……もう大丈夫だろうか?
そう思って再びそーっと窓を開けて様子をうかがおうとしたその時、
「…うわあああぁぁぁっっーーーーー!!!」
と校舎の方からタカシのものと似た声で絶叫が聞こえてきた。
「…………!!タカシ!!」
恐らく今のはタカシの断末魔だったんだろう。一度悲鳴が聞こえた後はもう何も聞こえてはこなかった……。
……あれから一体どれくらいの時間が過ぎたのだろう。僕はケータイで時刻を確認しようとした。
※※/※※※※※※※※※「…えっ!?」
いつもならば今日の日付の後にpm何時とか表示される筈なのに全て文字化けしておかしな表示になっている。
よくよく見るとアンテナも圏外になっている。
えっ、何で……!?いつもなら三本ちゃんと立っている筈なのに……。
もう外もすっかり日が落ちてしまい、部室の中にいると真っ暗闇でケータイのライトをつけないと何も見えない。
その時だった。ピロリロリン!と電話の着信音がして、「詩織」の表示が目に入った。
慌てて電話に出ると、
「…あ、亨(とおる)くん?詩織だけど今、私一階の職員室の中にいるの。だけど窓の外とドアの前にあいつらがいて身動きが出来なくって。……ゴメンだけど何とかあいつらの注意を引いてもらえないかな?」
……あいつら?
「え、えっと…あいつらって一体何匹いるの?」
「ドアの方に多分2匹。窓の外には1匹……だと思う。私も怖くて様子、見れなくって……。」詩織は半泣きで今にも号泣しそうだ。マズイな……。
「…わかった。何とかこっちに注意を逸(そ)らすからその隙に逃げて。大丈夫!静かに音を立てなければ逃げれると思うから。」…そう返して僕は電話を切った。
……さてどうやってあいつらの注意を逸らそうか。その瞬間、ピン!と閃く。よし、まずは校舎に向かおう。僕は辺りを警戒しつつ、そーっと部室のドアを開けて校舎へと戻った…。
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