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闇よりの声その4
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「……佳澄……。ううっっ!!佳澄ぃ~~~!!……私にほんの少しの勇気さえあれば……………。」
私の両目から涙がこぼれ落ちる。今更後悔したって佳澄はもう戻ってこない。初めて出来た友達に結局私はなにもしてあげられなかった。
「……佳澄ぃぃ………………。」
佳澄が自殺してから私は何日か学校を休んで自分の部屋で泣き続けていた。
佳澄が自殺してからようやく、学校側も調査を始めたけれど京子とその取り巻き達は佳澄に対するイジメを頑なに否定し続け、ほどなくして佳澄の自殺は本人の何か別の悩みによるものだと結論付けられた。
……後から聞いた噂によると京子の父親が警察の幹部だった為、学校側に圧力がかけられて調査は途中で打ち切られたということだった。
◆ ◆ ◆ ◆
そしてそれから半月ほどが過ぎたある日。
佳澄を怒鳴り付けてその頬を張っていたヤンキー男子が心臓麻痺で突然この世を去った。
担任の勝又先生によると前日、普通に自分の部屋で寝ていたはずの彼は翌朝彼の母親が彼を起こしに行った際、自分のベッドで何故か恐怖に両目を見開いて絶命していたらしい。
その話を聞いたとき私は天罰が当たったんだと思った。
佳澄をいじめた罰だ、と。
…………しかし天罰はそれで終わらなかった。
その翌週、今度は女子トイレで佳澄をいじめていた京子の取り巻きの女子2人が同じく心臓麻痺で亡くなった。
その死に顔は亡くなったヤンキー男子と同じく恐怖に歪んでいたらしい。
佳澄をいじめていた3人が立て続けに亡くなったことで京子とその取り巻き達に変化が訪れた。
皆、死んだ佳澄の呪いだと噂してあれほど慕っていた京子から離れていった。
それでも京子はツン、と取り澄ましていたけれどある日、パッタリと学校に来なくなった。
……そうしてまた何日かが過ぎた頃、朝のホームルームで勝又先生が京子の突然の死を私達に告げた。
……やはり、その死因は心臓麻痺でどうやらその顔は恐怖に歪んでいた、とのことだった。
そして、その日の夜のことだ。
私がそろそろ寝ようと思って自分の部屋の電気を消してベッドに潜り込むと、死んだはずの佳澄の声が、
「…………ゆうちゃ~ん。……ゆうちゃ~~ん……。」
、とどこからともなく聞こえてきたのだ。
「………佳澄?佳澄なの?」
「…………ゆうちゃん……あいつらにいじめられてた私を助けてくれなかったよね…………。」
「……………………………っっ!!
ご、ごめんなさいっっ!!佳澄っっっ!!」
私は起き上がって闇へと声をかける。
「………………フフフフフフ……………。
ゆうちゃーーん…………。
……ゆうちゃーん…………。」
…………やがて佳澄の声は段々小さくなって聞こえなくなった。
その日から毎晩、私は死んだはずの佳澄の、
闇よりの声に悩まされるようになった。
◆ ◆ ◆ ◆
「…………ゆうちゃ~ん…………。……ゆうちゃ~~ん…………。」
今日もベッドに潜り込んだ私の耳には死んだ佳澄の声が響いてくる。
「…………ゆうちゃん……。……あのね、私、新しいお友だちが出来たんだよ?…………フフフフフ…………。」
不気味な佳澄の笑い声の後、私の暗い部屋の空中に、ボワッと心臓麻痺で死んだはずの京子と3人の取り巻き達の顔が浮かび上がった。
…………その顔は苦悶に歪み口々に謝罪の言葉を呟いている。
「ごめんなさい…………ごめんなさい………ごめんなさい…………。」、と。何度も何度も。
……そして、再び佳澄の声が私の耳に響いてきた。
「…………ねえ…………。……ゆうちゃんも私達と一緒に遊ぼうよ…………。」
◆ ◆ ◆ ◆
翌日。
母親がいつまでも起きてこない娘を起こしに娘の部屋へ入ると、娘の飯野ゆうが自分のベッドでカッ、とその両目を見開いて絶命していた。
…………しかし、その顔はどこか満足げだった、という…………。
私の両目から涙がこぼれ落ちる。今更後悔したって佳澄はもう戻ってこない。初めて出来た友達に結局私はなにもしてあげられなかった。
「……佳澄ぃぃ………………。」
佳澄が自殺してから私は何日か学校を休んで自分の部屋で泣き続けていた。
佳澄が自殺してからようやく、学校側も調査を始めたけれど京子とその取り巻き達は佳澄に対するイジメを頑なに否定し続け、ほどなくして佳澄の自殺は本人の何か別の悩みによるものだと結論付けられた。
……後から聞いた噂によると京子の父親が警察の幹部だった為、学校側に圧力がかけられて調査は途中で打ち切られたということだった。
◆ ◆ ◆ ◆
そしてそれから半月ほどが過ぎたある日。
佳澄を怒鳴り付けてその頬を張っていたヤンキー男子が心臓麻痺で突然この世を去った。
担任の勝又先生によると前日、普通に自分の部屋で寝ていたはずの彼は翌朝彼の母親が彼を起こしに行った際、自分のベッドで何故か恐怖に両目を見開いて絶命していたらしい。
その話を聞いたとき私は天罰が当たったんだと思った。
佳澄をいじめた罰だ、と。
…………しかし天罰はそれで終わらなかった。
その翌週、今度は女子トイレで佳澄をいじめていた京子の取り巻きの女子2人が同じく心臓麻痺で亡くなった。
その死に顔は亡くなったヤンキー男子と同じく恐怖に歪んでいたらしい。
佳澄をいじめていた3人が立て続けに亡くなったことで京子とその取り巻き達に変化が訪れた。
皆、死んだ佳澄の呪いだと噂してあれほど慕っていた京子から離れていった。
それでも京子はツン、と取り澄ましていたけれどある日、パッタリと学校に来なくなった。
……そうしてまた何日かが過ぎた頃、朝のホームルームで勝又先生が京子の突然の死を私達に告げた。
……やはり、その死因は心臓麻痺でどうやらその顔は恐怖に歪んでいた、とのことだった。
そして、その日の夜のことだ。
私がそろそろ寝ようと思って自分の部屋の電気を消してベッドに潜り込むと、死んだはずの佳澄の声が、
「…………ゆうちゃ~ん。……ゆうちゃ~~ん……。」
、とどこからともなく聞こえてきたのだ。
「………佳澄?佳澄なの?」
「…………ゆうちゃん……あいつらにいじめられてた私を助けてくれなかったよね…………。」
「……………………………っっ!!
ご、ごめんなさいっっ!!佳澄っっっ!!」
私は起き上がって闇へと声をかける。
「………………フフフフフフ……………。
ゆうちゃーーん…………。
……ゆうちゃーん…………。」
…………やがて佳澄の声は段々小さくなって聞こえなくなった。
その日から毎晩、私は死んだはずの佳澄の、
闇よりの声に悩まされるようになった。
◆ ◆ ◆ ◆
「…………ゆうちゃ~ん…………。……ゆうちゃ~~ん…………。」
今日もベッドに潜り込んだ私の耳には死んだ佳澄の声が響いてくる。
「…………ゆうちゃん……。……あのね、私、新しいお友だちが出来たんだよ?…………フフフフフ…………。」
不気味な佳澄の笑い声の後、私の暗い部屋の空中に、ボワッと心臓麻痺で死んだはずの京子と3人の取り巻き達の顔が浮かび上がった。
…………その顔は苦悶に歪み口々に謝罪の言葉を呟いている。
「ごめんなさい…………ごめんなさい………ごめんなさい…………。」、と。何度も何度も。
……そして、再び佳澄の声が私の耳に響いてきた。
「…………ねえ…………。……ゆうちゃんも私達と一緒に遊ぼうよ…………。」
◆ ◆ ◆ ◆
翌日。
母親がいつまでも起きてこない娘を起こしに娘の部屋へ入ると、娘の飯野ゆうが自分のベッドでカッ、とその両目を見開いて絶命していた。
…………しかし、その顔はどこか満足げだった、という…………。
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