5 / 14
5.
しおりを挟む
えーと……一体どうなっているの??
お姫様抱っこをされて歩いているレオンハルト殿下を見上げていると………ん?少し幼い気がする。
初めて会ったのがループ直前だったけど、あの時のことはさっき起こった出来事のように覚えている。
それはそうだ。
実際ループしてすぐ今の状況になっているから。
レオンハルト殿下はとても紳士的な印象だった。
廊下にある大きな鏡を通り過ぎるときチラリと確認すると、
んんんっ???
私もなんだか自分に違和感を覚えた。
劇的にではないが、明らかに自分が思ってるよりも若かったような…………。
違和感を感じるが今は人生初のお姫様抱っこにとまどいながら自分の部屋へ案内をする。
「この部屋?」
「はい。この部屋です。すみません、レオンハルト殿下をお招きするような部屋ではないのです。」
レオンハルト殿下が眉間にシワを作るのはわかる。
だって私の部屋はお屋敷のなかで一番はしっこにある使用人達よりも奥の部屋だ。
ようは使用人以下の扱いを受けてるも同然なのが一瞬で推察されたのだ。
部屋にはいっても下ろしてくれないレオンハルト殿下を不思議に見上げていると、レオンハルト殿下がにっこり笑顔を私に向けてくれた。
「まずは、濡れたい身体と衣服を乾かそう。」
フワッと優しい風が私とレオンハルト殿下を包んでキラキラと優しい光が輝いている。
さっきまで濡れてたのが嘘のように髪の毛も衣服も乾いた。
「わぁ、凄いです!レオンハルト殿下は魔法が使えるのですね。」
「俺が使えることは父上と母上しか知らないんだ。だからルクティエ嬢は特別だ。だから秘密で頼む。」
「わかりましたわ。でも、そんな重要なことを私なんかに教えてよかったのでしょうか?」
父上と母上って………極秘も極秘、国宝級の極秘事項じゃない。
怖くて誰にも言えないし他言したら瞬殺ものじゃない。
「ルクティエ嬢はいいんだ。俺の婚約者だから。」
「はっ!?」
あまりの言葉に素が出てしまった。
今なんて言った??
「その為に今日カムール侯爵家へ訪れたんだ。よかったよルクティエ嬢を助けられて。」
おっおっお姫様だっこをしながら微笑まれると破壊力が半端ない。
レオンハルト殿下はお世辞抜きであのクソ王子よりも容姿端麗な上に身体つきもしっかりしているがムキムキではないのがまた脱いだときにたまらないだろうと………変な想像は失礼に当たるからやめよう。
とりあえず、女性の憧れそのものの王子様と言っておこう。
そんなレオンハルト殿下が私の婚約者!?
何かの間違いでしょう……だって私は第一王子の婚約者なはず。
「あの………レオンハルト殿下は留学中では??」
「留学!?あぁ、飛び級で終わらせてきたよ。ルクティエ嬢と婚約するためにね。」
えっ!?知らない。今まで1度もこんなことなかったのに。
お姫様抱っこをされて歩いているレオンハルト殿下を見上げていると………ん?少し幼い気がする。
初めて会ったのがループ直前だったけど、あの時のことはさっき起こった出来事のように覚えている。
それはそうだ。
実際ループしてすぐ今の状況になっているから。
レオンハルト殿下はとても紳士的な印象だった。
廊下にある大きな鏡を通り過ぎるときチラリと確認すると、
んんんっ???
私もなんだか自分に違和感を覚えた。
劇的にではないが、明らかに自分が思ってるよりも若かったような…………。
違和感を感じるが今は人生初のお姫様抱っこにとまどいながら自分の部屋へ案内をする。
「この部屋?」
「はい。この部屋です。すみません、レオンハルト殿下をお招きするような部屋ではないのです。」
レオンハルト殿下が眉間にシワを作るのはわかる。
だって私の部屋はお屋敷のなかで一番はしっこにある使用人達よりも奥の部屋だ。
ようは使用人以下の扱いを受けてるも同然なのが一瞬で推察されたのだ。
部屋にはいっても下ろしてくれないレオンハルト殿下を不思議に見上げていると、レオンハルト殿下がにっこり笑顔を私に向けてくれた。
「まずは、濡れたい身体と衣服を乾かそう。」
フワッと優しい風が私とレオンハルト殿下を包んでキラキラと優しい光が輝いている。
さっきまで濡れてたのが嘘のように髪の毛も衣服も乾いた。
「わぁ、凄いです!レオンハルト殿下は魔法が使えるのですね。」
「俺が使えることは父上と母上しか知らないんだ。だからルクティエ嬢は特別だ。だから秘密で頼む。」
「わかりましたわ。でも、そんな重要なことを私なんかに教えてよかったのでしょうか?」
父上と母上って………極秘も極秘、国宝級の極秘事項じゃない。
怖くて誰にも言えないし他言したら瞬殺ものじゃない。
「ルクティエ嬢はいいんだ。俺の婚約者だから。」
「はっ!?」
あまりの言葉に素が出てしまった。
今なんて言った??
「その為に今日カムール侯爵家へ訪れたんだ。よかったよルクティエ嬢を助けられて。」
おっおっお姫様だっこをしながら微笑まれると破壊力が半端ない。
レオンハルト殿下はお世辞抜きであのクソ王子よりも容姿端麗な上に身体つきもしっかりしているがムキムキではないのがまた脱いだときにたまらないだろうと………変な想像は失礼に当たるからやめよう。
とりあえず、女性の憧れそのものの王子様と言っておこう。
そんなレオンハルト殿下が私の婚約者!?
何かの間違いでしょう……だって私は第一王子の婚約者なはず。
「あの………レオンハルト殿下は留学中では??」
「留学!?あぁ、飛び級で終わらせてきたよ。ルクティエ嬢と婚約するためにね。」
えっ!?知らない。今まで1度もこんなことなかったのに。
0
あなたにおすすめの小説
私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?
きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。
しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……
【完結】私は死んだ。だからわたしは笑うことにした。
彩華(あやはな)
恋愛
最後に見たのは恋人の手をとる婚約者の姿。私はそれを見ながら階段から落ちた。
目を覚ましたわたしは変わった。見舞いにも来ない両親にー。婚約者にもー。わたしは私の為に彼らをやり込める。わたしは・・・私の為に、笑う。
誰でもイイけど、お前は無いわw
猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。
同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。
見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、
「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」
と言われてしまう。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる