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「えっ?これって……フレリー様の髪色に瞳の色のドレスですよ?」
「うん、俺がリンネの為に作らせたんだ。」
「私がフレリー様の色を身に付けていいの?嬉しくて嬉しくてっ………。」
ドレスと装飾品を見つめながら視界が歪んでいく。
フレリー様の色を着れるなんて嬉しすぎる。
私の頬を両手で包んで至近距離で微笑まれてもうやばい。
心臓の音が大きくどくんどくんと煩くなる。
「リンネに似合うと思ったんだ。素敵な時間にしような。」
「はい。」
自分で言うのもなんだが、もう私の目はハートになってると思う。
これは、フレリー様に私の溢れんばかりの気持ちが伝わってるみたい。
今、大好きと言いたい。
もう、、自分の気持ちを隠し通せないな。
ドレスの力を借りてコクっちゃえ。
と思ったのが数日前。
ローレン公爵家が開く夜会はとても豪華だ。
王宮?王族?くらいのきらびやかさに目がくらくらする。
そして私は、今日は気合いを入れてもらったからまともに……綺麗な令嬢に見えるはず!
オーレンお兄様がエスコートしてくれると思ってたのに、なんとなんとフレリー様がしてくれるって。
なになにこのサプライズ。
それを聞いたのは夜会の準備を始めた後だった。
家の中で発狂して化粧を塗っていたメイドに『あまり暴れるとお化けになりますよ、お嬢様。』と言われたのでそれはまずいと自分に落ち着け落ち着けと暗示をかけていると、『お嬢様ブツブツと怖いです。』と怖がられてしまって、フレリー様の事を考えてると情緒不安定が出てしまう。
「今日はありのままのリンネをエスコート出来て誇らしいよ。すっごく綺麗だから俺から離れないようにな。」
「フレリー様に誉めてもらえて嬉しいです。この姿で初めての夜会なので少し緊張します。フレリー様が側にいてくれれば安心しますわ。絶対に私の手を離さないでください。それに………フレリー様めちゃくちゃ格好いいです。」
白を貴重とした正装だから青髪が引き立っていてとても美男子が増してて格好いい。
私のドレスとお揃いでフレリー様の瞳の色のシルバーの刺繍がアクセントとして襟や袖元に施されていてお揃い感満載でいい。
私のフレリー様と言ってるみたいで気分がいい。
実際そうなんだけど……いや、そうなるように頑張ってるんだけどね。
「リンネは俺だけを見つめていてくれ。」
と会場に入る直前に耳元で言われ腰が砕けそうになったことは言うまでもない。
はいはーい、もっちろんフレリー様だけを見つめてます。
フレリー様の瞳に私以外を写したくないでーす。
不意打ちで私の腰はあともう一発食らうと倒れそう。
会場に入るとみんなが一斉に注目してきた。
だろうね、フレリー様滅多にエスコートしないで有名とオーレンお兄様が言ってたもんね。
ふふふ。特別感あってフレリー様のエスコート幸せだ。
「誰ですの?あの令嬢を近寄らせないで有名なフレリー様と一緒にエスコートされてる方は?」
「いやぁーー。フレリー様が……どういうこと?」
「あの令嬢は誰だ?見たことないほどの美人じゃないか。」
「妖精みたいなご令嬢だ。」
「何処のご令嬢だ?お近づきになりたい。」
皆さん聞こえてますよ。
誰ですか妖精って……そんな私なんかを例えて妖精さんに失礼じゃない。
一緒にオーレンお兄様含め一緒にいる機会が多かったからか気にもとめたことなかったけど、やっぱりフレリー様のエスコートって貴重なのね。
「フレリー様、皆さんの反応が怖いですね。ごめんなさい、エスコートしてもらって。」
「リンネの隣は俺の居場所だろ?周りの反応は気にしないで俺だけ見てろ。」
格好いい!!
フレリー様から言われるとめちゃくちゃ似合っててこういう言葉が似合う王子様ってこういう人をいうんだろうね。
ぽうっとうっとり見つめていると
「その顔はみんなに見せたくないから俺と二人きりの時な。」
それは駄目だ!
変な顔をしてたらしい。
隣にいてもおかしくないように完璧な淑女にならなければ。
「あれ?あの令嬢って第2王子が探してた人物像に似てない?」
「そういえば………髪色にあの容姿は有り得るな。」
クラスメイトもきてるよね~。
この姿で参加することをフレリー様から告げられた時から覚悟してたことだからいいんだけど、私が誰なのかばれるのも時間の問題だね。
ぎゅっと私の腰を引き寄せて『大丈夫』だと微笑んでくれてるフレリー様の顔を見て自分の中でも少しずつ落ち着いてきた。
『ありがとう』とにっこりとフレリー様に微笑みを返すと周りの人達がざわつき出した。
えぇ!?私達なにもしてないけど??
「どういうことだ?ローレン公爵令息と知り合いだったのか?」
はあ……赤髪野郎も呼ばれてたのね。
クラスメイトがいる時点でなんとなく来るのかと思ってたけど面倒でしかたない。
「これはこれは、第2王子もきていただき光栄です。今日はサプライズもあるのでお楽しみにしていてください。」
「サプライズ?そんなのどうでもいい。隣の令嬢は誰だ?」
そんな大きな声で食いついてこなくても……赤髪野郎も怖いわ。
お陰でざわついてた周りが一瞬でシーンと静かになってしまった。
事のなりゆきが気になるのはわかるけどあからさまね。
フレリー様も心なしか少しダーク掛かってきた気がする。
「第2王子、この姿では初めてご挨拶します、リンネット・ハブレンと申します。」
「うん、俺がリンネの為に作らせたんだ。」
「私がフレリー様の色を身に付けていいの?嬉しくて嬉しくてっ………。」
ドレスと装飾品を見つめながら視界が歪んでいく。
フレリー様の色を着れるなんて嬉しすぎる。
私の頬を両手で包んで至近距離で微笑まれてもうやばい。
心臓の音が大きくどくんどくんと煩くなる。
「リンネに似合うと思ったんだ。素敵な時間にしような。」
「はい。」
自分で言うのもなんだが、もう私の目はハートになってると思う。
これは、フレリー様に私の溢れんばかりの気持ちが伝わってるみたい。
今、大好きと言いたい。
もう、、自分の気持ちを隠し通せないな。
ドレスの力を借りてコクっちゃえ。
と思ったのが数日前。
ローレン公爵家が開く夜会はとても豪華だ。
王宮?王族?くらいのきらびやかさに目がくらくらする。
そして私は、今日は気合いを入れてもらったからまともに……綺麗な令嬢に見えるはず!
オーレンお兄様がエスコートしてくれると思ってたのに、なんとなんとフレリー様がしてくれるって。
なになにこのサプライズ。
それを聞いたのは夜会の準備を始めた後だった。
家の中で発狂して化粧を塗っていたメイドに『あまり暴れるとお化けになりますよ、お嬢様。』と言われたのでそれはまずいと自分に落ち着け落ち着けと暗示をかけていると、『お嬢様ブツブツと怖いです。』と怖がられてしまって、フレリー様の事を考えてると情緒不安定が出てしまう。
「今日はありのままのリンネをエスコート出来て誇らしいよ。すっごく綺麗だから俺から離れないようにな。」
「フレリー様に誉めてもらえて嬉しいです。この姿で初めての夜会なので少し緊張します。フレリー様が側にいてくれれば安心しますわ。絶対に私の手を離さないでください。それに………フレリー様めちゃくちゃ格好いいです。」
白を貴重とした正装だから青髪が引き立っていてとても美男子が増してて格好いい。
私のドレスとお揃いでフレリー様の瞳の色のシルバーの刺繍がアクセントとして襟や袖元に施されていてお揃い感満載でいい。
私のフレリー様と言ってるみたいで気分がいい。
実際そうなんだけど……いや、そうなるように頑張ってるんだけどね。
「リンネは俺だけを見つめていてくれ。」
と会場に入る直前に耳元で言われ腰が砕けそうになったことは言うまでもない。
はいはーい、もっちろんフレリー様だけを見つめてます。
フレリー様の瞳に私以外を写したくないでーす。
不意打ちで私の腰はあともう一発食らうと倒れそう。
会場に入るとみんなが一斉に注目してきた。
だろうね、フレリー様滅多にエスコートしないで有名とオーレンお兄様が言ってたもんね。
ふふふ。特別感あってフレリー様のエスコート幸せだ。
「誰ですの?あの令嬢を近寄らせないで有名なフレリー様と一緒にエスコートされてる方は?」
「いやぁーー。フレリー様が……どういうこと?」
「あの令嬢は誰だ?見たことないほどの美人じゃないか。」
「妖精みたいなご令嬢だ。」
「何処のご令嬢だ?お近づきになりたい。」
皆さん聞こえてますよ。
誰ですか妖精って……そんな私なんかを例えて妖精さんに失礼じゃない。
一緒にオーレンお兄様含め一緒にいる機会が多かったからか気にもとめたことなかったけど、やっぱりフレリー様のエスコートって貴重なのね。
「フレリー様、皆さんの反応が怖いですね。ごめんなさい、エスコートしてもらって。」
「リンネの隣は俺の居場所だろ?周りの反応は気にしないで俺だけ見てろ。」
格好いい!!
フレリー様から言われるとめちゃくちゃ似合っててこういう言葉が似合う王子様ってこういう人をいうんだろうね。
ぽうっとうっとり見つめていると
「その顔はみんなに見せたくないから俺と二人きりの時な。」
それは駄目だ!
変な顔をしてたらしい。
隣にいてもおかしくないように完璧な淑女にならなければ。
「あれ?あの令嬢って第2王子が探してた人物像に似てない?」
「そういえば………髪色にあの容姿は有り得るな。」
クラスメイトもきてるよね~。
この姿で参加することをフレリー様から告げられた時から覚悟してたことだからいいんだけど、私が誰なのかばれるのも時間の問題だね。
ぎゅっと私の腰を引き寄せて『大丈夫』だと微笑んでくれてるフレリー様の顔を見て自分の中でも少しずつ落ち着いてきた。
『ありがとう』とにっこりとフレリー様に微笑みを返すと周りの人達がざわつき出した。
えぇ!?私達なにもしてないけど??
「どういうことだ?ローレン公爵令息と知り合いだったのか?」
はあ……赤髪野郎も呼ばれてたのね。
クラスメイトがいる時点でなんとなく来るのかと思ってたけど面倒でしかたない。
「これはこれは、第2王子もきていただき光栄です。今日はサプライズもあるのでお楽しみにしていてください。」
「サプライズ?そんなのどうでもいい。隣の令嬢は誰だ?」
そんな大きな声で食いついてこなくても……赤髪野郎も怖いわ。
お陰でざわついてた周りが一瞬でシーンと静かになってしまった。
事のなりゆきが気になるのはわかるけどあからさまね。
フレリー様も心なしか少しダーク掛かってきた気がする。
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