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しっ静かすぎない??
ちょっと誰か何か言ってほしい。
「「「「「「えええええええっ!?」」」」」」
とまぁ……そういう反応にはなるよね。
ははっ。クラスメイトは特にあの姿で接してたわけだし。
「リンネット・ハブレン侯爵令嬢??」
「ふふっそうですわ。第2王子殿下並びにクラスの皆様方学園ではこれからも今までと同じように静かに生活したいのでよろしくお願いします。」
呆気にとられる周りに釘を刺しておく。
だって学園生活は立派な淑女になるために時間を費やしたい。
学園では学びに集中したい……のは口実で、フレリー様を影ながら見つめる時間を減らしたくない。
練っとりと私の全身を舐め回すように見つめてくる糞赤髪野郎に気持ち悪くなる。
「俺の記憶は正しかった。超絶俺好みだな。同じクラスだったとはなぜ気づかなかったんだ……ずっとお前を探してたこと知ってて黙っていたのか?」
何故?それは私の外見しかみてないからでしょ!!
その通り!と言いたいけれど……
「えっ!?第2王子殿下が人探しをしていたことは知ってましたが、私だったんですか?最近親しい隣にいらっしゃるご令嬢のような豊満なの方と思っておりましたわ。」
コテンと首をかしげながら訳のわからないと呆ける。
面倒なことになるから知ってて隠してたんだって。
私はフレリー様だけに見られたいの。
「くっ……違う!俺は一度見た時からずっとずっとお前を探してたんだ。今からでも遅くない、俺の婚約者になれ。」
はぁぁぁ、赤髪野郎は成長をしてなかった。
それよそれ、言われたくなかったから隠してたのに。
エスコートされ全身フレリー様色に染まった私を見てわからないなんて馬鹿だわ。
「慎んでお断りいたしますわ。」
「なぜだ?この俺の嫁になって王家の一員になれるんだぞ。」
どんだけ自分を美化してるんだ。
無理無理無理無理です。
こんな女にだらしなくて遊び呆けてるような馬鹿は嫌。
それに……
「興味ありません。それにお隣にいらっしゃるエスコートしているサンサ男爵令嬢がいらっしゃるのに失礼ですわ。」
「あっ、これはお前の変わ……りっひぃっ。」
私の変わりとか言った?
女の敵だ。こいつは馬鹿ではなく女の敵だ。
何に怯えてるんだか………目線の先には真顔のフレリー様が青筋をたてて赤髪野郎を見ていた。
なっなんで怒ってるんだろ?
フレリー様も赤髪野郎のことをよく思ってないんだね。
「ちっちょっと、殿下ぁ~。私のこと好きだとおっしゃったじゃないですかぁ。いつも『俺の癒しだ~』と私の胸に顔を埋めていつも甘えてくるじゃないですか。恋人だからだから私~殿下にあんなに何度も身を捧げてますのにぃ。グスン。」
サンサ男爵令嬢の空気読まない暴露発言に周りがシーンと静まり返った。
女の敵にプラスして最低野郎だった。
そこまでの関係になっているにも関わらず目の前で他の女を口説くなんて最低すぎる。
「なっ何を言い出すんだ。誤解されるだろ。もう口を開けるな。」
青い顔をしながら令嬢を遠ざけようとする情けない屑野郎だ。
「お前も遊びとわかってただろ。俺は正式にリンネットを婚約者とする。さあ、俺の元へ来い。」
勝手に名前を呼び捨てにされるとイラッとくる。
そんな宣言しても無駄無駄。私はフレリー様としか婚約するつもりないから。
強行手段に圧力かけてくるなら王家だろうが私の邪魔をすると容赦しないから。
にやつきながらくるなー。
私の腕を掴もうと手を伸ばしてくる女の敵に全身ゾワリと鳥肌が立って後ずさりしようと思った時に、フレリー様が手をパシッと音を立てて払いのける。
「リティに触れるな。揉め事は当人達で他所行ってやってくれ。それから殿下、遊びはほどほどにしないとホワルから呼び出しがあるでしょうね。」
「ひぃっ……ホワル兄さん??」
「最近、ホワルが殿下の報告書に目を通す度に険しい顔になっていたのでお気をつけを。それからリティは俺の婚約者なのでこれ以上構うなら容赦しない。と伝えておきます。」
ん?んん?
今……何て言った??
私の聞き間違い………じゃないよね?
周りから令嬢達の黄色い声と何故か令息達の項垂れた声が混じり会って聞こえてくる。
ほっほほほほほ本当に俺の婚約者って私の事言った?
フレリー様の婚約者イコール結婚相手。
信じられなくて見つめてると、私の腰をフレリー様が抱き寄せて
「やっと皆に言えるな。この瞬間をずっと待ってた。」
ぎゃぁぁ!!心はフレリーパニック。
私をまっすぐに見つめ放たれた言葉に私が気絶しそう。
「鼻血出すなよ。」
近くにいるお兄様がボソッと呟かれ無理無理無理!
すでに鼻血が出そうなのを必死に堪える。
淑女らしからぬ事はしたらダメだ。
せっかくチャンスを掴んだみたいだから、鼻血で婚約白紙なんてなったらとんでもない。
ちょっと誰か何か言ってほしい。
「「「「「「えええええええっ!?」」」」」」
とまぁ……そういう反応にはなるよね。
ははっ。クラスメイトは特にあの姿で接してたわけだし。
「リンネット・ハブレン侯爵令嬢??」
「ふふっそうですわ。第2王子殿下並びにクラスの皆様方学園ではこれからも今までと同じように静かに生活したいのでよろしくお願いします。」
呆気にとられる周りに釘を刺しておく。
だって学園生活は立派な淑女になるために時間を費やしたい。
学園では学びに集中したい……のは口実で、フレリー様を影ながら見つめる時間を減らしたくない。
練っとりと私の全身を舐め回すように見つめてくる糞赤髪野郎に気持ち悪くなる。
「俺の記憶は正しかった。超絶俺好みだな。同じクラスだったとはなぜ気づかなかったんだ……ずっとお前を探してたこと知ってて黙っていたのか?」
何故?それは私の外見しかみてないからでしょ!!
その通り!と言いたいけれど……
「えっ!?第2王子殿下が人探しをしていたことは知ってましたが、私だったんですか?最近親しい隣にいらっしゃるご令嬢のような豊満なの方と思っておりましたわ。」
コテンと首をかしげながら訳のわからないと呆ける。
面倒なことになるから知ってて隠してたんだって。
私はフレリー様だけに見られたいの。
「くっ……違う!俺は一度見た時からずっとずっとお前を探してたんだ。今からでも遅くない、俺の婚約者になれ。」
はぁぁぁ、赤髪野郎は成長をしてなかった。
それよそれ、言われたくなかったから隠してたのに。
エスコートされ全身フレリー様色に染まった私を見てわからないなんて馬鹿だわ。
「慎んでお断りいたしますわ。」
「なぜだ?この俺の嫁になって王家の一員になれるんだぞ。」
どんだけ自分を美化してるんだ。
無理無理無理無理です。
こんな女にだらしなくて遊び呆けてるような馬鹿は嫌。
それに……
「興味ありません。それにお隣にいらっしゃるエスコートしているサンサ男爵令嬢がいらっしゃるのに失礼ですわ。」
「あっ、これはお前の変わ……りっひぃっ。」
私の変わりとか言った?
女の敵だ。こいつは馬鹿ではなく女の敵だ。
何に怯えてるんだか………目線の先には真顔のフレリー様が青筋をたてて赤髪野郎を見ていた。
なっなんで怒ってるんだろ?
フレリー様も赤髪野郎のことをよく思ってないんだね。
「ちっちょっと、殿下ぁ~。私のこと好きだとおっしゃったじゃないですかぁ。いつも『俺の癒しだ~』と私の胸に顔を埋めていつも甘えてくるじゃないですか。恋人だからだから私~殿下にあんなに何度も身を捧げてますのにぃ。グスン。」
サンサ男爵令嬢の空気読まない暴露発言に周りがシーンと静まり返った。
女の敵にプラスして最低野郎だった。
そこまでの関係になっているにも関わらず目の前で他の女を口説くなんて最低すぎる。
「なっ何を言い出すんだ。誤解されるだろ。もう口を開けるな。」
青い顔をしながら令嬢を遠ざけようとする情けない屑野郎だ。
「お前も遊びとわかってただろ。俺は正式にリンネットを婚約者とする。さあ、俺の元へ来い。」
勝手に名前を呼び捨てにされるとイラッとくる。
そんな宣言しても無駄無駄。私はフレリー様としか婚約するつもりないから。
強行手段に圧力かけてくるなら王家だろうが私の邪魔をすると容赦しないから。
にやつきながらくるなー。
私の腕を掴もうと手を伸ばしてくる女の敵に全身ゾワリと鳥肌が立って後ずさりしようと思った時に、フレリー様が手をパシッと音を立てて払いのける。
「リティに触れるな。揉め事は当人達で他所行ってやってくれ。それから殿下、遊びはほどほどにしないとホワルから呼び出しがあるでしょうね。」
「ひぃっ……ホワル兄さん??」
「最近、ホワルが殿下の報告書に目を通す度に険しい顔になっていたのでお気をつけを。それからリティは俺の婚約者なのでこれ以上構うなら容赦しない。と伝えておきます。」
ん?んん?
今……何て言った??
私の聞き間違い………じゃないよね?
周りから令嬢達の黄色い声と何故か令息達の項垂れた声が混じり会って聞こえてくる。
ほっほほほほほ本当に俺の婚約者って私の事言った?
フレリー様の婚約者イコール結婚相手。
信じられなくて見つめてると、私の腰をフレリー様が抱き寄せて
「やっと皆に言えるな。この瞬間をずっと待ってた。」
ぎゃぁぁ!!心はフレリーパニック。
私をまっすぐに見つめ放たれた言葉に私が気絶しそう。
「鼻血出すなよ。」
近くにいるお兄様がボソッと呟かれ無理無理無理!
すでに鼻血が出そうなのを必死に堪える。
淑女らしからぬ事はしたらダメだ。
せっかくチャンスを掴んだみたいだから、鼻血で婚約白紙なんてなったらとんでもない。
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