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2 陛下との約束事
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王妃陛下の口から『真実の愛』と出てきたことにレンエールは喜び目を輝かせた。
「はいっ! 私はサビマナと国の発展に尽力していきたいと思っています。愛のある素晴らしい国にしてまいります!」
「ほぉ! それは頼もしいなぁ」
国王陛下も嬉しそうに笑った。ボーラン男爵はニヤリと下卑た笑いを一瞬見せたが、慌てて口を抑えた。
それからしばらくは、レンエールとサビマナの学園での出会いや生活や逢瀬について話が弾んだ。
サビマナも徐々に緊張が取れ、途中からは敬語も使わなくなった。『未来の家族として』と言われたので、サビマナ本人は気にしていない。
レンエールも初めこそサビマナが両陛下に敬語を使わない、否、使えないことにドキリとしたが、両陛下が気にしていない様子なので、何も言わなかった。
さらにボーラン男爵親子は、食器をかちゃかちゃと音をたてるし、お菓子は一つを大きな口で頬張るし、一つ目のお菓子を食べ終わっていないのにもう一つを給仕させるし、皿にはボロボロになったお菓子が残っているし……。とにかく、お茶のマナーが全くダメだった。
レンエールはそれも両陛下が指摘しないので、今はそんなことは問題ではないのだと解釈した。
二人の惚気話を一通り聞いた両陛下は二人のことを笑顔で認めた。
「そう。レンエールもサビマナさんも『真実の愛』をこれからも大切になさってね」
「二人はあと一年で学園を卒業するな。卒業の一月後に婚姻ということでよいか?」
国王陛下の提案に、レンエールもサビマナもボーラン男爵も喜色めいた。
「お勉強は必要になってしまうけど、頑張ってね。レンエールもしっかりと支えるのよ」
「レンのためだもの! 私、頑張れるわっ!」
「サビィ! 私も協力するよ」
見つめ合い誓い合う二人を見て、両陛下は嬉しそうに頷き合った。
「では、それで話を進めよう」
国王が執事に向かって合図を送ると、執事に呼ばれてやってきたのは、黒髪に濃緑の目をした姿勢が正しく凛々しい雰囲気の中年紳士だった。耳の上で切りそろえられた黒髪にはチラホラと白髪も混じっている。国王陛下より年上であることが伺える。
「王宮総務局のネイベットです」
紳士はサビマナとボーラン男爵にお辞儀をした。
「ネイベット侯爵は、王宮総務局の大臣だ。主に王宮内の予算であるとか、王族の予定であるとかを調整している」
国王はにこやかに丁寧に説明した。
ネイベット侯爵のはからいで、その場で婚約の書類がかわされた。
「これで二人は婚約者だ。おめでとう!」
「「「おめでとうございます!」」」
メイドや執事、ネイベット侯爵に付いていた文官までもが声を揃えて笑顔で祝辞を述べ、拍手を送った。レンエールとサビマナは笑顔で手を振りそれに答える。サビマナは両手を挙げてブンブンと振っていた。
ボーラン男爵はニヤケが止まらないようで、先程からずっと左手で口元を隠し、右手で額の汗を拭っている。
「では、ボーラン嬢には早速明日にでも王宮のお部屋で暮らしていただきましょう」
「すごいっ! レン! 毎日遅くまで一緒にいられるのね。まさかこんなに早く王宮暮しができるなんて思わなかったわっ!」
「これでいつでも会えるな」
二人は手を取り合って喜んだ。
「だがの。約束事がいくつかある」
国王陛下の言葉にレンエールとボーラン男爵親子は一瞬固まった。しかし、国王陛下が笑顔であったので、表情を和らげ、国王陛下の次の言葉を待った。
「一つは、レンエールとバザジール公爵令嬢との婚約が白紙となったことも、この婚約についても、当面内密にせねばならない」
「「「そんなっ!」」」
レンエールとボーラン男爵親子は驚愕する。
「はいっ! 私はサビマナと国の発展に尽力していきたいと思っています。愛のある素晴らしい国にしてまいります!」
「ほぉ! それは頼もしいなぁ」
国王陛下も嬉しそうに笑った。ボーラン男爵はニヤリと下卑た笑いを一瞬見せたが、慌てて口を抑えた。
それからしばらくは、レンエールとサビマナの学園での出会いや生活や逢瀬について話が弾んだ。
サビマナも徐々に緊張が取れ、途中からは敬語も使わなくなった。『未来の家族として』と言われたので、サビマナ本人は気にしていない。
レンエールも初めこそサビマナが両陛下に敬語を使わない、否、使えないことにドキリとしたが、両陛下が気にしていない様子なので、何も言わなかった。
さらにボーラン男爵親子は、食器をかちゃかちゃと音をたてるし、お菓子は一つを大きな口で頬張るし、一つ目のお菓子を食べ終わっていないのにもう一つを給仕させるし、皿にはボロボロになったお菓子が残っているし……。とにかく、お茶のマナーが全くダメだった。
レンエールはそれも両陛下が指摘しないので、今はそんなことは問題ではないのだと解釈した。
二人の惚気話を一通り聞いた両陛下は二人のことを笑顔で認めた。
「そう。レンエールもサビマナさんも『真実の愛』をこれからも大切になさってね」
「二人はあと一年で学園を卒業するな。卒業の一月後に婚姻ということでよいか?」
国王陛下の提案に、レンエールもサビマナもボーラン男爵も喜色めいた。
「お勉強は必要になってしまうけど、頑張ってね。レンエールもしっかりと支えるのよ」
「レンのためだもの! 私、頑張れるわっ!」
「サビィ! 私も協力するよ」
見つめ合い誓い合う二人を見て、両陛下は嬉しそうに頷き合った。
「では、それで話を進めよう」
国王が執事に向かって合図を送ると、執事に呼ばれてやってきたのは、黒髪に濃緑の目をした姿勢が正しく凛々しい雰囲気の中年紳士だった。耳の上で切りそろえられた黒髪にはチラホラと白髪も混じっている。国王陛下より年上であることが伺える。
「王宮総務局のネイベットです」
紳士はサビマナとボーラン男爵にお辞儀をした。
「ネイベット侯爵は、王宮総務局の大臣だ。主に王宮内の予算であるとか、王族の予定であるとかを調整している」
国王はにこやかに丁寧に説明した。
ネイベット侯爵のはからいで、その場で婚約の書類がかわされた。
「これで二人は婚約者だ。おめでとう!」
「「「おめでとうございます!」」」
メイドや執事、ネイベット侯爵に付いていた文官までもが声を揃えて笑顔で祝辞を述べ、拍手を送った。レンエールとサビマナは笑顔で手を振りそれに答える。サビマナは両手を挙げてブンブンと振っていた。
ボーラン男爵はニヤケが止まらないようで、先程からずっと左手で口元を隠し、右手で額の汗を拭っている。
「では、ボーラン嬢には早速明日にでも王宮のお部屋で暮らしていただきましょう」
「すごいっ! レン! 毎日遅くまで一緒にいられるのね。まさかこんなに早く王宮暮しができるなんて思わなかったわっ!」
「これでいつでも会えるな」
二人は手を取り合って喜んだ。
「だがの。約束事がいくつかある」
国王陛下の言葉にレンエールとボーラン男爵親子は一瞬固まった。しかし、国王陛下が笑顔であったので、表情を和らげ、国王陛下の次の言葉を待った。
「一つは、レンエールとバザジール公爵令嬢との婚約が白紙となったことも、この婚約についても、当面内密にせねばならない」
「「「そんなっ!」」」
レンエールとボーラン男爵親子は驚愕する。
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