【 異能の転生者 】勇者への道、救世主への道、英雄への道……

異能な転生者

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第516話 1000年前の世界34

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第516話 1000年前の世界34

1000年から戻ってきた俺は、予想通りメンバーが魔族とウルフの戦いになっている現場に現れた。

そしてウルフと魔族だけじゃなく、神まで姿を現した。

姿を現した神は3神の1人の創造神ナサニエル。

俺は以前からナサニエルを疑っていたが証拠がなかった。

神レイチェルになりすまして俺を手刀で殺した奴だ。

しかし神が俺の聖属性魔法を嫌うとは、どういうことだ?

今はわからないことだらけだ。



戦闘が終わって城の庭には多くの魔族の死体が転がっている。

戦いが終わったので城の人たちが集まってきた。

その中にはキャサリンとイアンもいる。

人々は多くの死体を見て、ざわめきが起きているがキャサリンとイアンは俺に近づいてくる。

「クリス様、大丈夫ですか?」とキャサリン姫

「クリス様、怪我はないですか?」とイアン王子

メンバーも集まってきてくれた。

『ご主人さま、大丈夫ですか?」とパトリシア

「ご主人さまぁ」とアデル

「ご主人さま」とアイリス

「ご主人さま」とアレク

「うん、俺は大丈夫だけど、みんなも怪我もしていない?」

「はい、大丈夫なのじゃ、途中でご主人様が元気にしてくれたからのう」

「うん、よかった。ここは兵士の人に任せて城の中に入ろうか?」

「イアン、案内してもらえる?」

「はい、もちろん、では、こちらへ」とイアンとキャサリンが先頭で歩き出す。

俺は念話で、ロゼッタとパトリシアに『魔族が来たのは、どれくらい前?』と聞いてみた。

「ご主人さまが来る、1時間も経っていない頃ですね」とパトリシア

「そうじゃのう、それくらいの時間じゃな」とロゼッタ

『ウルフと魔族は一緒に現れたの?』

『いえ、魔族が先に現れてウルフはあとですね』

やっぱりそうか。

俺は1000年後の世界でも、初めはウルフの気配を感じ取っていた。入れ替わったのは戦いの途中に変な動きをした時だ。

イアンとキャサリンの跡をついて城の中に入り部屋に通された。この部屋はイーノック王国の城で借りている部屋になる。

部屋の中に入ると皆んなが椅子に座りグタ~となってしまう。

体力が落ちている状態じゃないんだけど魔族だって殺すと言う行為は精神的なものがある。

俺が異空間から、買いだめしたものを出してあげると、途端に元気になってむしゃむしゃ食べ始めた。

「ハァ~、お腹が減っていたんだよね」とアデル

「ありがとうございます」とエイミー

「本当、助かったよ」とアレク

「おいしいね」とアイリス

みんなお腹が減っていたみたい。

キャサリンが「みなさん、すごかったです」と目を輝かせながら言っている。

イアン「異変に気がついた、わが国の兵士でも怪我人が出てしまって、対処しきれなかったのに」

キャサリン「そうですね、おかげさまで兵士が1人も死ぬことなく魔族を倒すことができました」

「そういえば怪我した人がいたと思うんだけど」とソフィア

イアン「怪我した兵士は、治癒魔法師が治しましたので、ご安心ください」

死人が出なくて良かったと思う。

と話していたところに1000年前に置いてきた分身体の異常検知した。

「みんな俺は、戻るから、ここは頼むね」

「あっ、何か起きたんですか?」

「たぶんね」

「では、私たちにお任せください」

「分身体を残すからね」と言って二体の分身体を作って。

「じゃ、行ってくる」と言ってみんなが見ている前で、ワームホールを開いて帰っていった。

「なんだか、忙しい人ですね」とキャサリン

「うん、そうだね」とイアン

「でも、ご主人さまは1人だからしょうがないよ」とアレク

「うん、そうそう」とアデル

「本当に、そうだね」とパトリシア

「世界の秩序を守っているんだから」とエイミー



俺の時間では、一瞬で1000年前の世界に戻ってきた。

俺の分身体から情報を受け取って分身体を消しておく。

「ただいま、戻ったよ」と言いながら城の中で戦いが始まっているのに参戦する。

戦っているのは魔族とだ。

たぶんだけど俺がいなくなる事を見計らって攻め行ってきたんだと思う。

誰が企んだのかわからないけど用意周到に計画を練っていたみたいだ。

しかし今になって考えてみることができるが創造神ナサニエルは、簡単に自分の部下であるウルフを殺してしまった。

まぁ、創造神ナサニエルなら生き返らせることだろう。

ウルフの奴は生き返るたびに強くなってきている気がする。

今度、奴と出会う時には、もっと強くなっているだろうが、それはいつかはわからない。

俺は魔族との戦いに参加しながら、考えているけど、今は戦いに集中しなければいけないと思いなおしている。

アリシアとコリンとジャネットが戦っているし、王族も参加しているが、倒すのは難しいみたいだ。

足手まといになっているので、「王たちは下がって」と言って下がってもらった。

魔族が相手では、基礎魔法を使えない人では勝てない。

ジャネットもコリンも良い動きをしている、アリシアも今、魔族を一体、倒した。

しかし魔族の数が多い、俺の分身体も記憶から読み取って見ると魔族を33体、倒している。

魔族が城を攻撃し始めたので、俺が直接、出向いて魔族を瞬殺していく。

俺は聖剣を出して、聖なる光を帯びさせて魔族を討伐していく。

やはり聖剣は、魔族にも効果があり、ちょっと当たっただけでも大怪我を負わせている。

聖剣で魔族を次から次へ倒しながら、俺は戦っている。

でもウルフを相手にしていたからわかるけど、ウルフに比べたら魔族は弱い。

ウルフの方が強いから魔族はしたがっているわけだし。

最後の魔族をコリンが倒した。

アリシアとコリンが地面にへたり込む。

「お疲れ様」

「あっ、うん、ありがとう」とアリシア

「はあ、はぁ」とコリン

ジャネットも俺に近づいて「ご主人さま、大丈夫ですか?」

「うん、別に何もない、みんなも怪我もなくて大丈夫」

「うん、大丈夫だったけど数が多くて」とアリシア

ジャネットが「そうですね、結構な数がいましたね」

「うん、いた」とコリン

そこに城の兵士や騎士や王族が戻ってきた。

王が「よかったです、皆さんがいてくれて助かりました、なんと申して良いか、ありがとうございます」と王が今までで一番、良い言い方をしてくれる。

アリシアが「いえ、皆さんの戦い方が良かったから助かりました」

「いえいえ、みなさんがいなかったら我々は殺されていたでしょう」

ヒルダが「本当にありがとうございます」と言うと全員が頭を下げた。

「みんな、お腹減ったでしょう、部屋に戻ろうか?」

「うん、お腹、ぺこぺこ」とアリシア

「私もお腹減りました」とジャネット

「私も」とコリン

俺は王族を連れて部屋まで転移した。

俺が部屋に転移すると、みんなは椅子にもたれかかってグタ~としている。

どこでも同じ光景だな。

俺がテーブルの上に空間から出したほかほかの食べ物を出してあげると、一番にコリンがかぶりついた。

それをみてジャネットとアリシアが食べ出す。

王族も食べたそうにしていたので余分に出して、どうぞと言ったらヒルダがすぐに飛びついた。

ヒルダが、おいしそうに食べ始めたので他の王族も座って食べ始めた。

王が「なんだか、申し訳ない」と言いながら焼き串を美味しそうに食べている。

魔族は、たまたま、俺たちがいるところに出現しているんだけど、他の場所では出てきていないのかな?

でも、そこまで面倒見きれない。

今は1000年前後で精一杯だ。
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