「禁断の惑星 ジョリス」

火爪武士

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第1章 辺境の星 ジョリス

第3話 探索

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 ジョカルの卵は、ジョリス有史以来の100有余年で、三度しか見つかっていない。
 それは、何故か?対象生物の体内に産卵するからである。

探索2日目

「マッチオ3等調査官。君は、確か?ヒスパニック系のコロニアンだったな?」

「ええ、獅子座系の辺鄙なコロニーです。2等、ボブで、いいですよ」

「ロベルト君。君は、良くても、本官は不愉快だ!」
「これからは、マッコール2等調査官で、是非、お願いしたい!間違っても調査官を省略しないでくれたまえ」

「はい、はい、了解しましたマッコール2等調査官殿」

「はい。は、一回でいいっ!」

「ったく、これだからアーシアンのアカデミー卒は、嫌なんだ、アイリッシュめ!」

「初回調査は、D地区ロゴス周辺の草原地帯を探索する。出発は、7:00。装備資器材は、B種標準装備、いいな!」

「了解。本当に人遣いが、荒いな!」

 どの時代でも、人種や出自に対する差別は存在するが、時と世代を経るごとにそれは激しいものになって来た。
 表面上は、四民平等の建前なのだが...。

「第一優先は、幼生の捕獲。間違っても素手で触ったり、体液(唾液)や呼気を掛けない様に」

「分かっておりますマッコール2等調査官様」

「今度は、様か?敬称は、不要だ!」

「あっ、ODSでロックオン、目標までビークルで45秒です。上物のベネディクト種です」

「了解。慎重に対処せよ」

「よし、確保。やったぜ、これを外に持ち出したら、好事家の垂涎の的だ。スペースシップを買っても、お釣りが来るぜ」

 ジョカルは、不毛に近い惑星ジョリスの僅かな草原地帯に棲息する大人しい生物だと、スペース・アーカイブスには紹介されている。
 果たして、本当に大人しく人類、いや、オスにとって本当に有益なのであろうか?

 その本当に意味は、後に知ることになる。
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