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第一章 学園の秘密
第1話 入学
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「いにしえより、この地は、妖狐、霊猫、狢、はたまた、魑魅魍魎の跋扈する化外の地であった。
今から千年程前、人々に悪さをするのを見かねた旅の偉いお坊さんが、妖、物の怪を鎮めた後、寺を建てなすった。それが、当、光増寺じゃと古文書に記されておるわい」 by 古文書
「あーあ、やになっちゃうな、今日から高校だなんて!」
「えー、どうして?家の隣りが学校なんて、近くていいじゃない。絶対、遅刻もしないし...」
絶対とは、言い切れないのである。作者の同級生の家は、学校途中、校門から数十メートルの好立地であったが、いつもギリギリセーフだった。
「し乃、あたしは、もっと遠くの学校、せめて電車に乗って10分でもいいから、この町から離れて自分の世界を広げたかったんだ」
「でも、羨ましいな、名門高校の理事長がお祖父さんで、校長がお父さんだなんて」
「実際は、お祖母ちゃんと、お母さんだよ。うちは、代々女系家族で、みんな養子なんだから」
「でも、先祖が創設者で、家族が関係者なのは、間違いないし。私なんて、親に無理言って、毎日塾に通って、やっと合格したんだよ。ミャオと一緒の学校に行きたかったから」
「あたし、ずっと昔から決めていたの」
「ちょっと、照れるなー」
「あのね、し乃。変な夢を見たんだ...」
「えっ、どんなの?」
「旧い着物を着た女の人が出てきて、新さま、新之助さまって、泣いているの」
「ふうーん?」
「見たこと無い人なんだけれど、なんか?とっても懐かしい感じがするの...」
「それって、ミャオの守護霊か?何かじゃないの?先祖の霊が護ってくれるって話は、よく聞くよ」
「なら、いいんだけれど。でも、し乃...」
「もうっ、水臭いんだから、幼稚園からの親友でしょ?」
「その人、耳があるの」
「あんただって、あたしだってあるじゃん。ちゃーんと、この通り」
幼少からの友人、阿部し乃は、自慢の福耳をつまんで、広げて見せた。
「そうじゃなくて、頭のところに猫や犬みたいなのが...」
「ふーん。何てったって、夢だからね!」
「そうしたら、あたしのところへ、スゥーッと近づい来て、頭を優しく撫でてくれたんだ」
「ふーん。それじゃあ、ちょっとメルヘンチックだけれど、変な夢じゃないじゃん?」
「あたしにもあったの、猫耳みたいなのが。自分の意思で動かせたし、感触も妙に生々しかったのを今でも憶えているわ」
「えー、そうなんだ。だけど、よくあることだから、気にしない気にしないんだ」
※ルビ機能を上手く扱えていないので、誠に申し訳ございません。
私立 木天蓼学園高等学校(またたび高校:通称 マタ高)は、男女共学の進学校である。
校訓は、
一つ、万物慈愛
一つ、明朗快活
一つ、一意専心
市内に木天蓼学園大学と、近隣に創設者 狗尾草(えのころぐさ)家の直系会社エノコロジーの本社を始め多数の系列会社がある。
今から千年程前、人々に悪さをするのを見かねた旅の偉いお坊さんが、妖、物の怪を鎮めた後、寺を建てなすった。それが、当、光増寺じゃと古文書に記されておるわい」 by 古文書
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「えー、どうして?家の隣りが学校なんて、近くていいじゃない。絶対、遅刻もしないし...」
絶対とは、言い切れないのである。作者の同級生の家は、学校途中、校門から数十メートルの好立地であったが、いつもギリギリセーフだった。
「し乃、あたしは、もっと遠くの学校、せめて電車に乗って10分でもいいから、この町から離れて自分の世界を広げたかったんだ」
「でも、羨ましいな、名門高校の理事長がお祖父さんで、校長がお父さんだなんて」
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「でも、先祖が創設者で、家族が関係者なのは、間違いないし。私なんて、親に無理言って、毎日塾に通って、やっと合格したんだよ。ミャオと一緒の学校に行きたかったから」
「あたし、ずっと昔から決めていたの」
「ちょっと、照れるなー」
「あのね、し乃。変な夢を見たんだ...」
「えっ、どんなの?」
「旧い着物を着た女の人が出てきて、新さま、新之助さまって、泣いているの」
「ふうーん?」
「見たこと無い人なんだけれど、なんか?とっても懐かしい感じがするの...」
「それって、ミャオの守護霊か?何かじゃないの?先祖の霊が護ってくれるって話は、よく聞くよ」
「なら、いいんだけれど。でも、し乃...」
「もうっ、水臭いんだから、幼稚園からの親友でしょ?」
「その人、耳があるの」
「あんただって、あたしだってあるじゃん。ちゃーんと、この通り」
幼少からの友人、阿部し乃は、自慢の福耳をつまんで、広げて見せた。
「そうじゃなくて、頭のところに猫や犬みたいなのが...」
「ふーん。何てったって、夢だからね!」
「そうしたら、あたしのところへ、スゥーッと近づい来て、頭を優しく撫でてくれたんだ」
「ふーん。それじゃあ、ちょっとメルヘンチックだけれど、変な夢じゃないじゃん?」
「あたしにもあったの、猫耳みたいなのが。自分の意思で動かせたし、感触も妙に生々しかったのを今でも憶えているわ」
「えー、そうなんだ。だけど、よくあることだから、気にしない気にしないんだ」
※ルビ機能を上手く扱えていないので、誠に申し訳ございません。
私立 木天蓼学園高等学校(またたび高校:通称 マタ高)は、男女共学の進学校である。
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