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第二章 バルバディア聖教国モンサラント・ダンジョン
2-79 新労働力発見
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それから丸一日回復・治療に邁進して、その翌日には、俺達もなんとかダンジョンへは行けそうな按排だった。
開放された夕方から夜明けまで、俺はばったりと死んだように眠った。
「ああ、酷い騒動だったなあ」
「リクル、まだ全然片付いてないよ。
姐御なんか、昨日の夕方から大神殿へ行ったまんまだし。
バニッシュなんか研究そっちのけで、もう今日で三徹目なんじゃないのかしら」
「じゃあ、俺達も行きますかあ」
ダンジョン行きの面子は、俺とリナとマロウスとエラヴィスだ。
万が一蜘蛛が出たら、ナタリーがバニッシュのお手伝いに行ったままいないので危ないから、リナには俺の眷属に護らせて下がらせる。
もっぱら彼女の役割りは、大好きな宝箱探しでアイテム拾いのお手伝いなのだった。
本当にいい子だな。
この前の後金も寄附に出しちゃうし、これだって基本は無料奉仕だ。
宝箱からいい物が出たら、この子にも何か一つくらいあげないとな。
そして、ルーレットの目は適当。
俺の眷属となった蜘蛛が陣地にしている、、比較的安全な区域である、壁に設置した扉の詰所当たりで宝箱を湧かせてみる。
今回は特級品狙いじゃないので、ブーストにも力は入れない。
むしろクールタイムからみれば、、ルーレットの目なんかは二か三あたりで丁度いいくらいだ。
流動性が高くて金に換えやすい物がいいのだし。
そして狙い通りに、そこそこの物品を沸かす事に成功した俺は、時間制限のある中、眷属も手伝ってくれて回収に励んだ。
だが、ルミナスが妙な事を言い出した。
「ねえ、ここ何かあるよ」
「なんだって?
また扉か何かかな。
蜘蛛入りの扉なら放っておこう。
また中に引っ張り込まれていてもなんだし。
先輩だって、今はそんな物に見向きもしないよ」
「いや、そうじゃなくてさ」
ルミナスは不思議そうに、その壁の気配に腕組みをして首を傾げている。
そこはなんということもないような木材で、支柱や横木の入った坑道の壁だ。
ダンジョン化しているので、それは簡単に壊れたりはしないのだが。
俺達の忙しさを横目に、ダンジョンの壁は静かに惰眠を貪るばかりだ。
しかし、俺も思わず振り返った。
何か気配というか『声』がするのだ。
俺のレバレッジのかかった聴力は、自動で感度を調整されていても何気にそういう物を拾ってきてくれる。
「何だ? これは魔物の声じゃないな」
「どうした、リクル」
「なんか様子がおかしいな。
ちょっと見てくるから、宝箱の回収をお願い」
「わかった。
一回戻らないとまたアレが煩いから、早めに帰ってこいよ」
「ラジャー」
そして俺はルミナス達が集まっているあたりへ向かった。
「何があるんだい」
「さあ蜘蛛じゃないし、普通の扉じゃなさそうだし、コントンでもなさそうだよ」
「混沌の扉はまだ発生するのかな。
あのドラゴナイトの扉は、俺が吹き飛ばしたんで無くなったんじゃないかと思うのだが」
「あれなら、またどこかで何食わぬ顔で営業していたりしてね」
「あいつの事だから、それは十分にあり得るなあ」
そんな事をやっていたら、また中から声がする。
なんだか助けを呼んでいる気がするな。
俺は壁に耳を当ててみたら、か弱いようなこんな声がする。
「出してくれー……」
「ん? 中に誰かいるのか⁇
中ってどこだよ。
そういや、壁の中で暮らしていた小さな魔物の虫とかいたっけな。
でもこれは人間の声みたいだし」
俺は壁を叩いたり蹴ったりしてみたのだが、当然のように何も起きない。
「仕方がないからアレを使ってみるか。
いつもと使い方が逆になってしまうけれども」
俺は首を傾げながらも、あの神頼み系のスキルを唱えた。
スキル【我が道を行く】発動!
すると扉ではなく、ぽっかりと通路の入り口が開いた。
「なんだこりゃあ」
覗いてみたが、終末の蜘蛛ラスターや俺がキッドナッパーから取ったナッパーという魔物もいないようだった。
だが中へ入ってみて驚いた。
「これは……」
「ああ、あのジャニスっていう子が言っていたものと同じだ」
そう、ここは牢屋だった。
捕まっていたのは、当然のように冒険者達だ。
「なんだ、お前ら。
もしかして帰ってこなかったという冒険者なのか⁉」
「そ、そうだ。
頼むから出してくれ」
「それはいいが、これをどうやって開けたらいいんだ。
前に捕まっていた奴らは扉の主を倒したら出てこれたようだが、この檻は壊せるものなのかな」
だが、一緒についてきたナッパーの一体が器用に檻を開けてくれた。
そういや、こいつらが誘拐犯なのだ。
こいつらは喋らないのでやり方は聞き出せないのだが、とにかく冒険者の開放には成功した。
「くそ、そいつの仲間だったのか。
お前が犯人なのか?
よくも捕まえてくれたな」
「馬鹿野郎。
俺は聖女パーティの勇者リクルだ。
ふざけるな。
おいナッパーども。
こいつらはもう一回牢にぶちこんでおけ!」
そして、いそいそと命令に従おうとするナッパー達。
あっという間に捕縛されて、たちまち悲鳴を上げる冒険者連中。
こいつらナッパーは雑魚だけど凄く力が強いからな。
「わかった、許して。
ごめんなさい」
「わかりゃあいいんだ、わかりゃあ。
お前らは上に戻ったら、大人しくクリス殿下の指揮下に入ってもらおうか」
「クリス殿下だと?
それは一体誰だ」
「ラビワンじゃ、クレジネスの名で通っている、あのお方の事さ」
「うわあ、あの狂人クレジネスか!
殿下だと⁉
それは一体どういう事だ」
「ああ、彼は現国王ラキタス陛下の落とし種さ。
あの落胤の王子様ってば、いきなり国王の名代として慣れない仕事にぶち込まれたので、今は凄くカリカリ来ているから絶対に怒らせない方がいいぜ」
「うわあ、せっかく牢から出られたのに、なんてついてないんだ……」
開放された夕方から夜明けまで、俺はばったりと死んだように眠った。
「ああ、酷い騒動だったなあ」
「リクル、まだ全然片付いてないよ。
姐御なんか、昨日の夕方から大神殿へ行ったまんまだし。
バニッシュなんか研究そっちのけで、もう今日で三徹目なんじゃないのかしら」
「じゃあ、俺達も行きますかあ」
ダンジョン行きの面子は、俺とリナとマロウスとエラヴィスだ。
万が一蜘蛛が出たら、ナタリーがバニッシュのお手伝いに行ったままいないので危ないから、リナには俺の眷属に護らせて下がらせる。
もっぱら彼女の役割りは、大好きな宝箱探しでアイテム拾いのお手伝いなのだった。
本当にいい子だな。
この前の後金も寄附に出しちゃうし、これだって基本は無料奉仕だ。
宝箱からいい物が出たら、この子にも何か一つくらいあげないとな。
そして、ルーレットの目は適当。
俺の眷属となった蜘蛛が陣地にしている、、比較的安全な区域である、壁に設置した扉の詰所当たりで宝箱を湧かせてみる。
今回は特級品狙いじゃないので、ブーストにも力は入れない。
むしろクールタイムからみれば、、ルーレットの目なんかは二か三あたりで丁度いいくらいだ。
流動性が高くて金に換えやすい物がいいのだし。
そして狙い通りに、そこそこの物品を沸かす事に成功した俺は、時間制限のある中、眷属も手伝ってくれて回収に励んだ。
だが、ルミナスが妙な事を言い出した。
「ねえ、ここ何かあるよ」
「なんだって?
また扉か何かかな。
蜘蛛入りの扉なら放っておこう。
また中に引っ張り込まれていてもなんだし。
先輩だって、今はそんな物に見向きもしないよ」
「いや、そうじゃなくてさ」
ルミナスは不思議そうに、その壁の気配に腕組みをして首を傾げている。
そこはなんということもないような木材で、支柱や横木の入った坑道の壁だ。
ダンジョン化しているので、それは簡単に壊れたりはしないのだが。
俺達の忙しさを横目に、ダンジョンの壁は静かに惰眠を貪るばかりだ。
しかし、俺も思わず振り返った。
何か気配というか『声』がするのだ。
俺のレバレッジのかかった聴力は、自動で感度を調整されていても何気にそういう物を拾ってきてくれる。
「何だ? これは魔物の声じゃないな」
「どうした、リクル」
「なんか様子がおかしいな。
ちょっと見てくるから、宝箱の回収をお願い」
「わかった。
一回戻らないとまたアレが煩いから、早めに帰ってこいよ」
「ラジャー」
そして俺はルミナス達が集まっているあたりへ向かった。
「何があるんだい」
「さあ蜘蛛じゃないし、普通の扉じゃなさそうだし、コントンでもなさそうだよ」
「混沌の扉はまだ発生するのかな。
あのドラゴナイトの扉は、俺が吹き飛ばしたんで無くなったんじゃないかと思うのだが」
「あれなら、またどこかで何食わぬ顔で営業していたりしてね」
「あいつの事だから、それは十分にあり得るなあ」
そんな事をやっていたら、また中から声がする。
なんだか助けを呼んでいる気がするな。
俺は壁に耳を当ててみたら、か弱いようなこんな声がする。
「出してくれー……」
「ん? 中に誰かいるのか⁇
中ってどこだよ。
そういや、壁の中で暮らしていた小さな魔物の虫とかいたっけな。
でもこれは人間の声みたいだし」
俺は壁を叩いたり蹴ったりしてみたのだが、当然のように何も起きない。
「仕方がないからアレを使ってみるか。
いつもと使い方が逆になってしまうけれども」
俺は首を傾げながらも、あの神頼み系のスキルを唱えた。
スキル【我が道を行く】発動!
すると扉ではなく、ぽっかりと通路の入り口が開いた。
「なんだこりゃあ」
覗いてみたが、終末の蜘蛛ラスターや俺がキッドナッパーから取ったナッパーという魔物もいないようだった。
だが中へ入ってみて驚いた。
「これは……」
「ああ、あのジャニスっていう子が言っていたものと同じだ」
そう、ここは牢屋だった。
捕まっていたのは、当然のように冒険者達だ。
「なんだ、お前ら。
もしかして帰ってこなかったという冒険者なのか⁉」
「そ、そうだ。
頼むから出してくれ」
「それはいいが、これをどうやって開けたらいいんだ。
前に捕まっていた奴らは扉の主を倒したら出てこれたようだが、この檻は壊せるものなのかな」
だが、一緒についてきたナッパーの一体が器用に檻を開けてくれた。
そういや、こいつらが誘拐犯なのだ。
こいつらは喋らないのでやり方は聞き出せないのだが、とにかく冒険者の開放には成功した。
「くそ、そいつの仲間だったのか。
お前が犯人なのか?
よくも捕まえてくれたな」
「馬鹿野郎。
俺は聖女パーティの勇者リクルだ。
ふざけるな。
おいナッパーども。
こいつらはもう一回牢にぶちこんでおけ!」
そして、いそいそと命令に従おうとするナッパー達。
あっという間に捕縛されて、たちまち悲鳴を上げる冒険者連中。
こいつらナッパーは雑魚だけど凄く力が強いからな。
「わかった、許して。
ごめんなさい」
「わかりゃあいいんだ、わかりゃあ。
お前らは上に戻ったら、大人しくクリス殿下の指揮下に入ってもらおうか」
「クリス殿下だと?
それは一体誰だ」
「ラビワンじゃ、クレジネスの名で通っている、あのお方の事さ」
「うわあ、あの狂人クレジネスか!
殿下だと⁉
それは一体どういう事だ」
「ああ、彼は現国王ラキタス陛下の落とし種さ。
あの落胤の王子様ってば、いきなり国王の名代として慣れない仕事にぶち込まれたので、今は凄くカリカリ来ているから絶対に怒らせない方がいいぜ」
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