異世界ボタンのその先に・・・・・

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重厚なドアが、両家令に開けられる。そこに、軍服を着たテオが入ってきた。


「「「「お帰りなさいませ」」」」と屋敷の人たちが　頭を下げてる。

その声もだが、これからの事に逃げ出したくなり、腰が引ける。横にいるルトの顔をみると、笑顔で頷かれた。後ろを振り返ると、メイドさん達も皆さん頷いている。・・・・これは、沈黙がつらい。

テオをゆっくり見ると、手を大きく開いてる。これは、胸に飛び込むところだよね。

ゆっくりテオに近づき、両手をつかみ、ゆっくり深呼吸する。恥ずかしくって顔が熱いが・・・まっすぐテオの顔をみて、「お帰りなさい。テオ？ご飯・・それとも　お風呂にする？それとも・・・・・・・・わたしにする？」と最後は　ゴニョゴニョ尻すぼみように小さくなり顔も下を向いていくが、一応言いましたよ。

全身が熱い・・恥ずかしいしこのまま走り去りたいが、ガッツリ手を握られてるからそれはできない。恐る恐るテオをみると、抱きしめられた。そのままお姫様抱っこで　階段を上っていく。

メイドさん達も家令達も　後ろを振り向くと、もう居なかった。私がテオにお迎えのセリフと共に、もう皆さん傍を離れていたみたいです。ルトはと思うが、ルトもいなくなっていた。

テオにそのまま連れて行かれた場所は、まだ知らない部屋だった。不思議に思いテオに部屋の事を聞くと「ここは、我とスズネの部屋だ。」と口づけをされた。

わたしとテオの部屋？と首をかしげるが「屋敷を立てるとき、それぞれ二人だけの部屋を作らせている。ルトとスズネだけの部屋もある。」と言い。

ソファに二人で仲良く座り。テオの顔がゆっくり近づいてきて、ついばむようなキスを何回もしてきた。最後には少し息が上がる。

「スズネ。あのお迎えの言葉を、もう一度言っては　くれまいか？」と指を髪に絡ませ、ねだってきた。

あの言葉を・・テオをみると目を細め　困ったような？すがるような顔をして　こちらを見つめてきた。

真っすぐこちらを見つめてくるその目に引き込まれる。

深呼吸をし、ゆっくり言葉を紡ぐ「テオ。お帰りなさい。ご飯にする？お風呂にする？それとも・・・私にしますか？」と聞いてみる。

テオバルト様が少し　悲しそうに目を細めながら、私を抱きしめてきた。

私の首筋に顔を埋め「スズネは、リーンハルトには、全て預け 受け入れているだろう？我は番であるが・・・・どこか・・二人に置いて行かれるのではないか・・寂しく感じてしまう。人に近い種は心も複雑だ。リーンハルトとスズネには、我にも見えない何かがある。我とのあいだには・・・スズネの心に埋められない何かがある。それが何かは、言葉にする事も、何がと言われても、わからないだろう？スズネに、我は儀式もすべて、早急すぎたのでは？と考える時がある。」

後ろを振り向くと、悲しそうな顔のテオバルト様がいて驚いた。テオバルト様には、確かにどこか心に距離があった。

変態　痴漢　話を聞かない　ロゼッタ様・・・のことがある。そして、儀式・・・・即答で断ってしまったのもあるが・・言葉にしたことなかったかな？

頭を、なでられ。「困らせるつもりは・・・ないのだ。ただこれからも、我もスズネのそばにいさせてほしい。」
と抱きしめられた。


私の態度が　不安にさせたのか？目を閉じ考える。リーンハルト様には、ロゼッタ様の時に助けられてから　好きになった。

でもテオバルト様はいつ？と言われても　番だということで押しに負けた感があるんだよね。どこかで断れないような・・・・でも・・・テオの方をみると、犬が不安そうにしている顔に似ている。

あんなにいつも自分に自信ありのテオなのに「テオが大好きだよ。ちゃんと　テオにも恋してる。」と笑ってしまった。

その言葉を聞いたテオバルト様が、驚いた顔をされ。お姫様抱っこで　寝室に移動する