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第1話 進学
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今日から始まる新生活。
変化の激しいこの季節。
桜の蕾が花になり、草花が一斉に伸び出す。
自然の息吹が急に感じられる、気持ちの良い季節。
その日は啓逢中学校の入学式。
桜の花弁が、校庭を一斉に桜色に染めていた。
レッドカーペットのように敷かれた花弁の上を、新入生は歩いている。
まだ着なれない新しい制服で身を包んでいた。
「絹川、制服似合ってんじゃん!」
「尊琉は、まぁまぁかなぁ。」
「なんだよ!まぁまぁって。」
絹川いろはと、神山尊流は入学式にやって来た。
いつものように賑やかに。
その後ろからも続々と新入生が入ってくる。
先輩達が教室に案内をしていた。
「よう尊流!お前ももう中学生か。」
「壮くん!久しぶり。あぁ、もう壮亮先輩って呼ばないとね。」
「おれ自身は別に壮くんで良いんだけどねぇ。他の先輩とか先生がうるさいから。」
「うん。」
先輩の箕輪壮亮が、陽気に声をかけてくれた。
久しぶりの再会だから、かなりテンションが上がっていた。
面白い先輩だなぁ。と、改めて思う。
「え、壮亮くんと仲良かったの?」
「知らなかったの⁉小学校の時もかなり仲良かったじゃん。」
「でも尊流は、瀬尾くんと仲良かったじゃん。」
「あ、まぁ、一番仲良かったのは桐人くんだけど。多分これから部活も一緒だし。」
「そっか。サッカー部?」
「当たり前だろ。」
小学校の頃、瀬尾桐人とは仲が良かった。
サッカーもずっと一緒に頑張ってきた仲間でもある。
サッカーは2年生の時からやっていた。
桐人くんはずっと抜かせない、憧れの存在だった。
ただ中学生になると、小学生のようにすごく仲良くするのは難しいだろう。
少し寂しくなるな。
「クラスどうなるかな?」
「いろはとはかなり一緒だったからな。もうそろそろ離れても良いだろ。」
「腐れ縁ってやつ?さすがにそんなに続かないでしょ。」
「続いたら怖いんですけど。」
幼稚園の頃からクラスは一緒だった。
もっと言うと、生まれた病院も一緒だ。
誕生日も4日しか違わないため、同じ時期に同じ病院で生まれたのだ。
典型的な幼馴染みってやつだ。
「新しい友達作れるかな?」
「尊流はかなりフレンドリーだから、作れるんじゃない?」
「そうかな?」
「いい意味でも、悪い意味でもね。」
「おい、悪い意味ってなんだよ?」
「教えなーい。」
「ひでぇ」
他校の子とも、顔見知りはまぁまぁいる。
陸上や駅伝の大会で会ったり、サッカークラブでも知り合った子が居るはずだ。
あとはもう、皆に声をかけていくしかないな!
そういえばいろはは、バスケやってたよな?
「ねぇ、いろはってバスケ部?」
「悩んでる。」
「何と?」
「陸上部。」
「いろはは足も速いからね。」
「そんなに速くないでしょ。」
と言いながらも、まんざらでは無いようだ。
五十メートル走も学年で一位だったし、陸上大会でも百メートル一位だった。
町でも有名の俊足の選手だった。
バスケットボールクラブに通い、かなり脚力が鍛えられたのだろう。
女子とは思えない脚だ。
筋力も男勝りである。性格もだが。
「中学生なんだね。俺たち。」
「小さい頃は、野原でよく遊んだよね。」
「森でも遊んだね。」
「とにかくヤンチャだった。」
「今もな。」
「そうだね。」
初めて見る中学校の校舎、グラウンド。
これからここで学んで、ここで楽しむ。
思い出深い場所になることは、間違いなかった。
先輩たちを見ても、かなり楽しんでいる様子が分かる。
ワクワクとドキドキが、体の底から沸き上がってきた。
こんな気持ちに、今までなったことがあるだろうか?
「なんかさぁ、つまんないね。」
「急にどうしたの?」
「もうさ、大人に一歩近づいたんだよ。今までみたいに楽しめるかな?」
「それは分からないけど、多分中学生はまだ子供だよ。絶対に楽しめるよ。」
「そうかな?」
「うん。多分ね。」
いろはの顔は冗談を言っているような顔ではなかった。
確かに一理ある。
俺らは大人に近づいた。
毎日、毎時間、毎分、毎秒。俺たちは、大人に向かって進んでいる。
そう考えると、時間を無駄に使いたくないと思う。
でも、やっぱりしょうもないことに時間を費やすのだろう。
それでも良いのかもしれない。
それが自分にとって、最高の時間だから。
「いつものような日々って、いつまで続くのかな?」
「どうしたの?」
いつもと違ういろはに、尊流は驚きを隠せなかった。
発言からおかしいが、今日のいろはは瞳が違うように見えた。
「いや、幸せな日々なんていつまでも続くわけじゃない。そうでしょ?」
「そうとは限らないけどね。」
「そっかぁ。」
なんでそんなことを聞くのか、良く分からなかった。
でも聞かないでおいた。
変に思われたくなかった。
「名前教えて。」
不意に誰かに声をかけられた。
案内役の先輩だった。
「絹川いろはです。」
「神山尊流です。」
「じゃあ二人とも3組だね。着いてきて。」
二人は顔を見合わせた。
また一緒かよ。
二人の顔はそう語っていた。
先輩の後ろを着いていった。
はたしてどんな人と同じクラスなのか?
「君たちって付き合ってるの?」
先輩の変な質問に二人は、驚いた。
初対面で良くそんなこと聞けるな。
「付き合ってないです。」
「ただの幼馴染みです。」
「ふーん。つまんねーな。付き合っちゃえば良いのに?」
「「いや、付き合いません!」」
「そっか。」
先輩も少し退いていた。
二人はかなりの形相で反論していた。
かなり怖い。
しばらく無言の時間が流れ、教室に着いた。
A棟の4階だった。
階段がかなりキツい。
「はい着いたよぉ。じゃあ中学校生活を楽しんでね!」
「はぁい。」
「さっきはなんかすいませんでした。」
「いや、いいよ。気にしないで。」
一応謝っておいた。
言われたときの先輩の顔が忘れられない。
かなり驚いていたし、引いていた。
そして教室に入った。
ガヤガヤと話し声が聞こえた。
かなり盛り上がっていた。
初対面なのに、良くもそんなに騒げるな。
「お!新入り来た!」
「は、初めまして。」
みんながこっちを向くもんだから、声が上ずってしまった。
こんな中で、楽しい中学校生活を送るれるのだろうか?
もうすでに心配になってきた。
「これで全員揃ったのかな?」
「そうっぽいね。」
俺たちが最後だったらしい。
尊流は支度をした。
入学式の日だが、一応文房具を持ってきた。
支度をしている間も、やはりうるさかった。
すると、先生が入ってきた。
「おいおいみんな。少し騒がしいぞ。」
「あ、先生!」
頭が微かに禿げている、小太りの先生だった。
この人は担任ではなく、A棟の一年主任だ。
かなり怖そうな雰囲気をまとっている。
だが、初めての中学校だから、少しは許してくれるのだろう。
そして先生が出ていったと思ったら、
「ピシッ‼」
扉が勢い良く閉まった。
みんなが更に騒がしくなった。
「え?何々?」
「今、急に閉まったよな?」
すると、
「ぐわぁぁぁぁぁーー!」
と叫び声が聞こえた。
廊下からだ。
主任の先生だろう。
生徒のみんなが、扉の窓から廊下を覗いた。
「ひっ!」
「え!」
尊流といろはも覗いた。
そして、絶句した。
そこには首が転がっていたのだ。
主任の先生のだ。
完全に胴と首が離れており、血がそこら中に散っていた。
吐き気を感じ、すぐに目を逸らした。
「え、これってマジックか?」
そうだ。マジックかもしれない。
そう思ったのだが、どんどん血が流れていた。
起き上がる様子もない。
「本当に死んでる。」
教室が凍りついた。
何故死んだのか?ということも考えられなかった。
みんなが踞っていた。
「ミッション開始」
不意に聞こえた声にみんなは顔を上げた。
だが、そこに人は居なかった。
その代わりに、一体の日本人形が教卓の上に立っていた。
みんなは訳が分からなかったが、恐怖を覚えた。
白い顔は、赤い血で染まっていた。
まるで日本人形が誰かを殺したかのように。
「なんだよミッション開始って?」
すると日本人形の体のパーツが吹き飛んだ。
一瞬のことで何がどこに飛んだか良くわからなかった。
だが次の瞬間、全身の毛が弥立つのを感じた。
腹部が貫通した生徒が居たのだ。
日本人形のパーツをもろに食らったのだろう。
「ミッション1 散りばめられた15のパーツを見つけ出せ」
なんだそれ?これは夢じゃないのか?
現実なのか?
夢なら覚めてくれ。
友達が目の前で死んで、泣いている生徒も居る。
吐いてしまう生徒もいた。
血の臭いと嘔吐物の臭いで、教室は包まれた。
まさに地獄絵図だ。
「宝探しをしろって事だろ?」
一人の生徒が口を開いた。
この状況になっても冷静で、実に冷酷な瞳をしていた。
でもそういうことだろう。
隠されたパーツを探せば良いのだ。
「そこで踞っているだけのやつは、そうしてろ。俺はミッションに取りかかる。」
人の死を目の前にして、なんとも思っていないようだった。
だが悲しんでいるだけで、この状況は乗り越えられない。
分からないのだったら、なんでもやってみるしかない。
「よし。俺も探すぜ。」
「私も。」
尊流といろはも賛同した。
というか、それしかすることがなかったのだ。
とにかく謎の状況だが、行動を起こした方が良い。
なんで入学早々にこんな状況になっているのか?
他の学年もクラスも同じ状況なのか?
もしくは他の学校も?
何もかも分からなかったが、俺たちは宝探しを始めた。
変化の激しいこの季節。
桜の蕾が花になり、草花が一斉に伸び出す。
自然の息吹が急に感じられる、気持ちの良い季節。
その日は啓逢中学校の入学式。
桜の花弁が、校庭を一斉に桜色に染めていた。
レッドカーペットのように敷かれた花弁の上を、新入生は歩いている。
まだ着なれない新しい制服で身を包んでいた。
「絹川、制服似合ってんじゃん!」
「尊琉は、まぁまぁかなぁ。」
「なんだよ!まぁまぁって。」
絹川いろはと、神山尊流は入学式にやって来た。
いつものように賑やかに。
その後ろからも続々と新入生が入ってくる。
先輩達が教室に案内をしていた。
「よう尊流!お前ももう中学生か。」
「壮くん!久しぶり。あぁ、もう壮亮先輩って呼ばないとね。」
「おれ自身は別に壮くんで良いんだけどねぇ。他の先輩とか先生がうるさいから。」
「うん。」
先輩の箕輪壮亮が、陽気に声をかけてくれた。
久しぶりの再会だから、かなりテンションが上がっていた。
面白い先輩だなぁ。と、改めて思う。
「え、壮亮くんと仲良かったの?」
「知らなかったの⁉小学校の時もかなり仲良かったじゃん。」
「でも尊流は、瀬尾くんと仲良かったじゃん。」
「あ、まぁ、一番仲良かったのは桐人くんだけど。多分これから部活も一緒だし。」
「そっか。サッカー部?」
「当たり前だろ。」
小学校の頃、瀬尾桐人とは仲が良かった。
サッカーもずっと一緒に頑張ってきた仲間でもある。
サッカーは2年生の時からやっていた。
桐人くんはずっと抜かせない、憧れの存在だった。
ただ中学生になると、小学生のようにすごく仲良くするのは難しいだろう。
少し寂しくなるな。
「クラスどうなるかな?」
「いろはとはかなり一緒だったからな。もうそろそろ離れても良いだろ。」
「腐れ縁ってやつ?さすがにそんなに続かないでしょ。」
「続いたら怖いんですけど。」
幼稚園の頃からクラスは一緒だった。
もっと言うと、生まれた病院も一緒だ。
誕生日も4日しか違わないため、同じ時期に同じ病院で生まれたのだ。
典型的な幼馴染みってやつだ。
「新しい友達作れるかな?」
「尊流はかなりフレンドリーだから、作れるんじゃない?」
「そうかな?」
「いい意味でも、悪い意味でもね。」
「おい、悪い意味ってなんだよ?」
「教えなーい。」
「ひでぇ」
他校の子とも、顔見知りはまぁまぁいる。
陸上や駅伝の大会で会ったり、サッカークラブでも知り合った子が居るはずだ。
あとはもう、皆に声をかけていくしかないな!
そういえばいろはは、バスケやってたよな?
「ねぇ、いろはってバスケ部?」
「悩んでる。」
「何と?」
「陸上部。」
「いろはは足も速いからね。」
「そんなに速くないでしょ。」
と言いながらも、まんざらでは無いようだ。
五十メートル走も学年で一位だったし、陸上大会でも百メートル一位だった。
町でも有名の俊足の選手だった。
バスケットボールクラブに通い、かなり脚力が鍛えられたのだろう。
女子とは思えない脚だ。
筋力も男勝りである。性格もだが。
「中学生なんだね。俺たち。」
「小さい頃は、野原でよく遊んだよね。」
「森でも遊んだね。」
「とにかくヤンチャだった。」
「今もな。」
「そうだね。」
初めて見る中学校の校舎、グラウンド。
これからここで学んで、ここで楽しむ。
思い出深い場所になることは、間違いなかった。
先輩たちを見ても、かなり楽しんでいる様子が分かる。
ワクワクとドキドキが、体の底から沸き上がってきた。
こんな気持ちに、今までなったことがあるだろうか?
「なんかさぁ、つまんないね。」
「急にどうしたの?」
「もうさ、大人に一歩近づいたんだよ。今までみたいに楽しめるかな?」
「それは分からないけど、多分中学生はまだ子供だよ。絶対に楽しめるよ。」
「そうかな?」
「うん。多分ね。」
いろはの顔は冗談を言っているような顔ではなかった。
確かに一理ある。
俺らは大人に近づいた。
毎日、毎時間、毎分、毎秒。俺たちは、大人に向かって進んでいる。
そう考えると、時間を無駄に使いたくないと思う。
でも、やっぱりしょうもないことに時間を費やすのだろう。
それでも良いのかもしれない。
それが自分にとって、最高の時間だから。
「いつものような日々って、いつまで続くのかな?」
「どうしたの?」
いつもと違ういろはに、尊流は驚きを隠せなかった。
発言からおかしいが、今日のいろはは瞳が違うように見えた。
「いや、幸せな日々なんていつまでも続くわけじゃない。そうでしょ?」
「そうとは限らないけどね。」
「そっかぁ。」
なんでそんなことを聞くのか、良く分からなかった。
でも聞かないでおいた。
変に思われたくなかった。
「名前教えて。」
不意に誰かに声をかけられた。
案内役の先輩だった。
「絹川いろはです。」
「神山尊流です。」
「じゃあ二人とも3組だね。着いてきて。」
二人は顔を見合わせた。
また一緒かよ。
二人の顔はそう語っていた。
先輩の後ろを着いていった。
はたしてどんな人と同じクラスなのか?
「君たちって付き合ってるの?」
先輩の変な質問に二人は、驚いた。
初対面で良くそんなこと聞けるな。
「付き合ってないです。」
「ただの幼馴染みです。」
「ふーん。つまんねーな。付き合っちゃえば良いのに?」
「「いや、付き合いません!」」
「そっか。」
先輩も少し退いていた。
二人はかなりの形相で反論していた。
かなり怖い。
しばらく無言の時間が流れ、教室に着いた。
A棟の4階だった。
階段がかなりキツい。
「はい着いたよぉ。じゃあ中学校生活を楽しんでね!」
「はぁい。」
「さっきはなんかすいませんでした。」
「いや、いいよ。気にしないで。」
一応謝っておいた。
言われたときの先輩の顔が忘れられない。
かなり驚いていたし、引いていた。
そして教室に入った。
ガヤガヤと話し声が聞こえた。
かなり盛り上がっていた。
初対面なのに、良くもそんなに騒げるな。
「お!新入り来た!」
「は、初めまして。」
みんながこっちを向くもんだから、声が上ずってしまった。
こんな中で、楽しい中学校生活を送るれるのだろうか?
もうすでに心配になってきた。
「これで全員揃ったのかな?」
「そうっぽいね。」
俺たちが最後だったらしい。
尊流は支度をした。
入学式の日だが、一応文房具を持ってきた。
支度をしている間も、やはりうるさかった。
すると、先生が入ってきた。
「おいおいみんな。少し騒がしいぞ。」
「あ、先生!」
頭が微かに禿げている、小太りの先生だった。
この人は担任ではなく、A棟の一年主任だ。
かなり怖そうな雰囲気をまとっている。
だが、初めての中学校だから、少しは許してくれるのだろう。
そして先生が出ていったと思ったら、
「ピシッ‼」
扉が勢い良く閉まった。
みんなが更に騒がしくなった。
「え?何々?」
「今、急に閉まったよな?」
すると、
「ぐわぁぁぁぁぁーー!」
と叫び声が聞こえた。
廊下からだ。
主任の先生だろう。
生徒のみんなが、扉の窓から廊下を覗いた。
「ひっ!」
「え!」
尊流といろはも覗いた。
そして、絶句した。
そこには首が転がっていたのだ。
主任の先生のだ。
完全に胴と首が離れており、血がそこら中に散っていた。
吐き気を感じ、すぐに目を逸らした。
「え、これってマジックか?」
そうだ。マジックかもしれない。
そう思ったのだが、どんどん血が流れていた。
起き上がる様子もない。
「本当に死んでる。」
教室が凍りついた。
何故死んだのか?ということも考えられなかった。
みんなが踞っていた。
「ミッション開始」
不意に聞こえた声にみんなは顔を上げた。
だが、そこに人は居なかった。
その代わりに、一体の日本人形が教卓の上に立っていた。
みんなは訳が分からなかったが、恐怖を覚えた。
白い顔は、赤い血で染まっていた。
まるで日本人形が誰かを殺したかのように。
「なんだよミッション開始って?」
すると日本人形の体のパーツが吹き飛んだ。
一瞬のことで何がどこに飛んだか良くわからなかった。
だが次の瞬間、全身の毛が弥立つのを感じた。
腹部が貫通した生徒が居たのだ。
日本人形のパーツをもろに食らったのだろう。
「ミッション1 散りばめられた15のパーツを見つけ出せ」
なんだそれ?これは夢じゃないのか?
現実なのか?
夢なら覚めてくれ。
友達が目の前で死んで、泣いている生徒も居る。
吐いてしまう生徒もいた。
血の臭いと嘔吐物の臭いで、教室は包まれた。
まさに地獄絵図だ。
「宝探しをしろって事だろ?」
一人の生徒が口を開いた。
この状況になっても冷静で、実に冷酷な瞳をしていた。
でもそういうことだろう。
隠されたパーツを探せば良いのだ。
「そこで踞っているだけのやつは、そうしてろ。俺はミッションに取りかかる。」
人の死を目の前にして、なんとも思っていないようだった。
だが悲しんでいるだけで、この状況は乗り越えられない。
分からないのだったら、なんでもやってみるしかない。
「よし。俺も探すぜ。」
「私も。」
尊流といろはも賛同した。
というか、それしかすることがなかったのだ。
とにかく謎の状況だが、行動を起こした方が良い。
なんで入学早々にこんな状況になっているのか?
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