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第1章_司神の危機
第1話_司神
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世の中に存在する、支物質。
その支物質には、それぞれに司神が宿っている。
司神には、支物質を司り、世界を整えることができる。これは、他の神にはできない。
なのだが、司神は神界のなかでは、地位的には上に居るが、武力的には最下位に位置する。
まぁ、人間は触れたら殺せるのだが。
だが、神界のなかでは最下位に居る。
そのために、宇宙の名だたる武人には、殺される可能性もあるため、
《守り人》
が各司神に、遣えている。
その守り人が、とてつもなく強く、武の最高神に次ぐ強さで、神界で二位の武力だ。
そんな司神に、最大の危機が訪れているのである。
それは、1年前のこと。
そこは真っ暗闇の、神秘の空間。
そこにあった惑星が、数京年に一度と言われる、大集団超新星大爆発を起こしたのである。
その爆発により、神秘の空間のため、空気の歪みに敏感になった空間が、異常な反応を起こし、とんでもない者を生んだのである。
《影魔悪・壊懺帝王》
こいつがとんでもない生物である。
神よりも下の空間ですごし、人間より上の世界にすむが、壊懺帝王は神をも越えてしまったのである。
それが、武の最高神である、《光武皇・殿王神》をも越えてしまったことを意味する。
つまり、本来は神が一番上であるべき構成が、崩れてしまったのだ。
これは地球で言う、一番に立つ人間より強い生物が現れたことになる。
こうなると、司神界でも大騒ぎである。
司神界のみならず、全神界で大騒動だ。
壊懺帝王は、まだ完全形態ではなくて、殻に包まれたまま成長している。
その間に始末をしようと、狩神界で話が決まり、早速向かったのだが。
想像を遥かに越えた硬さだった。
最高でもこれくらいだろうと想定していた硬度より、500倍近く硬かった。
それで、守り人と殿王神のもとに、依頼が舞い込んできた。
それで早速殻を破ってやろうと向かったものの、これまた破ることができなかった。
それどころか、傷すら付けることすらできなかった。
もはや絶望しかなく、どうか壊懺帝王がサイコパスでないことを願うことしかできなかった。
そして一年という月日が流れた。
が誰もが毎日、緊張したように顔が強ばっていた。
一年間ずっと、壊懺帝王のことが頭を過り、神職務に集中すらできなかった。
そのせいで、地球では少し問題が起きていた。
植物の呼吸のはたらきも衰え、地震や異常気象が続いていた。
地球のような惑星を、生住可能惑星といい、この宇宙にも五万とある。
そんな中、地球は端っこの方の銀河の、端っこの方の系惑星集団の、小さな惑星だ。
司神の力を施すのも、優先順位があり、地球はそこまで上の方ではない。
どちらかと言えば、下の方だ。
司神の力が十分に行き渡っておらず、地球では過酷な問題が進んだ。
問題が山積みになり、司神界では忙しそうに神々に遣えるものが、仕事をしていた。
忙しいようだが、苦痛ではないかの様に余裕にこなしていた。
不思議と画期的に見える。
それもそのはず、いつも司神だけでどうにかなる仕事が、今回はどうにかなっていない。つまり、暇すぎて退屈だった日々が、ようやく仕事をもらい少し楽しんでいるのだ。
だが、そんなときに最悪の事態は起こってしまう。
「フォーン!フォーン!」
司神界のスピーカーが、慌ただしく警告音を鳴らし始めた。
「緊急事態発生!緊急事態発生!
宇宙のバクトガイラ・イ・エーカイオール地域で、凶悪な悪気を検知!
影魔悪・壊懺帝王が、覚醒した様子。直ちに、始末をせよ!」
そのような内容だった。
忙しくなり嬉々を感じた使者も、絶望を感じ始めていた。
「司神界からは、特別隊のみの出兵を命令する。」
その言葉に、用意し始めていた守り人の、白虎 狼は少し怒り気味に不満を漏らした。
「はぁ!?こんな緊急事態だってのに、俺たちの出番無しかよ!」
すると隣にいた、朱雀 巫女が声を掛けた。
「まぁまぁ。今回は、狩神界が総力を挙げて、最高神界からも超神官様率いる、最高武力隊と、火炎神界、氷水神界、樹風神界、天光神界、魔伐神界、総中神界、も随分と手配しているらしいし、司神界みたいに他のところからも、少しずつ援軍を得てるらしいから、多分だけど大丈夫だと思う。」
その話を聞いても、やはり白虎は納得できなかった。
いつ壊懺帝王が目覚めても、俺がブッ飛ばす、と意気込んでいたから余計だ。
よほど燃えていたのだろう。
「まぁ落ち着けやい。急いてはことを仕損じる。」
どこからか声を掛けられた。
それは、火之神だった。
「何だよ、それ。」
白虎は不機嫌のまま聞き返した。
ちなみに、司神は生住惑星のためには奉仕するが、守り人にはご恩を受けるばかりで、お返しなんてしたこともないため、神界的地位は守り人が下にあるが、司神界の中では平等とされているため、タメ口OKだ。
「ワシら司神が支える惑星で、今多大な被害を受けている地球って惑星の、慣用句だ。」
白虎も朱雀も、理解に苦しんだ。
「てか、何処だよ?地球。俺は神じゃないし、全知全能でもない。だから、分からない。突然意味の分かんない言葉使うなよ!」
キレられた火之神は、少し不快だったが、決して口にはしなかった。
温厚な性格であるためだ。
そのために、少し荒れた性格の白虎のお世話役としては、丁度良い性格だ。
「少しでも白虎の知識になればと思って。」
「そんな知識いつ使うんだよ!地球人でもねぇし。」
そんな不満を言いながらも、白虎は心の底から不満を抱いてるわけではなかった。
「それよりも、そんな戦力で壊懺に勝てんのかよ?」
不満よりは不安だった。
「誕生した瞬間だけで、光武皇様を越える力を持っていた。つまり、一年間の成長期を迎え、もっと強くなったと考えるのが普通だ。狩神界と最高神界からの軍は期待できるが、他のところは力にもなると思えないんだけど。」
まだ白虎は納得していなかった。
自分達も手柄を上げたい!
それが守り人の、本心だった。
「そんなこと言わんで。流石にあれだけ兵を挙げたら、始末できるじゃろ。」
火之神は、壊懺帝王をそこまで重く見ていないらしい。
しかし、武の才能がある守り人は、そうは思えなかった。
朱雀も、もう少し兵力を上げた方がいいと思っていた。
「奴らじゃ、多くの兵を失うだけだ。精鋭隊が出動すれば良いんじゃねぇの?」
精鋭隊は全神界ひっくるめて、強い神や神官を選出した、いわば選抜だ。
千皇(神や神官などの地位が高い者を、1皇、2皇、...と数える。)ほどが集まった隊で、守り人も所属している。
「まぁ、最高上神 善皇神様の判断だから、遂行するしかないよ。」
朱雀も、納得がいかないが、納得せざるを得なかった。
ゼウス様の判断なのだから。
ゼウスは、この世の中に存在するなかで、最高の位を持ち、全てのものの上に立つものである。この世の在り方は全てゼウスが決めていて、この世で唯一の“絶対的な存在”なのだ。
背いたものは、罰せられ、最悪の場合消滅させられる。
消滅させられると、神の技である転生もできなくなる。というか、完全に消される。
だから誰もが、ゼウスに従うしかないのだ。
「クッ...!絶対後悔するぜ...。」
白虎は最後まで信念を貫いた。
頑固とも言えるが、強い意見を持ち、強い心を持っている。
守り人としては、とても向いていると言えるだろう。(手に負えない性格を除いてだが...。)
その支物質には、それぞれに司神が宿っている。
司神には、支物質を司り、世界を整えることができる。これは、他の神にはできない。
なのだが、司神は神界のなかでは、地位的には上に居るが、武力的には最下位に位置する。
まぁ、人間は触れたら殺せるのだが。
だが、神界のなかでは最下位に居る。
そのために、宇宙の名だたる武人には、殺される可能性もあるため、
《守り人》
が各司神に、遣えている。
その守り人が、とてつもなく強く、武の最高神に次ぐ強さで、神界で二位の武力だ。
そんな司神に、最大の危機が訪れているのである。
それは、1年前のこと。
そこは真っ暗闇の、神秘の空間。
そこにあった惑星が、数京年に一度と言われる、大集団超新星大爆発を起こしたのである。
その爆発により、神秘の空間のため、空気の歪みに敏感になった空間が、異常な反応を起こし、とんでもない者を生んだのである。
《影魔悪・壊懺帝王》
こいつがとんでもない生物である。
神よりも下の空間ですごし、人間より上の世界にすむが、壊懺帝王は神をも越えてしまったのである。
それが、武の最高神である、《光武皇・殿王神》をも越えてしまったことを意味する。
つまり、本来は神が一番上であるべき構成が、崩れてしまったのだ。
これは地球で言う、一番に立つ人間より強い生物が現れたことになる。
こうなると、司神界でも大騒ぎである。
司神界のみならず、全神界で大騒動だ。
壊懺帝王は、まだ完全形態ではなくて、殻に包まれたまま成長している。
その間に始末をしようと、狩神界で話が決まり、早速向かったのだが。
想像を遥かに越えた硬さだった。
最高でもこれくらいだろうと想定していた硬度より、500倍近く硬かった。
それで、守り人と殿王神のもとに、依頼が舞い込んできた。
それで早速殻を破ってやろうと向かったものの、これまた破ることができなかった。
それどころか、傷すら付けることすらできなかった。
もはや絶望しかなく、どうか壊懺帝王がサイコパスでないことを願うことしかできなかった。
そして一年という月日が流れた。
が誰もが毎日、緊張したように顔が強ばっていた。
一年間ずっと、壊懺帝王のことが頭を過り、神職務に集中すらできなかった。
そのせいで、地球では少し問題が起きていた。
植物の呼吸のはたらきも衰え、地震や異常気象が続いていた。
地球のような惑星を、生住可能惑星といい、この宇宙にも五万とある。
そんな中、地球は端っこの方の銀河の、端っこの方の系惑星集団の、小さな惑星だ。
司神の力を施すのも、優先順位があり、地球はそこまで上の方ではない。
どちらかと言えば、下の方だ。
司神の力が十分に行き渡っておらず、地球では過酷な問題が進んだ。
問題が山積みになり、司神界では忙しそうに神々に遣えるものが、仕事をしていた。
忙しいようだが、苦痛ではないかの様に余裕にこなしていた。
不思議と画期的に見える。
それもそのはず、いつも司神だけでどうにかなる仕事が、今回はどうにかなっていない。つまり、暇すぎて退屈だった日々が、ようやく仕事をもらい少し楽しんでいるのだ。
だが、そんなときに最悪の事態は起こってしまう。
「フォーン!フォーン!」
司神界のスピーカーが、慌ただしく警告音を鳴らし始めた。
「緊急事態発生!緊急事態発生!
宇宙のバクトガイラ・イ・エーカイオール地域で、凶悪な悪気を検知!
影魔悪・壊懺帝王が、覚醒した様子。直ちに、始末をせよ!」
そのような内容だった。
忙しくなり嬉々を感じた使者も、絶望を感じ始めていた。
「司神界からは、特別隊のみの出兵を命令する。」
その言葉に、用意し始めていた守り人の、白虎 狼は少し怒り気味に不満を漏らした。
「はぁ!?こんな緊急事態だってのに、俺たちの出番無しかよ!」
すると隣にいた、朱雀 巫女が声を掛けた。
「まぁまぁ。今回は、狩神界が総力を挙げて、最高神界からも超神官様率いる、最高武力隊と、火炎神界、氷水神界、樹風神界、天光神界、魔伐神界、総中神界、も随分と手配しているらしいし、司神界みたいに他のところからも、少しずつ援軍を得てるらしいから、多分だけど大丈夫だと思う。」
その話を聞いても、やはり白虎は納得できなかった。
いつ壊懺帝王が目覚めても、俺がブッ飛ばす、と意気込んでいたから余計だ。
よほど燃えていたのだろう。
「まぁ落ち着けやい。急いてはことを仕損じる。」
どこからか声を掛けられた。
それは、火之神だった。
「何だよ、それ。」
白虎は不機嫌のまま聞き返した。
ちなみに、司神は生住惑星のためには奉仕するが、守り人にはご恩を受けるばかりで、お返しなんてしたこともないため、神界的地位は守り人が下にあるが、司神界の中では平等とされているため、タメ口OKだ。
「ワシら司神が支える惑星で、今多大な被害を受けている地球って惑星の、慣用句だ。」
白虎も朱雀も、理解に苦しんだ。
「てか、何処だよ?地球。俺は神じゃないし、全知全能でもない。だから、分からない。突然意味の分かんない言葉使うなよ!」
キレられた火之神は、少し不快だったが、決して口にはしなかった。
温厚な性格であるためだ。
そのために、少し荒れた性格の白虎のお世話役としては、丁度良い性格だ。
「少しでも白虎の知識になればと思って。」
「そんな知識いつ使うんだよ!地球人でもねぇし。」
そんな不満を言いながらも、白虎は心の底から不満を抱いてるわけではなかった。
「それよりも、そんな戦力で壊懺に勝てんのかよ?」
不満よりは不安だった。
「誕生した瞬間だけで、光武皇様を越える力を持っていた。つまり、一年間の成長期を迎え、もっと強くなったと考えるのが普通だ。狩神界と最高神界からの軍は期待できるが、他のところは力にもなると思えないんだけど。」
まだ白虎は納得していなかった。
自分達も手柄を上げたい!
それが守り人の、本心だった。
「そんなこと言わんで。流石にあれだけ兵を挙げたら、始末できるじゃろ。」
火之神は、壊懺帝王をそこまで重く見ていないらしい。
しかし、武の才能がある守り人は、そうは思えなかった。
朱雀も、もう少し兵力を上げた方がいいと思っていた。
「奴らじゃ、多くの兵を失うだけだ。精鋭隊が出動すれば良いんじゃねぇの?」
精鋭隊は全神界ひっくるめて、強い神や神官を選出した、いわば選抜だ。
千皇(神や神官などの地位が高い者を、1皇、2皇、...と数える。)ほどが集まった隊で、守り人も所属している。
「まぁ、最高上神 善皇神様の判断だから、遂行するしかないよ。」
朱雀も、納得がいかないが、納得せざるを得なかった。
ゼウス様の判断なのだから。
ゼウスは、この世の中に存在するなかで、最高の位を持ち、全てのものの上に立つものである。この世の在り方は全てゼウスが決めていて、この世で唯一の“絶対的な存在”なのだ。
背いたものは、罰せられ、最悪の場合消滅させられる。
消滅させられると、神の技である転生もできなくなる。というか、完全に消される。
だから誰もが、ゼウスに従うしかないのだ。
「クッ...!絶対後悔するぜ...。」
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