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火を恋う青蛾は焔に焼かれ
1話
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ズシリと重量のある肉棒が、男の大事な秘部をグチュグチュと厭らしい音を立て出入りしていた。
組敷かれている男の口からは、タガが外れるように喘ぎ声が漏れ、両足を腰に絡みつけながら、それを受け入れている。
先程から己の昂ぶりを、まるで杭を打ち込むように貫いている肉厚の背には、火を纏い飛び立つ神獣である朱雀と雄々しい武将姿の火之迦具土神(火の神)の立ち姿が、大きく彫られていた。
「あっ‥ああっ‥いっ‥いく‥‥んぅぁ‥‥」
一度達した躰は敏感で、男が熱い吐息を貪るように唇を奪うと、ビクビクと白くしなやかな躰を撓らせ、放たれた精液が腹の上に飛ぶ。
「‥っ‥‥」
グニュッと内壁に締め付けられ、最奥まで貫いた雄々しいものも同時に達し、逞しく筋肉質な身体を、荒い呼吸を整えている男の上に預けた。
どちらの汗なのか、それとも下でうっすらと微笑んでいる男の吐き出した精なのか分からないくらい、身体がヌルリとしていた。
「‥はぁ‥獅道さん‥‥もう一回‥して」
呼吸も整わぬ内に欲情を含んだ声が男の下から聞こえ、中に入れたままの雄を再び突き上げた。
「んぁっ‥‥ああっ‥‥いいっ‥‥」
小さな突起を摘まみ上げると、躰が喜び嬌声を上げる。
男の良い場所をすべて知り尽くしているように、執拗に責め立てると、躰はわななき歓喜の声が漏れる。
それから何度目かの絶頂で、男は意識を手放した。
時刻は朝の9時になろうとしていた。
権守獅道はベッドから起き上がると、全裸のまま部屋に付いているシャワールームに入った。その身体は、筋肉が全身を覆うように逞しく、背にある彫り物が、この男の生業を物語っている。瞳は鋭く、一目見てこの男に逆らってはいけないと本能で感じる、そんな出で立ちだ。
シャワールームから出てきた獅道は、バスローブを羽織ってはいたが、その上からも逞しさと男臭さを感じる。
まだベッドで寝ている男にチラリと視線を送ると、そのまま部屋を出て行った。
寝室から出ると、待ち構えていた様に黒っぽいスーツを着た男達が一斉に頭を下げた。ドアのすぐ脇に居た男が、獅道の前に煙草を差し出すと、獅道は無言のまま一本取り口に銜えると、男がすぐに火を点ける。獅道はジリジリと音を立て煙草を吸い込み、バスローブ姿のまま、その部屋の真ん中にあるソファにドサッと座る。男の色気が漂う妖艶な唇で紫煙を吐き出すと、部屋の中の男達が、獅道が纏う精悍さに息を止めるのが分かる。
「‥‥報告しろ」
その声は低く地響きのような声で、その発せられた一言で、部屋の空気がビリっと震えた。
その言葉を待っていたかのように、隣に立つ長身で眼鏡の男がスッとバインダーを渡し、獅道がファイルを開くや否や、口を開く。
「‥昨夜のGemmaの件ですが、やはり石塚の手の者の仕業でした。すでに処理はしております。そして、Lumeの店長が、本日お時間を頂きたいと申しております。後の店舗は滞りなく無事に終了しております」
男が報告を終えると、獅道は煙草を吸い込み、昨日の店舗ごとの売り上げが記載されたバインダーを、目の前のテーブルに放り投げた。
どの店舗も売り上げが伸びており、どこにも不備はない。
「ご苦労」
その言葉に、部屋の中の緊張感が少しだけ揺るいだ。
テーブルの上の灰皿に煙草を押し付けると、獅道は立ち上がり、ウォークインクローゼットに向かう。その後ろから、先程の眼鏡の男が付いていくと、獅道はバスローブを脱ぎ足元に落とす。一糸纏わぬ姿に臆することなく、眼鏡の男は獅道に用意した服を渡していく。獅道は下着1枚から文句も言わずに身に着けていき、最後には、男がネクタイをきちんと締め、まるで甲斐甲斐しく世話をする女房のようだった。
着替え終わった獅道の姿は、ダークグレーのスリーピーススーツ、インナーにはブラックのシャツ、そしてシルバーのネクタイを締め、オーダーメイドのスーツは逞しい身体に映え男らしさがグッと上がる。
「工藤、Lumeには15時に行くと伝えろ」
工藤と呼ばれた眼鏡の男は、はいと返事をすると、再び煙草を手にソファに座った獅道の足元に跪き、靴下を履かせている。
最後にピカピカに磨き上げられた靴を履かせたタイミングで、獅道は煙草を灰皿に押し付け立ち上がった。
そして部屋を横切り待機していた男が開いた入り口を通ると、獅道はそのまま男達を引き連れ出て行った。
組敷かれている男の口からは、タガが外れるように喘ぎ声が漏れ、両足を腰に絡みつけながら、それを受け入れている。
先程から己の昂ぶりを、まるで杭を打ち込むように貫いている肉厚の背には、火を纏い飛び立つ神獣である朱雀と雄々しい武将姿の火之迦具土神(火の神)の立ち姿が、大きく彫られていた。
「あっ‥ああっ‥いっ‥いく‥‥んぅぁ‥‥」
一度達した躰は敏感で、男が熱い吐息を貪るように唇を奪うと、ビクビクと白くしなやかな躰を撓らせ、放たれた精液が腹の上に飛ぶ。
「‥っ‥‥」
グニュッと内壁に締め付けられ、最奥まで貫いた雄々しいものも同時に達し、逞しく筋肉質な身体を、荒い呼吸を整えている男の上に預けた。
どちらの汗なのか、それとも下でうっすらと微笑んでいる男の吐き出した精なのか分からないくらい、身体がヌルリとしていた。
「‥はぁ‥獅道さん‥‥もう一回‥して」
呼吸も整わぬ内に欲情を含んだ声が男の下から聞こえ、中に入れたままの雄を再び突き上げた。
「んぁっ‥‥ああっ‥‥いいっ‥‥」
小さな突起を摘まみ上げると、躰が喜び嬌声を上げる。
男の良い場所をすべて知り尽くしているように、執拗に責め立てると、躰はわななき歓喜の声が漏れる。
それから何度目かの絶頂で、男は意識を手放した。
時刻は朝の9時になろうとしていた。
権守獅道はベッドから起き上がると、全裸のまま部屋に付いているシャワールームに入った。その身体は、筋肉が全身を覆うように逞しく、背にある彫り物が、この男の生業を物語っている。瞳は鋭く、一目見てこの男に逆らってはいけないと本能で感じる、そんな出で立ちだ。
シャワールームから出てきた獅道は、バスローブを羽織ってはいたが、その上からも逞しさと男臭さを感じる。
まだベッドで寝ている男にチラリと視線を送ると、そのまま部屋を出て行った。
寝室から出ると、待ち構えていた様に黒っぽいスーツを着た男達が一斉に頭を下げた。ドアのすぐ脇に居た男が、獅道の前に煙草を差し出すと、獅道は無言のまま一本取り口に銜えると、男がすぐに火を点ける。獅道はジリジリと音を立て煙草を吸い込み、バスローブ姿のまま、その部屋の真ん中にあるソファにドサッと座る。男の色気が漂う妖艶な唇で紫煙を吐き出すと、部屋の中の男達が、獅道が纏う精悍さに息を止めるのが分かる。
「‥‥報告しろ」
その声は低く地響きのような声で、その発せられた一言で、部屋の空気がビリっと震えた。
その言葉を待っていたかのように、隣に立つ長身で眼鏡の男がスッとバインダーを渡し、獅道がファイルを開くや否や、口を開く。
「‥昨夜のGemmaの件ですが、やはり石塚の手の者の仕業でした。すでに処理はしております。そして、Lumeの店長が、本日お時間を頂きたいと申しております。後の店舗は滞りなく無事に終了しております」
男が報告を終えると、獅道は煙草を吸い込み、昨日の店舗ごとの売り上げが記載されたバインダーを、目の前のテーブルに放り投げた。
どの店舗も売り上げが伸びており、どこにも不備はない。
「ご苦労」
その言葉に、部屋の中の緊張感が少しだけ揺るいだ。
テーブルの上の灰皿に煙草を押し付けると、獅道は立ち上がり、ウォークインクローゼットに向かう。その後ろから、先程の眼鏡の男が付いていくと、獅道はバスローブを脱ぎ足元に落とす。一糸纏わぬ姿に臆することなく、眼鏡の男は獅道に用意した服を渡していく。獅道は下着1枚から文句も言わずに身に着けていき、最後には、男がネクタイをきちんと締め、まるで甲斐甲斐しく世話をする女房のようだった。
着替え終わった獅道の姿は、ダークグレーのスリーピーススーツ、インナーにはブラックのシャツ、そしてシルバーのネクタイを締め、オーダーメイドのスーツは逞しい身体に映え男らしさがグッと上がる。
「工藤、Lumeには15時に行くと伝えろ」
工藤と呼ばれた眼鏡の男は、はいと返事をすると、再び煙草を手にソファに座った獅道の足元に跪き、靴下を履かせている。
最後にピカピカに磨き上げられた靴を履かせたタイミングで、獅道は煙草を灰皿に押し付け立ち上がった。
そして部屋を横切り待機していた男が開いた入り口を通ると、獅道はそのまま男達を引き連れ出て行った。
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