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38話 真の姿
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「私がただ無駄に時間を稼がせていたと思う? 見せてあげるわ! 『蘇れ』!」
ナツキが何か魔法? を使ったとか思うと、私の上で白い何かが光始める。
「これは!?」
私はトカゲサルから目を離さない様に走りつつも、そちらが気になって仕方ない。
「何って決まってるでしょ! アキを復活させたのよ!」
「お待たせー!」
私の背中にはアキが元気そうに羽を広げて存在を主張していた。でも、どうやって。
「回復魔法を持っているんですか?」
「当然でしょう!? 守ることに関しては私に任せなさい!」
「すごいよナツキ!」
「ふふん。ま、詠唱に3分もかかるしMPも今の9割持ってかれるとかいう鬼畜仕様じゃ無ければ使いやすいんだけど……」
「それって厳しくない?」
私の疑問に、フユカが更に教えてくれる。
「はい……。しかも詠唱中はすごく狙われやすくなるので、正直あんまりおススメされる魔法ではないって聞きました……」
「そうよね。普通のパーティーでそんなことしてたら絶対に狙われるからね。でも、ハルに乗れる私ならそれは変わらない」
「あ……」
「だから、ヘイトを稼ぐのも問題ないのよ。私たちは4人で1体なんだから!」
「おお! それいいね!」
すごい。ナツキは天才だろうか。
「ねー。お楽しみの所申し訳ないけどー。いいー?」
「どうしたの?」
「なんかめっちゃ怒ってるよー?」
私たちはアキが指す方向を見ると、トカゲサルがドラミングをして真っ赤なオーラを纏っていた。
「うほおおおおおおおおおおお!!!」
「あ」
「忘れてた訳じゃないのよ?」
「うほおおおおおおおおおおおお!!!」
ゴシャア!
奴は怒りの為か岩を投げつけてくる。
私は攻撃を躱し、ギリギリ避けられる距離で走りながらフユカに聞く。
「フユカ! アイツに弱点ってないの!?」
「それが見つからないんです! あ、でも、探知魔法を使ってもいいですか!?」
「使うのを聞くってことは何か弱点でもあるの!?」
「敵に狙われやすくなります!」
「狙われるのは皆一緒だから問題ないよ!」
「ありがとうございます! ターゲットロック!『見抜け』!!! 見えました! 奴の弱点は腹です!」
フユカが自信満々に言ってくれる。しかし私たちは……。
「今まで散々どつき回した所だよね」
「そうね……。逆に腹以外攻撃したことってあったかしら?」
「一番当てやすいしねー」
「そんなに腹にばっかり狙ってたんですか……?」
「丁度良かったからー」
「うほおおおおおおおお!!!」
話していると、奴は海底に潜り始める。
「あ! 潜っちゃった!」
このままだと又追いかけっこが。
「何を言ってるのよ!」
「あたしに任せてー! でもその前に私に『共有』をかけて!」
「分かりました! 『共有』!」
フユカが私たちに共有をかけてくれる。
奴がいるのは今は海底から50cm位下。そこでこちらに近づいて来るところだった。
「そこにいるなら隙だらけだよー! 『風よ巻き起これ』!」
「うほほっほ!?」
アキの魔法で砂が巻き上げられ、奴の姿が丸見えになる。
「その状態じゃ躱せないよねー!? 『炎の槍よ』×2!」
シュバアアアアア!!!
「うほおおおおおおお!!!???」
奴は炎の槍に貫かれて、驚いて上がってくる。ここで私の番でしょう!
「もう一回行くよー! 『疾走』!『牙で突く』!『ぶちかまし』!」
「うほおおおおおおおおおおおお!!!???」
「うわああああああ!!!」
私たちは吹き飛び、海底を跳ねて起き上がる。
「癒せ」
「ありがと」
「あたしにはー?」
「後」
「はーい」
私は奴に視線を向けるけど、『共有』が切れてしまっていて、更に砂煙でどこにいるか分からない。
「フユカ。奴はどう?」
「倒れたまま動きません……」
「倒した……?」
「流石にそれはどうだろー? 仮にも幻想種だよー?」
「動きました! え……。これは?」
「どうしたの!?」
「奴の体が大きくなっていってます! 嘘! 倍以上の大きさに……」
フユカの悲鳴に私たちは警戒心を強くする。
私は一応走り距離を取った。少し走ると、聞いたことのない声が聞えて来た。
「ワシにここまでの苦戦を強いるとは……中々に骨のあるやつらだな」
「誰!?」
「当然今まで貴様らと戦っていたワシに決まっておろう」
響くような低い声の方を見ると、そこには高さ10mはあろうかという竜がいた。奴の姿は2足歩行する黄土色の完全な竜の姿になっていた。ただし、体中はゴリラの様な筋肉で膨れ上がり、竜? と思わせるような姿になっている。
「しゃべってる!?」
「トカゲサルが!?」
「そんな知能あるのー?」
「しゃべる敵なんて初めてみましたぁ」
「……そのトカゲサルというのは何とかならんのか? これでも幻想種としての威厳がな」
「うるさいトカゲサル!」
「アンタなんかトカゲサルで十分よ!」
「トカゲサルに優しくしてやる義理はないよねー!」
「あ、そ、その……。ごめんなさい! トカゲサルさん!」
「皆して言わなくてもいいと思うんじゃー。ワシ」
そんな事をいうけど、私たちは警戒した目で奴を見続ける。
「……少しくらい優しくしてくれてもいいと思うのだがな……。まぁいい。次が最後の挑戦状だ。最初に出会った場で待っているぞ」
「ただの挨拶……?」
「くはははははは! それだけのはずがなかろう。これでお前達にワシの実力を見せることが出来る! 食らえ! 『焼却光線』!!!」
ナツキが何か魔法? を使ったとか思うと、私の上で白い何かが光始める。
「これは!?」
私はトカゲサルから目を離さない様に走りつつも、そちらが気になって仕方ない。
「何って決まってるでしょ! アキを復活させたのよ!」
「お待たせー!」
私の背中にはアキが元気そうに羽を広げて存在を主張していた。でも、どうやって。
「回復魔法を持っているんですか?」
「当然でしょう!? 守ることに関しては私に任せなさい!」
「すごいよナツキ!」
「ふふん。ま、詠唱に3分もかかるしMPも今の9割持ってかれるとかいう鬼畜仕様じゃ無ければ使いやすいんだけど……」
「それって厳しくない?」
私の疑問に、フユカが更に教えてくれる。
「はい……。しかも詠唱中はすごく狙われやすくなるので、正直あんまりおススメされる魔法ではないって聞きました……」
「そうよね。普通のパーティーでそんなことしてたら絶対に狙われるからね。でも、ハルに乗れる私ならそれは変わらない」
「あ……」
「だから、ヘイトを稼ぐのも問題ないのよ。私たちは4人で1体なんだから!」
「おお! それいいね!」
すごい。ナツキは天才だろうか。
「ねー。お楽しみの所申し訳ないけどー。いいー?」
「どうしたの?」
「なんかめっちゃ怒ってるよー?」
私たちはアキが指す方向を見ると、トカゲサルがドラミングをして真っ赤なオーラを纏っていた。
「うほおおおおおおおおおおお!!!」
「あ」
「忘れてた訳じゃないのよ?」
「うほおおおおおおおおおおおお!!!」
ゴシャア!
奴は怒りの為か岩を投げつけてくる。
私は攻撃を躱し、ギリギリ避けられる距離で走りながらフユカに聞く。
「フユカ! アイツに弱点ってないの!?」
「それが見つからないんです! あ、でも、探知魔法を使ってもいいですか!?」
「使うのを聞くってことは何か弱点でもあるの!?」
「敵に狙われやすくなります!」
「狙われるのは皆一緒だから問題ないよ!」
「ありがとうございます! ターゲットロック!『見抜け』!!! 見えました! 奴の弱点は腹です!」
フユカが自信満々に言ってくれる。しかし私たちは……。
「今まで散々どつき回した所だよね」
「そうね……。逆に腹以外攻撃したことってあったかしら?」
「一番当てやすいしねー」
「そんなに腹にばっかり狙ってたんですか……?」
「丁度良かったからー」
「うほおおおおおおおお!!!」
話していると、奴は海底に潜り始める。
「あ! 潜っちゃった!」
このままだと又追いかけっこが。
「何を言ってるのよ!」
「あたしに任せてー! でもその前に私に『共有』をかけて!」
「分かりました! 『共有』!」
フユカが私たちに共有をかけてくれる。
奴がいるのは今は海底から50cm位下。そこでこちらに近づいて来るところだった。
「そこにいるなら隙だらけだよー! 『風よ巻き起これ』!」
「うほほっほ!?」
アキの魔法で砂が巻き上げられ、奴の姿が丸見えになる。
「その状態じゃ躱せないよねー!? 『炎の槍よ』×2!」
シュバアアアアア!!!
「うほおおおおおおお!!!???」
奴は炎の槍に貫かれて、驚いて上がってくる。ここで私の番でしょう!
「もう一回行くよー! 『疾走』!『牙で突く』!『ぶちかまし』!」
「うほおおおおおおおおおおおお!!!???」
「うわああああああ!!!」
私たちは吹き飛び、海底を跳ねて起き上がる。
「癒せ」
「ありがと」
「あたしにはー?」
「後」
「はーい」
私は奴に視線を向けるけど、『共有』が切れてしまっていて、更に砂煙でどこにいるか分からない。
「フユカ。奴はどう?」
「倒れたまま動きません……」
「倒した……?」
「流石にそれはどうだろー? 仮にも幻想種だよー?」
「動きました! え……。これは?」
「どうしたの!?」
「奴の体が大きくなっていってます! 嘘! 倍以上の大きさに……」
フユカの悲鳴に私たちは警戒心を強くする。
私は一応走り距離を取った。少し走ると、聞いたことのない声が聞えて来た。
「ワシにここまでの苦戦を強いるとは……中々に骨のあるやつらだな」
「誰!?」
「当然今まで貴様らと戦っていたワシに決まっておろう」
響くような低い声の方を見ると、そこには高さ10mはあろうかという竜がいた。奴の姿は2足歩行する黄土色の完全な竜の姿になっていた。ただし、体中はゴリラの様な筋肉で膨れ上がり、竜? と思わせるような姿になっている。
「しゃべってる!?」
「トカゲサルが!?」
「そんな知能あるのー?」
「しゃべる敵なんて初めてみましたぁ」
「……そのトカゲサルというのは何とかならんのか? これでも幻想種としての威厳がな」
「うるさいトカゲサル!」
「アンタなんかトカゲサルで十分よ!」
「トカゲサルに優しくしてやる義理はないよねー!」
「あ、そ、その……。ごめんなさい! トカゲサルさん!」
「皆して言わなくてもいいと思うんじゃー。ワシ」
そんな事をいうけど、私たちは警戒した目で奴を見続ける。
「……少しくらい優しくしてくれてもいいと思うのだがな……。まぁいい。次が最後の挑戦状だ。最初に出会った場で待っているぞ」
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