睡眠って最高だよね~ただ寝るのが好きだったんだけど、気が付いたら家族が変態になっていて変な能力を持っていた件

土偶の友

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寝る前に時々起こるあれ

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 俺は再びルーティーンをして電気を消してベッドに潜って布団を被る。そして後は寝るだけ、今日一日を振り返って寝よう。これで忘れていることがあったら大変だからな。

 朝は特になくいつも通りだったな。そして昼には屋上で適度な睡眠その後の授業では過剰な睡眠をとってしまったがそれそれこれはこれ。今思い返してもあの時の睡眠があったから今日というハードな一日を過ごすことが出来た。そう考えるとあの授業の時の睡眠は良かったのだなと思える。

 それからは学校は普通に終わっていつものバイトに行った。いつもの品だしをしたり、古本の補充をしたり変わったことなんて無かった。あるとしたら新聞の切り抜きを持ったおばさんが本を聞きに・・・。

 ガバッ。

 俺は起き上がる。そうだ。一つ大切な事を忘れていた。後で買おうと思ってキープしていた『睡眠の質を向上させる究極の方法』という本を買う予定だったのに買っていない。俺は枕もとに伏せておいたスマホを取り上げ時間を見る。時刻は11時の少し前。今日は諦めてまた明日にでも行くか・・・。

「行くか」

 俺は起き上がった。そう、今からでも買いに行く。これは意地だ。俺は究極の睡眠。最高の睡眠をする為には俺はどんな犠牲も労力も惜しまない。その本の情報があれば俺の睡眠は更に向上し、極上の睡眠を味わえるかもしれない。ならば今からでもやるしかない。そう。俺は行くんだ。

 俺は適当な服を羽織って財布を持って外に出る。後は出来るだけ荷物を持たないでいいはずだから余計な物は持って行かない。

 玄関を出ると寒風が俺の頬に吹き付ける。

「さみー。早くいこ」

 俺はそんな事ではめげずにバイト先までの道のりを進む。その道のりは徒歩で15分位の所にある。駅が近くにあるので来客数も多く、住宅街もそこそこ近い為夜遅くまでやっている。古本の販売やDVDのレンタルも一緒にやっているので何でも屋と言ってもいいかもしれない。

 ここは街中ということではないので、街灯はついていてもそこまで明るい訳ではない。というか道の暗闇に比べて街灯の数が明らかに少なすぎるのだ。人に襲われても気付かないかもしれない。

 そんな道を歩くが俺は男、すれ違う人達も襲われることを恐れているのか俺から離れて歩いている。真っ黒のパジャマに真っ黒の羽織りだから目立たないからな。少し警戒されているのかもしれない。

 俺は後10分ほど、家から出て5分が経過した辺りで知り合いを見つけた。しかし相手は俺に気付いて居ないようだ。だから俺は彼に気付かれずに少し離れて歩いていた。そしてすれ違う瞬間。

「お?こんな時間にどうしたんだよ」
「・・・ちょっと買う予定だった本を思い出して」

 相手は昼間にワ〇ピースを超えるとか豪語していた奴だった。奴がこんな所で何をしているのかと思ったら大きなリュックサックを持ってどこかへ向かっている。彼の家は俺の家からかなり遠かったはずだから、わざわざ何をしに来たんだろうか。そんなことをしている暇があるなら一つなぎ〇大秘宝でも探しに行けばいいのに。

「そうだったのか。何でわざわざこんな時間に?そんな気になる本だったのか?」
「別に。いつもの睡眠に関する本だよ。それ以上でもそれ以下でもない」
「なんだ、いつものなら別に明日でもいいじゃねえか。何で今になっていくんだ?もしかして、そう言った夜の相棒的なやつか?」
「な訳ないだろ。いいから俺は行くぞ」

 この下世話なやつに拳をプレゼントしてやりたかったが、そんなことはやらなかった。そんな暇があるなら早く家に帰って本を読んで寝たいからだ。

「いいじゃねえか。折角こんな夜に出会ったんだし。何かの話題になるかもしれないし。ちょっと放そうぜ」
「明日の学校で話せばいいだろ」

 俺は彼をおいて歩くが俺についてくる。そこまでして話したいんだろうか。そこら辺にいる酔っ払いにでも話しかければいいと思う。

「今だからこそってあるだろ?ガリレオの提唱した『地動説』だって、あの当時に発表したから話題になったのであって、今発表したってはい、そうですが?ってなるだろ?」
「だから何だ」
「その時間にしかない事を話すのが大事って言ってるんだよ。明日の昼間に話したらそれは普段の会話と変わらないものになっちまう」
「それでもいいだろ」
「良くないからこうして呼び止めてるんじゃないか」

 なんか面倒になってきた。サッサと話して終わりにしようか。

「それじゃあこんな時間に何処に行くんだよ。リュックまで背負って怪しいぞ」
「全身黒ずくめの男に言われたくねえな。シ〇イチはちゃんと始末しておけよ?」
「始末しねえよ。これはパジャマだ。仕方ないだろ。布団に入ってすぐにここに来たんだから」
「だからってその服装は・・・まあいいや。俺は何処に行く予定だと思う?」
「知らん」

 マジで拳をプレゼントしたい。今ならサービスでおかわり自由のオプション付きだ。

「そう怖い顔するなよ。俺はな。最近ある天使を見つけたんだ」
「天使?」
「ああ、天使だった。最近俺は大学に取材に行っててさ」
「ああ、時々授業中に居なかったのはそのせいか」
「そうなんだよ。それでその天使がほんとに素晴らしくて、その天使の家に行くところなんだよ」
「へーよく高校生の相手なんかしてくれるな」

 大学生の女性が高校生と仲良くなる。別におかしいことじゃないのか?家庭教師というか塾の先生と教師の関係と似たような感覚かもしれない。

「まぁな。いつも俺に極上の視線をくれるんだ。俺はその視線にもう耐えられなくて耐えられなくて」
「お、おう。その。天使とやらによろしくな」
「ああ、そうだった。今度天使の素晴らしさをその身に刻んでやるよ」
「こえーよ」

 体に刻まれるとか下手したら死にそうだ。

「じゃあな」
「ああ、またな」

 そう言うと奴は俺と反対の方に向かっていった。良かったこれでやつとは無駄な話がしなくて済んだ。さっさと帰って明日にでも聞いてやろう。

 あれ?でも取材先の大学で会うんだよな?なんだろ。家庭教師じゃなさそうだ。もしかすると大学のサークルに漫画サークルとかあってそれにいっているとかか?・・・わかんね。明日になったら会えるんだからその時にでも聞いてやるとしよう。
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