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犯人は・・・
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そう言うと父が物凄い速さでかけていく。同時に駆け出した俺の速度よりも圧倒的に速い。さっき俺を取り押さえた時もそうだったけど何だか動きがおかしい。俺はなんか要らない気がして走るのを辞めた。
「貴方!まだ誰も入ってきてないわよ!」
「分かった!」
父半端ないって思っていたら、母はスマホを3台取り出して全てを凄い速さで操っている。何をしているのかと思ってスマホを横から見ると、家に仕掛けられているのか監視カメラからの家の様子が映し出されていた。
チラッとみたら母に隠されてしまったが、やはり母はそう言ったことをやっていた証拠を見つけてしまったのだ。
「母さん。それ」
「また後になさい。今は家に戻るのが先よ」
そう言って母が歩き出したので俺と姉もそれについていく。正直訳が分からないと思うが俺も分からないので許して欲しい。
そんな事を考えていると母が一人ぼそぼそと何かを言っている。
「何でバレたのかしら。それとも別件?でも流石にこんなタイミングは・・・」
母の声は小さく言葉の半分も聞き取ることが出来なかったが、何か想定外の事が起きているということは理解できた。なぜ一般家庭の家がそんなことに巻き込まれるのかという突っ込みはあるがそれに文句をいう暇もない。
ピリリリリリリ
母の持っているスマホが1台鳴る。母はワンコールが終わらない間にそれをとった。
「はい」
『母さんか?対象を捕縛した。他に敵性反応はあるか?』
「今の所見当たらないわ。だけど何があるか分からないから警戒だけはしていて」
『了解』
ピっと母がスマホの通話を切った。
「ねえ、父さんと母さんって何者なの?どう考えても普通の人には見えないんだけど」
「そうねぇ、本当は貴方がもう少し大きく、いえ、高校を卒業してからって思ってたんだけど・・・。でもそうね。今夜の事が終わったら話すわ」
「それならまた今度でいいや。本当は早く帰って寝たいし」
「貴方も本当にマイペースねぇ」
家の事情も木にはなるが今日の俺はいつもより更に疲れてしまっている。それなのにそんな情報を聞いているのはきっと良くないはずだ。というか寝る時間を減らしたくないというのが正しい。
それから俺達は歩いて家から直ぐといった場所に来た。もう家までは目と鼻の先だ。
「姉ちゃんは一緒に来るでいいの?正直かなり危ない人がいるかもしれないよ?」
「一緒に行くわ。ここで一人にされる方が怖いもの」
「それもそうか」
ということで3人で家に帰った。
「父さーん!どこー?」
「こっちだ!」
「外から聞こえる?」
そう思って行くと塀と家の間の狭い場所に父が誰かを押さえつけていた。長い間押さえつけていたからか相手は暴れるようなことはせずに大人しく組伏せられている。
「父さん。その人が?」
「ああ、部屋の中にカメラを向けて撮りまくっていた。取りあえず押さえてカメラも取り上げたが何を持っているか分からん。まずは母さん来てくれ」
「はいはい、分かりましたよ」
そう言って母が近づいて行くがその手には見たこともないような物を持っている。そしてそれを周囲にかざしては何かを探しているようだ。本当に何なんだあれ。
「問題なさそうね。ただのストーカーかしら?」
「おい、何でこんなことしたんだ」
「だから天使を見たかったって言ってるだろ!離せ!俺は天使の住処を記録に残さなきゃいけないんだ!」
「すぅー」
俺は息を吸って止める。その声に聞き覚えがあったからだ。そしてついさっき天使に会いに行くって言っていたけどもしかして。いや、気のせいだ、気のせいに決まってる。
「ふざけたこというんじゃない。そこは娘の部屋だ」
「はぁ?天使に親なんか居ねえ!」
「こいつはダメだな・・・どうする?警察に連れていくか?」
「ふざけんな!連れていかれるのはお前達だ!こんなことしてただで済むと思うなよ!」
「いいから立て!」
そう言って父がそいつを起こして俺達の方を向かせる。俺はそいつと目が合った。
「何でお前がここにいるんだ?まさか、天使を俺から奪うつもりなのか!?ふざけんな!友達だと思ってたのに!なんてことをしやがる!」
「それは俺がいいたいんだけど・・・父さん。こいつ一応俺の学校の友達なんだけど。いや、だったんだけどどうするの?」
正直こんな奴だとは全く思わなかった。確かに漫画馬鹿で色んな所に取材に行くくらいの熱心さは持っていたが、法律を犯すのを躊躇わない阿保だったとは。
そこへ父が俺に聞いてくる。
「普段はこんな奴じゃないのか?」
「聞くのそこ?そうだよ。確かに漫画馬鹿だったけどそんなことをするような奴じゃなかったのは確かだよ」
「それじゃあ連れていくか」
「そうね。私が家にいるから連れてってもらえる?」
「そうするよ。それじゃあ後は多分大丈夫だと思うからゆっくりお休み。それと彼のことは一度待ってあげて欲しい。ちゃんと説明をするから」
父が何と奴の事を庇った。これだけの事をしておいて庇うのはどうなんだと思うが、それでも何か理由があるのかもしれない。もしかすると姉には年下をおかしくするフェロモンでも出ているのかもしれない。
そう言って父さんは奴を連れて何処かへ行ってしまった。その際は紐でぐるぐる巻きのす巻きにして、身動きが取れないような厳重ぶりだった。
俺の後ろに隠れていた姉には気付かなかったようだが、姉はめちゃくちゃ怯えていた。
「それじゃあ寝ようか」
「アンタ、その度胸は凄いわね」
「それほどでも」
「何言ってるの。今から説明するからリビングに居なさい」
「それは姉ちゃんだけでいいと思うよ。俺は明日もあるから今度話を聞かせて」
俺はそれだけ残して自分の部屋に帰った。
そして買ってきた本をパラパラと読んだが、最初以外は全部今までにどこかの本で読んだことがあるような情報ばかりしかなく、これだけの事が起きておいて物凄く損をした気持ちになった。職場で見た時は一生モノの出会いの本だと思ったのにな。
ただ、そのおかげかどうか分からないが、その日の眠りはとても深い、いいものになった。
「貴方!まだ誰も入ってきてないわよ!」
「分かった!」
父半端ないって思っていたら、母はスマホを3台取り出して全てを凄い速さで操っている。何をしているのかと思ってスマホを横から見ると、家に仕掛けられているのか監視カメラからの家の様子が映し出されていた。
チラッとみたら母に隠されてしまったが、やはり母はそう言ったことをやっていた証拠を見つけてしまったのだ。
「母さん。それ」
「また後になさい。今は家に戻るのが先よ」
そう言って母が歩き出したので俺と姉もそれについていく。正直訳が分からないと思うが俺も分からないので許して欲しい。
そんな事を考えていると母が一人ぼそぼそと何かを言っている。
「何でバレたのかしら。それとも別件?でも流石にこんなタイミングは・・・」
母の声は小さく言葉の半分も聞き取ることが出来なかったが、何か想定外の事が起きているということは理解できた。なぜ一般家庭の家がそんなことに巻き込まれるのかという突っ込みはあるがそれに文句をいう暇もない。
ピリリリリリリ
母の持っているスマホが1台鳴る。母はワンコールが終わらない間にそれをとった。
「はい」
『母さんか?対象を捕縛した。他に敵性反応はあるか?』
「今の所見当たらないわ。だけど何があるか分からないから警戒だけはしていて」
『了解』
ピっと母がスマホの通話を切った。
「ねえ、父さんと母さんって何者なの?どう考えても普通の人には見えないんだけど」
「そうねぇ、本当は貴方がもう少し大きく、いえ、高校を卒業してからって思ってたんだけど・・・。でもそうね。今夜の事が終わったら話すわ」
「それならまた今度でいいや。本当は早く帰って寝たいし」
「貴方も本当にマイペースねぇ」
家の事情も木にはなるが今日の俺はいつもより更に疲れてしまっている。それなのにそんな情報を聞いているのはきっと良くないはずだ。というか寝る時間を減らしたくないというのが正しい。
それから俺達は歩いて家から直ぐといった場所に来た。もう家までは目と鼻の先だ。
「姉ちゃんは一緒に来るでいいの?正直かなり危ない人がいるかもしれないよ?」
「一緒に行くわ。ここで一人にされる方が怖いもの」
「それもそうか」
ということで3人で家に帰った。
「父さーん!どこー?」
「こっちだ!」
「外から聞こえる?」
そう思って行くと塀と家の間の狭い場所に父が誰かを押さえつけていた。長い間押さえつけていたからか相手は暴れるようなことはせずに大人しく組伏せられている。
「父さん。その人が?」
「ああ、部屋の中にカメラを向けて撮りまくっていた。取りあえず押さえてカメラも取り上げたが何を持っているか分からん。まずは母さん来てくれ」
「はいはい、分かりましたよ」
そう言って母が近づいて行くがその手には見たこともないような物を持っている。そしてそれを周囲にかざしては何かを探しているようだ。本当に何なんだあれ。
「問題なさそうね。ただのストーカーかしら?」
「おい、何でこんなことしたんだ」
「だから天使を見たかったって言ってるだろ!離せ!俺は天使の住処を記録に残さなきゃいけないんだ!」
「すぅー」
俺は息を吸って止める。その声に聞き覚えがあったからだ。そしてついさっき天使に会いに行くって言っていたけどもしかして。いや、気のせいだ、気のせいに決まってる。
「ふざけたこというんじゃない。そこは娘の部屋だ」
「はぁ?天使に親なんか居ねえ!」
「こいつはダメだな・・・どうする?警察に連れていくか?」
「ふざけんな!連れていかれるのはお前達だ!こんなことしてただで済むと思うなよ!」
「いいから立て!」
そう言って父がそいつを起こして俺達の方を向かせる。俺はそいつと目が合った。
「何でお前がここにいるんだ?まさか、天使を俺から奪うつもりなのか!?ふざけんな!友達だと思ってたのに!なんてことをしやがる!」
「それは俺がいいたいんだけど・・・父さん。こいつ一応俺の学校の友達なんだけど。いや、だったんだけどどうするの?」
正直こんな奴だとは全く思わなかった。確かに漫画馬鹿で色んな所に取材に行くくらいの熱心さは持っていたが、法律を犯すのを躊躇わない阿保だったとは。
そこへ父が俺に聞いてくる。
「普段はこんな奴じゃないのか?」
「聞くのそこ?そうだよ。確かに漫画馬鹿だったけどそんなことをするような奴じゃなかったのは確かだよ」
「それじゃあ連れていくか」
「そうね。私が家にいるから連れてってもらえる?」
「そうするよ。それじゃあ後は多分大丈夫だと思うからゆっくりお休み。それと彼のことは一度待ってあげて欲しい。ちゃんと説明をするから」
父が何と奴の事を庇った。これだけの事をしておいて庇うのはどうなんだと思うが、それでも何か理由があるのかもしれない。もしかすると姉には年下をおかしくするフェロモンでも出ているのかもしれない。
そう言って父さんは奴を連れて何処かへ行ってしまった。その際は紐でぐるぐる巻きのす巻きにして、身動きが取れないような厳重ぶりだった。
俺の後ろに隠れていた姉には気付かなかったようだが、姉はめちゃくちゃ怯えていた。
「それじゃあ寝ようか」
「アンタ、その度胸は凄いわね」
「それほどでも」
「何言ってるの。今から説明するからリビングに居なさい」
「それは姉ちゃんだけでいいと思うよ。俺は明日もあるから今度話を聞かせて」
俺はそれだけ残して自分の部屋に帰った。
そして買ってきた本をパラパラと読んだが、最初以外は全部今までにどこかの本で読んだことがあるような情報ばかりしかなく、これだけの事が起きておいて物凄く損をした気持ちになった。職場で見た時は一生モノの出会いの本だと思ったのにな。
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