上 下
15 / 23

九州連合構想

しおりを挟む
九州連合の始まりは、鍋島直茂からの提案でした。

耳川の戦いで大友家が島津家に大敗し、九州の覇権は島津家のものになろうとしていました。現実世界では龍造寺隆信は1584年に沖田畷の戦いで亡くなっていましたが、仮想空間X・パラレルワールドではすでに亡くなっており、龍造寺家の当主は政家となり、重臣の鍋島直茂が彼を補佐していました。しかし、龍造寺家の勢力は急速に衰えていました。

九州連合はこの危機的な状況を打破するための戦略でした。鍋島直茂は大友家の高橋紹運と連絡を取り、織田家の脅威を説きました。大友家には名将の立花道雪が存在していましたが、彼もまた病に苦しみながらも高橋紹運を中心として大友家は存続していたのです。

鍋島直茂:「九州の諸大名よ、聞け!織田家が九州に侵攻してくる可能性が高まっているのだ」
高橋紹運:「なんと!それは大問題だ。我々はどう対応すべきか」
鍋島直茂: 「織田家は九州に目をつけているという情報が入っている。彼らの勢力はますます拡大しており、我々にとっての脅威となるであろう」

まず、龍造寺と大友家は同盟を結びました。その後、鍋島直茂は島津家に働きかけました。

島津家としては、九州で最も有利な立場にいるため、九州連合は興味深い話ではありませんでした。しかし、織田家の勢力拡大は無視できない現実であります。九州全土を統一しても、それを織田家に奪われてしまっては意味がありません。また、龍造寺と大友が同盟したことは、依然として脅威となる要素があったのです。大友家には立花道雪という名将も存在しており、軽視することはできませんでした。

鍋島直茂:「島津殿、お話があります。私たち龍造寺と大友家は、織田家に対抗するために九州連合を結ぶことを提案したいと思います。この連合の盟主として、島津家にお願いしたいのです。」

島津義久:「なるほど、九州連合ですか。確かに織田家の勢力拡大は脅威です。それに対抗するために連携することは重要ですね。しかし、なぜ島津家が盟主になる必要があるのですか?」

鍋島直茂:「島津殿、貴殿の家が九州で最も優位な立場にあります。その力を頼りに九州連合を組織し、織田家に立ち向かうのです。また、大友家もこの提案に同意しています。私たちは島津殿の指導の下、連合を形成し、九州の平和を守り抜く覚悟です。」

島津義久:「なるほど、大友家も同意しているのですね。九州連合の盟主になることには責任が伴いますが、その役割を果たす覚悟はあります。私たち島津家は九州の平和を守るため、連合を支える覚悟があります。連携を深め、織田家に対して一斉に攻撃を仕掛けるのです。九州を守り抜きましょう。」

鍋島直茂:「島津殿のお言葉に感謝します。九州連合の盟主として、島津家の指導のもと、共に戦いましょう。織田家に対して一体となって立ち向かい、九州の平和を取り戻すのです。」

島津義久と鍋島直茂は九州連合の結成に向けて協力し、織田家に対する共同戦略を練り始めました。

この九州連合構想は、鍋島直茂のものではなく、原案は小早川隆景によるものでした。
小早川は、上杉家の直江兼続と共同戦線を張っていることを大友家・龍造寺家・島津家に伝え、最初に反応したのが鍋島直茂でした。しかし、小早川隆景は織田家に敗北し同盟を離脱したため、連合は直江・鍋島のラインで形成されることとなりました。
しおりを挟む

処理中です...