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未来的陰謀論の章
未来の陰謀論
しおりを挟む時は2062年、どの時代にも陰謀論は存在する。この未来にももちろん陰謀論は存在するのである。人は、今の世の中や自分の人生に満足いかないと、何者かのせいにしたくなる心理が働いているかもしれない。
この物語の主人公ヘティスは、友人の尚美と、ある日こんな会話をしていた。
尚美
「ねぇねぇ、この前は恋話したけど、ヘティスちゃんって変わってるよね。鬱(ウツ)っぽい人が好きだ~っとか。鬱の人って会ったことも見たこともないでしょ?」
この時代、科学技術によって脳を自由に賦活化できるため、人類は既に鬱を克服している。
ヘティス
「何となくよ、何となく」
「いつも悩ましげで、少し影があって、時々、ため息なんかついちゃって、カッコいいと思わない?」
尚美
「も~、鬱って私もよくわかんないけど、何もやる気でなくなっちゃうし、大変なのよ~。もし付き合ってる彼が無気力だったらデートにもいけないでしょ?」
ヘティス
「それもそうね」
「けど、好きだったら私、一緒にいるだけでいいかな。彼の隣でゲームやっているかもw」
尚美
「ヘティスちゃん、変わってる~」
「んじゃ、芸能人で誰が好み?」
ヘティス
「私、芸能人とか興味ないから」
尚美
「そういえば、ヘティスちゃん、そうだったわね。じゃあ、戦国武将とかは?サムライハートってオンラインカードゲームやってたでしょ?幸村様とか、政宗様とか」
ヘティス
「そうね~、坂本龍馬かしら!薩長連合をやって、船中八策を書いて、日本を無血の革命に導いた維新回天の立役者!そして、その使命を果たしたらすぐに、その命を天に返し、この世を去っていった!カッコいいわ~!」
尚美
「ヘティスちゃん、坂本龍馬は戦国武将じゃなくて幕末の志士よ。けど、龍馬が好きなのね」
ヨウヘイ@クラスメイト
「坂本龍馬はグラバーの手下みたいなもんで、フリーメイソンっていう秘密結社が関係しているんだぜ。お前たち知らねーのか?」
尚美
「ちょっとヨウヘイくん、横から入ってきて、あまりケチつけないでよね」
ヘティス
「けど、秘密結社って言うけど、私たちが知ってる時点で秘密結社になってないよーな」
リョウタ@クラスメイト
「おい、ヨウヘイ、それって何時の時代の陰謀論だよ?そんなの古いぜ。そのフリーメイソンとかもな、実は宇宙人が操っているんだぜ」
「宇宙人ってのはAIロボットと知的生命体が融合した、別の星から来た異質な存在だ。そして、どの時代でも行き交うことができる未来人でもあり、そのタイムトラベルするマシンがUFOってわけだ」
ヘティス
「じゃあ、なぜ宇宙人は私たちに姿を見せないの?」
リョウタ
「なぜ未来人・宇宙人が俺たちに姿を見せないかというと、俺たちの時代の人たちと深い接触をすると未来に歪みが起こるからって説だ。だから、未来の法律では、違う時代の人との接触は禁じられているのさ。けどな、その決まりを破る者がいる、ってのが真相さ」
ヘティス
「過去が変わるとどんな不都合があるのかしら?そして、何のために過去を変えたがるの?」
リョウタ
「ん~、そこままだ~、『月刊アトランティス』に書いていないんだけど、とにかくそうなんだよ」
「けどな、歴史上の偉人って大体、空白の時間があって、そこで天使に会ったり、神の啓示を受けたりしているだろ?あれが宇宙人・未来人ってわけ」
「俺たちの国では空海って偉いお坊さんがいたけど、虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)っていう覚醒するための凄い修行法なんだけどな。覚醒した人間の波動を宇宙人はキャッチして、更にDNAアクティベーションを行うんだ」
ヘティス
「へぇー、私、妖怪みたいな妖精は見たことあるけど、宇宙人はまだ見たことないわ」
リョウタ
「妖精ってのは幻覚だろ?宇宙人ってのは本当にいるのさ」
「ちなみに空海の記録によると、口から明けの明星、つまり金星が口の中に入ったって書いてあるんだ。その後に空海は超人的な能力を発揮できるようになる。これは金星人が何らかの遺伝子操作をしたって考えられる。ちなみにお釈迦様もそうだし、坂本龍馬も、空白の時期があったとされるけど、そうやって宇宙人に遭遇して覚醒したんだと思う」
ヘティス
「へー、そうなんだ。ところで、金星って人住めるの?」
リョウタ
「そりゃ・・・普通には住めないだろうけど、俺たちにはわからない高度な技術を持ってるかもしれないだろ?」
ヘティス
「そうね、そう考えるのも面白いかも」
「私も宇宙人に会って超人にしてもらいたいわ!」
尚美
「えー、ヘティスちゃん、かわってる~」
ヘティス
「けどね、私もそうした陰謀論って少し興味あってMytubeとかの動画サイトで観るんだけど、フリーメイソンとかイルミナティーとか色々あるし、リョウタくんの話では宇宙人陰謀論なんだけど、なんか、陰謀論ってどんどん増えていくね」
尚美
「確かに、そうね~。どれが本当なの?って思えてくるわ」
ヘティス
「だから、私も陰謀論を考えてみたの。困った時に、妖精が人間に話しかけて来て、その妖精の力で人間の才能が開花するんじゃないかなって。妖精たちには妖精たちの要望があって、人間に自然を大切にするようにメッセージするの」
尚美
「ヘティスちゃん、やっぱかわってる~」
「けど、ファンタジーな陰謀論はなんかいいわね」
ジュリアン・ジェインズのバイキャメラル・マインド仮説によると、古代人は右脳から左脳へ神の声を聴いていたとされる。これが神・天使・妖精の科学である。
ここからは本論の仮説であるが、それは神でも天使でも妖精でもいい。その人が困った時に、その問題解決として登場するのである。その時に、神・天使・妖精は、地球環境の改善・解決を人間に求める。それと交換条件に人間を覚醒させるのである。
このようなことは、ヘティスは知らないが、直観で何となく感じているのかもしれない。
ちなみに、幕末の英雄、坂本龍馬であるが、その英雄像は時代とともに変化している。
昭和に司馬遼太郎の小説『竜馬がゆく』が発刊されたが、その竜馬像はアメリカナイズドされたフリーとデモクラシーの竜馬像である。
その前の時代の坂本龍馬像は、坂崎紫瀾の小説『汗血千里駒』(かんけつせんりのこま)を見ると勤皇の志士として描かれている。更に、平成・令和の坂本龍馬像は、フリーメイソンの操り人形のように描かれる。そして、2062年は、坂本龍馬を含む英雄たちは、宇宙人・未来人と遭遇し、遺伝子操作されたと言われている。また、陰謀を企てる秘密結社の背後には宇宙人がいると噂されている。つまり、英雄とは、その時代のニーズや人々の考え方に合わせて変化するのである。そして、陰謀論の背後には、更に陰謀論が重層的に重なり合う。
しかし、これは全て小説の話であったり、陰謀論という架空の世界の坂本龍馬であり、彼の実像は、同時代の人間の言葉や、彼が残したものからしかわからない。
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