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輪廻の章
輪廻転生の分析ソフト
しおりを挟む時は2063年、ヘティス18歳のことである。
輪廻転生、生まれ変わりというものがあるのかどうかは科学的にはわからない。しかし、そこに科学のメスが入ろうとしていた。
それはそれとして、最近、未来からヘティスの子供・蓮奈がたまにやってくる。
ヘティス
「蓮奈、今日はなーに?」
蓮奈
「特に用はないんだけどね」
ヘティス
「そうなんだ、じゃあ、お茶でもしていきなさいw」
蓮奈
「ありがとう、ママw」
蓮奈からもらった転生分析ソフト『蓮カーネーネイション』があるが、このソフトは輪廻転生を分析できるというものであった。これをヘティスは、蓮也の世界にタイムスリップする前に蓮奈からもらい、これを使用して来た。そして、一定の成果もあったので、使ってみて、多分、このプログラムは正しく機能していると思った。しかし、気になったのは、このプログラムがどのような仕組みになっているかである。
ヘティス
「蓮奈~、ちょっと聞きたいことあるんだけど」
蓮奈
「未来のことで言えないことはあるけど、大丈夫なことなら話すわ、ママ」
ちなみにヘティス18歳、蓮奈22歳である。蓮奈は未来からやってきているので、ヘティスの方が年下なのだがママである。
ヘティス
「1年くらい前にもらった転生分析ソフトなんだけど、どういう仕組みになってるの?」
蓮奈
「ああ、それね。私も詳しくはわかんないんだけどね」
この輪廻転生分析ソフトは、スマートグラスにインストールするのであるが、スマートグラスで見たもののデータを蓄積していく。そのデータを元に、誰が誰とどれくらいの確率で輪廻が関係するのかの「転生度」を検出していくのである。
蓮奈
「たまにね、子供が多いんだけど、生まれ変わりの記憶を持っている人っているじゃない?」
ヘティス
「ああ、聞いたことあるわ~」
蓮奈
「その生まれ変わりの記憶をいくつかのカテゴリーにわけているらしいの。で、そのカテゴリーと一致すると、輪廻度のポイントが上がっていくって仕組みらしいわ」
ヘティス
「へー、なるほどね」
「じゃ、会話することでスマートグラスが音声を聞き取って、そのデータを蓄積してるのね」
蓮奈
「そうだと思う」
ヘティス
「けど、それだとスマートグラスで見る意味ってあるの?」
蓮奈
「もう一つは、容姿なの」
ヘティス
「やっぱ、スマートグラスに写ったものもラーニングしているのね」
蓮奈
「そうなの。えーとね、生まれ変わりの記憶がある人の前世の写真が見つかるとするでしょ?その写真と今世の写真とを比較してみるの。そうすると、統計的にどれくらい共通点があるか、ってことと、その人の他のデータと容姿との相関関係とかってのと、更に色々な相関関係ってのがあるらしくて。そこは私もわかんないんだけどね」
ヘティス
「その相関関係ってのが面白いわねw」
蓮奈
「それがカルマ(業)って言うのよ。私はこういうの詳しくないから検索してみてw」
ヘティス
「へぇー、カルマw」
蓮奈
「例えば、前世に作家をしていた人は、今世も作家をしていることがあったりね。前世でやれなかったことの続きをしている可能性があるの」
ヘティス
「ゲームのコンティニューみたいね」
蓮奈
「けどゲームと違うのは、リセットすると余計条件が悪くなるの」
ヘティス
「つまり、自分の人生から逃げると、それだけ条件が悪くなるってことなのね」
蓮奈
「そうなの」
「だけど、逆に反対の人生を歩んだりするパターンもあるわ」
「例えば、美人は美人で生まれてくることが多いんだけど、自分の美貌をいいことに、誰かを見下してブスって言って来た人は、美人ではない容姿に生まれてくるの」
ヘティス
「それは気をつけないとね。蓮奈は美人だから気をつけるのよw」
蓮奈
「それを聞いてから、私も気をつけることにしてるのw」
「あと、お金持ちはお金持ちとして生まれてくることが多いけど、貧乏な人を馬鹿にして生きたりすると、やはり貧乏な家に生まれたりするの」
ヘティス
「それが因果応報、カルマなのね・・・」
蓮奈
「そうなの。だから、前世と今世がよく似た継続のパターンがベースなんだけど、全く正反対のパターンがあるの。この二つのパターンが大半なんだけど、後はまた色々あってね。そうしたことを、このソフトは検出しているの」
ヘティス
「なるほど、仕組みを聞くと、かなり信憑性が出てくるわw」
「けど、スマートグラスで蓄積したものじゃないと検出できないっていうなら、かなり限定されるわね・・・」
蓮奈
「そうなの。だからバージョンアップしたものを今開発してるの。見た物をインターネット上のデータと照合して、インターネット上の人物から輪廻度を検出するようにするの」
ヘティス
「なるほど、それならかなり使いやすくなるわね。織田信長や坂本龍馬の生まれ変わりも探せそうw」
蓮奈
「探せるかもw」
ヘティス
「ところで、これって誰がつくったの?」
蓮奈
「ママよw」
ヘティス
「えっ!未来の私?」
蓮奈
「そうなの。かわった商品を作ってるの。『グリーンハートテクノロジー』って会社を経営しているわ」
ヘティス
「ふーん、そうなんだ」
(これは未来からの織り込めというサインね。RPGでいう「クエスト発生」だわ)
(「テクノロジー」って名前をつけてるってことは、文字通りテクノロジー系の会社なのね)
蓮奈
「それで、ママは、このソフトを使って前世からの運命の相手は見つかったの?」
ヘティス
「ああ、それねw」
(これ使わなくってもわかるような気がするけど・・・w)
蓮奈
「ああ、それね、じゃなくってw」
ヘティス
「もう、すぐ近くに来ているような気がするの。彼がw」
蓮奈
「なんでそんなことわかるの?」
ヘティス
「蓮奈、あなたも大人になって好きな人ができたら、きっとわかるわw」
蓮奈
「ママ、また、それw」
「だから、私、22歳で大人だし、私、ママよりも年上だからw」
ヘティス
「ふふふw」
【解説】
生まれ変わりがあるかどうかは科学的には、わからないというのが答えである。あるかもしれないし、ないかもしれない。もちろん、これは小説であるので、輪廻転生やカルマは架空の話である。本作品の設定では、生まれ変わり、輪廻転生は存在するという世界観の元で描いている。
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