上 下
103 / 112
魔法書の旅編

憂鬱なかぐや姫の物語

しおりを挟む

イヴは魔法書の中の不思議な空間を彷徨っていました。すると、ある空間に出たところ、そこには美しい竹が立ち並ぶお屋敷がありました。そして、そのお屋敷にはかぐや姫という美しい女性がいました。

イヴがかぐや姫に近づきました。かぐや姫は美しい女性でしたが、その顔には憂鬱そうな表情が浮かんでいました。イヴはかぐや姫に声をかけました。

イヴ:「かぐや姫さん、男性五人から求婚されているんですね。でも、それって『火鼠の皮衣』を持ってきたら結婚する、という約束のことですよね?」

かぐや姫は微笑みながら頷きました。

かぐや姫:「そうです。火鼠の皮衣を持ってきたら結婚することになっています。でも、皮衣は焼いても燃えない特別なものなので、実際には存在しませんし、誰も持ってくることはできませんのよ。」

かぐや姫は悩ましげな表情を浮かべました。イヴは考え込んだ後、かぐや姫にアドバイスをしました。

イヴ:「愛って、物質でわかるものじゃないと思いますよ。男性と一人一人向き合って話し、あなたを大切にしてくれる人かを見極めるべきです。また、月に帰るのは年老いた育ての親に対して、あまりにも可哀想ですよ。地上にいて、おじいちゃん、おばあちゃんのお世話をして、育ててもらった恩に報いるのが人間というものです。」

かぐや姫はイヴの言葉に深く頷きました。自分の気持ちを再考し、自分自身と向き合うことを決意しました。

イブは、元々、慈悲心ある少女でしたが、ここでは悲(カルナ)をしりました。
かぐや姫がいなくなった後のおじいさん、おばあさんがどれほど悲しむかを悲しんだのです。
その心にかぐや姫は心を打たれて改心したのでした。

その時、かぐや姫の前に、月からの使者が舞い降りてきました。

使者は、月の光を纏った美しい羽衣を身にまとい、輝く瞳を持った妖艶な姿をしていました。彼女の姿は月の光に包まれて、まるで夢の中にいるような幻想的な光景でした。

かぐや姫は、使者の美しい姿に圧倒され、目を見張りました。

イヴは、月からの使者に対して、かぐや姫が育ての親に対して行った不義を問い詰めました。月の使者はそれに対して「もっともだ」と言い、その後帰っていってしまいました。

その後、かぐや姫は育ての親であるおじいさんとおばあさんに謝罪の言葉を伝えました。おじいさんとおばあさんはかぐや姫の謝罪を受け入れ、喜んでかぐや姫を許しました。かぐや姫は改めておじいさんとおばあさんに感謝の気持ちを示し、二人の元で過ごした日々を大切に思うことを誓いました。

その後、かぐや姫は自分の過ちから学び、慈悲と思いやりを持って他人と接するようになりました。彼女は多くの人々に助けを掛けて、社会的な貢献をすることに喜びを見出しました。かぐや姫の改心と悔い改めは多くの人々に感動を与え、彼女は尊敬と称賛を受ける存在となりました。最終的には幸福で充実した人生を歩むことができたのでした。

イヴの悲(カルナ)の力がかぐや姫とおじいさん、おばあさんを救ったと言うお話でした。
おしまい。
しおりを挟む

処理中です...