『シルフィード王国物語』〜 神聖法師イヴと女王シルフィア 〜

静風

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聖騎士編

クレイの聖光騎馬突撃

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シルフィード王国の聖騎士団は、大光神アルマタリアの加護を受けた騎士団である。この騎士団は、女神シルフィードがアルマタリアとして誕生したことで生まれた。聖騎士団は、シルフィード・アルトゥール王によって古代竜ドラクロアの討伐時に結成され、騎士の入隊規則は、大光神アルマタリアを信仰し、武器と馬が扱える者である。身分は平等主義であり、実力主義的な組織でもある。初代騎士団長はセシル・ブライトであり、後にクレイ・アルディアスに引き継がれた。

ある時、隣国のクリスタル国が封印されたドラクロアの場所を突き止めようと、クライン山脈に進軍したとの知らせが届いた。この知らせを聞いたシルフィード王国の王女シルフィアは、クレイにその進軍を阻止するよう命じた。そして、しばらくすると、両国は戦争に突入した。

暗黒騎士団と聖騎士団の衝突は、クライン山脈の手前の荒涼とした草原で繰り広げられていた。両軍が様々な兵器を携え、厳しい戦いを繰り広げていた。

クリスタル王国のイシュトヴァン将軍は、戦場の中央で軍を指揮していた。彼は冷静かつ狡猾な戦略家であり、自軍の動きを見定めつつ、聖騎士団の弱点を探っていた。

一方、シルフィード王国聖騎士団の中央には、聖パラディンのクレイ・アルディスがいた。彼は信仰心に満ちた聖騎士であり、神の加護を受けたかのように強い力を持っていた。

両軍の衝突は激しさを増し、ゾルタン大佐率いる暗黒騎士団前衛が突撃し、エンジェリック・ヴァンガード率いる聖騎士団前衛と激突した。ゾルタン大佐の剣技は見事だったが、エンジェリック・ヴァンガードの聖なる力は、敵の攻撃を跳ね返していた。

カタリナ中尉は、聖騎士団の左翼でレイジング・セイントと対峙していた。彼女は冷静かつ的確な指示を出し、レイジング・セイントの攻撃をかわしつつ、聖騎士団の後方へと回り込もうとしていた。

一方、グロリアス・アークは、聖騎士団の殿であり、聖ソーディアンの力を以って後方を支援していた。

戦いは激しさを増し、両軍の兵士たちが命を懸けて戦っていた。勝負はまだつけられないが、双方が全力で戦い抜く様子は、見るものを圧倒していた。

戦場で激しい戦闘が続く中、イシュトヴァン将軍がカタリナ中尉に向かって声をかけた。

「カタリナ中尉、左翼のレイジング・セイントを追い詰めているようだな。」

カタリナ中尉は冷静に答えた。「はい、将軍。あともう少しで、聖騎士団の後方に回り込めます。」

「よくやっている。ただし、敵の主力であるクレイ・アルディスを倒せなければ、勝利は握れない。」イシュトヴァン将軍は厳しい表情で話し続けた。

「わかっています、将軍。聖騎士団の中央には聖パラディンのクレイ・アルディスがいますね。」カタリナ中尉は冷静に答えた。

その時、聖騎士団の前衛であるエンジェリック・ヴァンガードが戦場で大暴れしていた。彼女は聖なる力で敵の攻撃を跳ね返しつつ、斬りつけていた。

「さて、どうやってあの聖ガーディアンを倒すかな?」イシュトヴァン将軍は口を開いた。

カタリナ中尉は深く考え込んだ。エンジェリック・ヴァンガードの前に立ちはだかることは、容易ではない。しかし、彼女が聖なる力を使って攻撃を跳ね返す様子を見て、カタリナ中尉は一つの作戦を思いついた。

「将軍、私たちが持っている魔法弾を使えば、聖なる力を打ち消すことができます。私たちの魔法師たちが、エンジェリック・ヴァンガードに魔法攻撃を仕掛け、その隙をついて攻撃すれば、勝機が生まれるかもしれません。」カタリナ中尉は提案した。

イシュトヴァン将軍は考え込んだが、やがてうなずいた。「それは良い作戦だ。では、魔法師たちにエンジェリック・ヴァンガードに攻撃するよう命じよう。」

カタリナ中尉は魔法師たちに指示を出し、エンジェリック・ヴァンガードに向けて魔法攻撃を仕掛けさせた。エンジェリック・ヴァンガードは聖なる力で攻撃を跳ね返そうとしたが、魔法弾が聖なる力を打ち消すことに成功した。その隙をついて、カタリナ中尉たちは攻撃を仕掛け、エンジェリック・ヴァンガードを撃退した。

前衛であったエンジェリック・ヴァンガードを倒したカタリナ中尉たちは、聖騎士団の左右翼に向かって前進を始めた。

左翼には、レイジング・セイントが駆けており、彼は遠距離攻撃に特化していた。右翼には、セラフィック・ライトがいた。彼は槍を得意とし、優れた突撃力を持っていた。

カタリナ中尉たちは、魔法師たちが敵を牽制する中、左右翼から挟撃を仕掛けた。レイジング・セイントは遠距離から敵を狙い撃ちし、セラフィック・ライトは槍を振るいながら突撃していた。

クリスタル王国軍は、左右からの挟撃に苦しんでいた。しかし、聖騎士団の中央にいた聖パラディンのクレイ・アルディスが、聖なる力を解放し始めた。彼の聖なる力は、周囲の敵を圧倒し、聖騎士団の攻撃を防いでいた。

クレイ・アルディスは聖騎士団中央で、自らが率いる聖パラディンたちと共に聖光騎馬突撃を繰り出した。聖なる力を宿した騎馬が轟音を立て、地面を蹴り上げると同時に、敵陣に向かって突き進んでいった。

イシュトヴァン将軍とカタリナ中尉は、突撃に備えて陣を整えていたが、クレイ・アルディスの勢いは想像以上に強かった。聖なる力が煌めき、その輝きはまるで太陽そのものだった。

突撃が始まると、敵陣に突入する聖光騎馬たちは、敵兵たちを次々と蹴散らしていった。その中でも、クレイ・アルディスの騎馬はさらに速く、強く、正確に敵陣を突破していく。彼は聖なる力を宿した剣を振るい、敵兵たちを斬り捨て、周囲に聖なる光を放ちながら、突撃を続けた。

イシュトヴァン将軍とカタリナ中尉はクレイ・アルディスの突撃に翻弄され、途中で陣形を崩してしまった。敵兵たちの殺到によって、彼らは混乱し、壊滅的な打撃を受けた。

イシュトヴァン将軍は慢性的な自信過剰から、このような敗北を予想しておらず、彼の驕りは彼の失脚を招いた。

敵陣から逃げ出したイシュトヴァン将軍とカタリナ中尉は、何とか本国に逃げ帰ったが、彼らの敗北は国民の士気を大きく損ない、国家の存続に大きな影響を与えた。

その後、クレイ・アルディスはその勇気と力強さによって、聖騎士団の英雄としてたたえられることになった。彼の突撃は、敵を壊滅的な打撃に陥れ、勝利をもたらした。その様子は、歴史に残る大きな戦いの一幕として語り継がれている。
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