その学園にご用心

マグロ

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番外編

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そう君を壁側に寄せ、通り過ぎようとした時、真ん中にいた爽やかな感じの美形さんが目を見開いた。

「そう!?」

え?と思ったら、そう君が

「楓兄ちゃん!!」

と叫んだ。
その人は走り寄って来て、そう君の前にしゃがんだ。
一緒にいた2人はなぜか僕と目が合い、驚いた顔をしていた。

「そう!!お前なんでここにいるんだ?1人で来たのか?」

「兄ちゃん達に会いたくなって赤月(そう君専属ドライバー)に頼んで連れて来てもらったの!正門からは1人で来た!」

「危ないじゃないか!迷子になったらどうすんだ!!」

「大丈夫!おうりちゃんが僕の事、見つけてくれたから!」

ねっ!と可愛い笑顔を向けられた。
それに今、気付いたとばかりにその人は僕を見た。
その人も驚いた顔をしていたけど、立ち上がってそう君と握っている手とは反対の手を握って来た。

「あなたがそうを助けてくれたんですね。ありがとう」

蕩けそうな甘い笑顔を向けられた。

「あ…いえ」

僕もニコリと笑い返した。
するとそう君が楓先輩を押しやった。

「楓兄ちゃん!!おうりちゃんに触らないで!」

「なんで?」

「おうりちゃんは僕のお嫁さんになる人だから!!」

いきなりの事に僕はビックリしたがそれだけこの子に好かれたんだなぁとのんびり思ってた。

「残念だったな。爽寿。この子をお嫁さんにしたい人は沢山いるから爽寿の年齢じゃ無理だ」

「そうだぜ。この子はこの学園では高嶺の花だ。話しが出来た事は奇跡に近いくらいなんだからな」

楓先輩の後ろからそう声を掛けて来たのはワイルドな感じの美形さんと人懐っこそうな美形さん。

「あ!!光希と聖夜!」

「おい!呼び捨てすんじゃねーって何回言や分かるんだ!」

どうやらこの2人とも、そう君は知り合いみたいだ。
それに気を取られていると楓先輩が話し掛けて来た。

「桜李君。うちの弟が迷惑かけたね。ごめんね」

「いえ、こんなに小さい子と話が出来て逆に癒やされましたから」

「君は心まで綺麗なんだね。話に聞いていた以上だ」

「話?」

「あれ?知らない?俺は会長の弟。白峰 楓寿-しらみね ふうじゅ-だよ。会長補佐をしている」

「えっ…えぇー!!れい先輩の弟さんですか!?会長補佐はれい先輩の弟って言うのは聞いてましたが顔までは知りませんでした!すいません!て事はそう君のもう1人のお兄ちゃんはれい先輩!?」

「いや、いいんだ。会った事はないから顔を知らなくても仕方がない。俺は前から桜李君の事を聞かされてちょこちょこ見かけていたから。これから仲良くして欲しいな。後、そうだね。俺達は3人兄弟だから」

「もちろんです!よろしくお願いします!そっかぁ」

そう話しをしているとそれを聞いていた2人が間に入って来た。

「おい!抜け駆けしてんじゃねーよ。桜李。俺は金城 光希-かねしろ みつき-。会計補佐だ」

「そうだぞ!桜李!俺は中西 聖夜-なかにし せいや-。書紀補佐だ」

「そうだったんですね!初めまして。神笠桜李です。会長秘書をさせてもらってます!」

「知ってる。お前、有名だもんな。これからは生徒会室とかで会うかもしれねーしよろしくな」

「はい!こちらこそ!」

そんな話をしているとそう君が握っている手をクイクイッと引っ張って来た。

「そう君どうしたの?」

「楓兄ちゃんとは会ったからもう行こう。玲兄ちゃんとも会いたい」

「そっか!ごめんね。そう君のお兄ちゃん僕、知ってる人だったよ。名字から聞いとけばよかったね」

「ううん。おうりちゃんのせいじゃないよ」

「ありがとう。じゃあ、行こうか。では先輩方、僕達は先に生徒会室に行きますね」

「あぁ…俺達も用が済んだらすぐ行く。そう、桜李くんに迷惑掛けるなよ」

「はーい。じゃあまたねー」

さっきまでお兄ちゃんに会いたいと泣いていたそう君が嘘のようにあっさりしていた。
ペコリと3人に頭を下げ、そう君と手を繋ぎながら生徒会室へ向かった。

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