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第一章
38 アムサイド
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驚いた…。
驚いた驚いた驚いた!!
まさか!!ペガサス様がこんな所にいるなんて!!
俺はアルセルライン帝国の皇太子と契約を結んでいるワシ型の神獣 アム。
ペガサス様が最上位種に君臨しているとしてその下の上位種にあたる神獣なので数少ない人型にもなれる存在だ。
今日は天気がすごくいいから少し遠出しようとメイア王国(ルルがいる国)方面をワシになり飛び回っていた。
ドクンッ…
すると只ならぬ威圧感に襲われた。
体が勝手に絶対服従をしたくなるような【気】だった。
飛ぶのを止め、木の枝にいったん降りた。
ドクドクと心臓の音が激しい。
息もし辛い。
これは…なんだ…?
その正体を確かめに【気】を放っている方向へ眼を向けた。
小鳥達がその【気】に集まっているのか飛んで行く。
俺も鳥の姿だし少し覗くくらい大丈夫だろ。
そう思って再び飛んだ。
そこには1人の騎士が木に寄りかかり腕を組んで立っていた。
いや…こいつからじゃない。
そう思ったら湖の方からパシャパシャと音がした。
こいつは見張りか?バレたらヤバそうだな。と思い騎士がいない反対方向まで飛んだ。
そのまま飛ぶと目立つかと思いゆっくり地上に足を付けトコトコ歩いてその湖に向かった。
小鳥達と混じって湖を覗いてみた。
するとそこには…
湖で気持ち良さそうに水浴びをするペガサス様がいた。
初めてお目にかかるペガサス様の何と美しいことか…。
真っ白な耳がまた何とも神々しい…。
しっぽが湖に入っていて見えないがしっぽも真っ白で美しいだろう。
横顔しか見えないがそれでも美しい顔立ちだとすぐに分かる。
存在自体…いや、もうオーラまでが美しすぎて小鳥達に混じってうっとりと見つめていた。
上位種である俺がなぜペガサス様を見た事がなかったか。
それはペガサス様がお生まれになった時、ビリビリっと体全体に衝撃が走ったかのように直感で分かった。
それはこの世界にいるどの神獣にも起こったことだった。
直ぐ様、俺達上位種はお目にかかろうとペガサス様が生まれた森に向かった。
が、しかしその森全体に結界が貼られていたのだ。
俺達でさえ入れないような強い結界が。
どうゆうことだ!?
あまりにも予想外な事が起こり俺達は困惑した。
しばらく森の外に出されたまま、どうするか考えていたらバルカとガイルが出て来た。
「バルカ・ガイル。ペガサス様がお生まれになったと感じたんですが…」
先に口を開いたのはチーター型の神獣 ロムだ。
その質問に答えたのはバルカだった。
「ペガサス様は泉のすぐそばにある祠の中で神と化したペガサス様の【気】で先ほど赤子の人型でお生まれになりました。しかし、神はまだこの森の中でしかペガサス様を出すことは許されておらず誰の目にも触れさせたくはないようです。よってこの森の護り獣である私とガイルにペガサス様を託されました。時がくればペガサス様は森からお出になりましょう。それまではどうかお静かに」
その言葉を聞いて上位種達はざわついた。
「それじゃ、いつお会いになられるか分からない…と…?」
俺はこの何ともやるせない気持ちを押し込め、ガイル達に聞いた。
「左様でございます。歴代のペガサス様は滅多に人間の前にはお姿を現さず契約もしておられませんでした。しかし、今代のペガサス様はどのように行動するかはまだ分かりません。この森が認めた人間ひいてはペガサス様が認めた人間がいればいずれお目にかかれることでしょう」
それを聞いた俺達は一生会えないかもしれない虚しさを抱え、しばらく片膝を付き森に向かって目をつむり、生まれた祝福をした。
あわよくばお会い出来るように心の片隅で祈りながら
…。
※補足
では、何故今、ルルの側に虎の神獣や火の鳥など他の神獣が会えているか。
それはルルがいる森に住んでいたまたは生まれた神獣は結界には跳ね返されなかったのです。
驚いた驚いた驚いた!!
まさか!!ペガサス様がこんな所にいるなんて!!
俺はアルセルライン帝国の皇太子と契約を結んでいるワシ型の神獣 アム。
ペガサス様が最上位種に君臨しているとしてその下の上位種にあたる神獣なので数少ない人型にもなれる存在だ。
今日は天気がすごくいいから少し遠出しようとメイア王国(ルルがいる国)方面をワシになり飛び回っていた。
ドクンッ…
すると只ならぬ威圧感に襲われた。
体が勝手に絶対服従をしたくなるような【気】だった。
飛ぶのを止め、木の枝にいったん降りた。
ドクドクと心臓の音が激しい。
息もし辛い。
これは…なんだ…?
その正体を確かめに【気】を放っている方向へ眼を向けた。
小鳥達がその【気】に集まっているのか飛んで行く。
俺も鳥の姿だし少し覗くくらい大丈夫だろ。
そう思って再び飛んだ。
そこには1人の騎士が木に寄りかかり腕を組んで立っていた。
いや…こいつからじゃない。
そう思ったら湖の方からパシャパシャと音がした。
こいつは見張りか?バレたらヤバそうだな。と思い騎士がいない反対方向まで飛んだ。
そのまま飛ぶと目立つかと思いゆっくり地上に足を付けトコトコ歩いてその湖に向かった。
小鳥達と混じって湖を覗いてみた。
するとそこには…
湖で気持ち良さそうに水浴びをするペガサス様がいた。
初めてお目にかかるペガサス様の何と美しいことか…。
真っ白な耳がまた何とも神々しい…。
しっぽが湖に入っていて見えないがしっぽも真っ白で美しいだろう。
横顔しか見えないがそれでも美しい顔立ちだとすぐに分かる。
存在自体…いや、もうオーラまでが美しすぎて小鳥達に混じってうっとりと見つめていた。
上位種である俺がなぜペガサス様を見た事がなかったか。
それはペガサス様がお生まれになった時、ビリビリっと体全体に衝撃が走ったかのように直感で分かった。
それはこの世界にいるどの神獣にも起こったことだった。
直ぐ様、俺達上位種はお目にかかろうとペガサス様が生まれた森に向かった。
が、しかしその森全体に結界が貼られていたのだ。
俺達でさえ入れないような強い結界が。
どうゆうことだ!?
あまりにも予想外な事が起こり俺達は困惑した。
しばらく森の外に出されたまま、どうするか考えていたらバルカとガイルが出て来た。
「バルカ・ガイル。ペガサス様がお生まれになったと感じたんですが…」
先に口を開いたのはチーター型の神獣 ロムだ。
その質問に答えたのはバルカだった。
「ペガサス様は泉のすぐそばにある祠の中で神と化したペガサス様の【気】で先ほど赤子の人型でお生まれになりました。しかし、神はまだこの森の中でしかペガサス様を出すことは許されておらず誰の目にも触れさせたくはないようです。よってこの森の護り獣である私とガイルにペガサス様を託されました。時がくればペガサス様は森からお出になりましょう。それまではどうかお静かに」
その言葉を聞いて上位種達はざわついた。
「それじゃ、いつお会いになられるか分からない…と…?」
俺はこの何ともやるせない気持ちを押し込め、ガイル達に聞いた。
「左様でございます。歴代のペガサス様は滅多に人間の前にはお姿を現さず契約もしておられませんでした。しかし、今代のペガサス様はどのように行動するかはまだ分かりません。この森が認めた人間ひいてはペガサス様が認めた人間がいればいずれお目にかかれることでしょう」
それを聞いた俺達は一生会えないかもしれない虚しさを抱え、しばらく片膝を付き森に向かって目をつむり、生まれた祝福をした。
あわよくばお会い出来るように心の片隅で祈りながら
…。
※補足
では、何故今、ルルの側に虎の神獣や火の鳥など他の神獣が会えているか。
それはルルがいる森に住んでいたまたは生まれた神獣は結界には跳ね返されなかったのです。
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