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第一章
45 メイア王国
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「ナディエルどうしたんだ」
レイスが眉を潜めながらナディエルに聞いた。
やっと口を開いたナディエルからは信じられない話を聞かされた。
「まさか‥。そんな事…。」
「そう思うよな。だが、事実みたいだ。魔物の被害で亡くなってしまった騎士達は残念ながら救えなかったみたいだが他はみな無傷で帰還する。と書いてある」
「これは緊急会議を開かねば…!すぐに国王にこの事を知らせ、出来るだけペガサス様を刺激しないようにせねば!!」
「あぁ…そうだな」
そんな会話がなされ、没頭に戻る。
集められた筆頭貴族、国の重鎮、国王、そして宰相と総司令官。
まずは総司令官から説明がされた。
伝説だと言われて来た神獣が近世で姿を現した。
ましてやこの国からペガサス様との契約者が出たのだ。
周りは動揺と共に歓喜し、そしてみな黙った。
先に口を開いたのは筆頭貴族の1人。
バウエル・メイザー公爵だった。
「これは…歴史が揺れますぞ!!」
その1言で周りが息を吹き返したようにざわつく。
その様子を見て、この国の国王エンゼイル・カミオ・メイアが口を開く。
「ペガサス様の契約者がライザー騎士団長だと聞いたんだがロイナー総司令官、貴殿はそれを知っていたのか」
「いえ、今回の討伐に行った騎士団からの手紙で知りました。ライザー騎士団長はペガサス様との契約をあまり知られたくはなかったのでしょう。虹色の契約紋が出ていながらも決して何の神獣と契約したのかは誰にも言ってはいなかったみたいです」
「なんとゆうこと…!」
ナディエルの返事を聞き、頭を抱えたのは書記官の男だった。
「うむ。確かにペガサス様と契約したと知れば大変な事になる事は分かっていたのだろう。国から利用されかねんと警戒されるのは仕方のないことだ。しかし、この事はこの国だけではなく、隣国にも知られた事だ。この事実は他国へをも知れ渡るのは時間の問題だろう。ペガサス様を手に入れようと躍起になるかもしれん。しかし、昔の伝説の話のように二の舞いになるのだけは避けねばならん」
「その通りです!まずはカイン・ライザーが帰還し次第、呼びましょう。そしてペガサス様に挨拶をさせて頂くのです。国を上げて保護し、私達は決してペガサス様に取って危害を加えることはないと話をせねばなりません」
国王の話でバウエル公爵がそう声を上げた。
周りも同意したように頷く。
そこで1つ手が上がった。
「あの、この事は国で発表するのでしょうか」
そう声を上げたのは父が病に倒れ、23歳という若さで爵位を継いだ、まだ若き侯爵ながら優秀で領地では絶大な人気と名声を持ったマークエル・オリオンである。
「いや、これはまだ内密にして置こう。いずれ他国にまで知れ渡るかもしれんが今はこの国、ひいては我々を信用して貰わねばなるまい。見限られ他国にでも行かれれば元も子もないだろう」
「そうですね」
「みなも聞いていた通り、今回の会議内容は他言無用である。どこかでこの話が漏れた場合は必ず罰する。肝に命じよ」
「「「仰せのままに」」」
みなが頭を下げ、同意したところで宰相が口を開いた。
「では、こう致しましょう。カイン・ライザーが帰還し次第、まずは国王様と謁見をして頂き、話がまとまり次第、後日みなでペガサス様に挨拶します。どのようなお人柄かは存じませんがペガサス様が拒否なされば無理に出て来て貰うのは諦めましょう。もしかするとカイン・ライザーが拒むかもしれませんがそこは総司令官、あなたの役目です」
いきなりナディエルに話が振って来たので、一瞬びくりとしたが周りの視線もあり、ひとまず頷いた。
「善処します」
そう答えるので精一杯だった。
レイスが眉を潜めながらナディエルに聞いた。
やっと口を開いたナディエルからは信じられない話を聞かされた。
「まさか‥。そんな事…。」
「そう思うよな。だが、事実みたいだ。魔物の被害で亡くなってしまった騎士達は残念ながら救えなかったみたいだが他はみな無傷で帰還する。と書いてある」
「これは緊急会議を開かねば…!すぐに国王にこの事を知らせ、出来るだけペガサス様を刺激しないようにせねば!!」
「あぁ…そうだな」
そんな会話がなされ、没頭に戻る。
集められた筆頭貴族、国の重鎮、国王、そして宰相と総司令官。
まずは総司令官から説明がされた。
伝説だと言われて来た神獣が近世で姿を現した。
ましてやこの国からペガサス様との契約者が出たのだ。
周りは動揺と共に歓喜し、そしてみな黙った。
先に口を開いたのは筆頭貴族の1人。
バウエル・メイザー公爵だった。
「これは…歴史が揺れますぞ!!」
その1言で周りが息を吹き返したようにざわつく。
その様子を見て、この国の国王エンゼイル・カミオ・メイアが口を開く。
「ペガサス様の契約者がライザー騎士団長だと聞いたんだがロイナー総司令官、貴殿はそれを知っていたのか」
「いえ、今回の討伐に行った騎士団からの手紙で知りました。ライザー騎士団長はペガサス様との契約をあまり知られたくはなかったのでしょう。虹色の契約紋が出ていながらも決して何の神獣と契約したのかは誰にも言ってはいなかったみたいです」
「なんとゆうこと…!」
ナディエルの返事を聞き、頭を抱えたのは書記官の男だった。
「うむ。確かにペガサス様と契約したと知れば大変な事になる事は分かっていたのだろう。国から利用されかねんと警戒されるのは仕方のないことだ。しかし、この事はこの国だけではなく、隣国にも知られた事だ。この事実は他国へをも知れ渡るのは時間の問題だろう。ペガサス様を手に入れようと躍起になるかもしれん。しかし、昔の伝説の話のように二の舞いになるのだけは避けねばならん」
「その通りです!まずはカイン・ライザーが帰還し次第、呼びましょう。そしてペガサス様に挨拶をさせて頂くのです。国を上げて保護し、私達は決してペガサス様に取って危害を加えることはないと話をせねばなりません」
国王の話でバウエル公爵がそう声を上げた。
周りも同意したように頷く。
そこで1つ手が上がった。
「あの、この事は国で発表するのでしょうか」
そう声を上げたのは父が病に倒れ、23歳という若さで爵位を継いだ、まだ若き侯爵ながら優秀で領地では絶大な人気と名声を持ったマークエル・オリオンである。
「いや、これはまだ内密にして置こう。いずれ他国にまで知れ渡るかもしれんが今はこの国、ひいては我々を信用して貰わねばなるまい。見限られ他国にでも行かれれば元も子もないだろう」
「そうですね」
「みなも聞いていた通り、今回の会議内容は他言無用である。どこかでこの話が漏れた場合は必ず罰する。肝に命じよ」
「「「仰せのままに」」」
みなが頭を下げ、同意したところで宰相が口を開いた。
「では、こう致しましょう。カイン・ライザーが帰還し次第、まずは国王様と謁見をして頂き、話がまとまり次第、後日みなでペガサス様に挨拶します。どのようなお人柄かは存じませんがペガサス様が拒否なされば無理に出て来て貰うのは諦めましょう。もしかするとカイン・ライザーが拒むかもしれませんがそこは総司令官、あなたの役目です」
いきなりナディエルに話が振って来たので、一瞬びくりとしたが周りの視線もあり、ひとまず頷いた。
「善処します」
そう答えるので精一杯だった。
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