失われる未来を救けて

アホウドリ

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過去編

彼女との出会い

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 僕は息を絶え絶えにしながら意識を取り戻した。心臓が大きく鳴っている。

 予想だにしなかった衝撃的な『未来』が視えてしまった。

 僕は、使命感を覚えた。

 彼女を助けなければならない。

 深呼吸をし、心を落ち着かせるように努める。いても立ってもいられなくなり、すぐさま席を立ち上がって廊下に出た。後ろで聡が何やら騒いでいたが、相手をしている暇はない。

 そのときふと思った。彼女を助けられるのは僕だけなのではないだろうか。この『未来視』は彼女のために現れた能力なのではないだろうか。

 彼女の悩みについて、何も把握できていないし、全くもって根拠はないのだが、力になれる気がしてくる。

 そう考えると、ますます救わなければならないという使命感が高まり、逸る気持ちを抑えながらも、廊下を少しだけ早く歩き、彼女のもとへと向かった。

 下駄箱に辿り着き、校庭を眺める。ベンチに目を向けると、彼女はまだ座っていた。

 このときのためにかなり恥ずかしい話題を調べてきたのだが、本当にあんな話をしても良いものだろうか。もしかすると、引かれてしまうかもしれない。そんな時すでに遅しな考えをしていると、とうとう彼女の背中にあと一歩というところまでやってきてしまった。

 彼女は今、顔を上げてはいるものの、虚空を見てぼんやりしている。膝にお弁当を広げているが、何も食べていないらしい。

 そうだ、とここで思いついた。一緒に昼食を食べれば話しやすいのではないか。僕は急いで校舎へと戻る。教室へと早足で入り、鞄の中から弁当を取り出す。

「おい、ヒロ。説明して貰おうか?」

 聡がなにやら言っているものの目を向けず、弁当を持って教室を出た。

 再び校舎を出て、彼女のもとに行く。

 そして、彼女のベンチと花鉢を挟んだもう一方、左側のベンチに座る。

 隣の花鉢に植えてある花は、アフリカンマリーゴールドと呼ばれる花で、黄色い花びらが特徴だ。この花について、昨夜調べてきたことを語り掛けることにする。ええいままよ。羞恥心など捨ててしまえ。

「ねぇ、君」

 彼女に話し掛ける。しかし、彼女は未だ心ここに非ずといった様子だ。負けじと再び声を掛ける。

「君だよ、君。そこの虚空を見ている女の人」

 彼女は肩をピクッと震わせ、恐る恐るこちらを向く。そこで見えた顔に涙はなかった。今はどうやら落ち着いているらしい。

「な、なんですか」

 弱弱しい声をした返事が来る。顔は少し怯えた様子だ。

「突然だけどね、君はその花鉢に植えてある花について知っているかい?」

 花に指を向けて問い掛ける。彼女も同様に指を向け、「これですか」と疑問符を浮かべた表情をする。

「これは、マリーゴールドの中でも、アフリカンマリーゴールドと呼ばれる花でね。十七世紀に、イギリス軍がアフリカから持ち帰ったことが名前の由来だそうで、日本にやってきた最初のマリーゴールドらしいんだ」

「そうなんですか」

 へぇと頷いてくれてはいるものの、あまり興味がない様子だった。それでも無視されなかっただけマシかもしれない。話を続ける。

「マリーゴールドの花言葉は、絶望、悲しみ、嫉妬と言われていてね。由来には諸説あるのだけれど、よく言われているものを一つ教えてあげる」

 そうして、僕は話し始める。



 昔、とある女性がおり、一人の男性と激しい恋をしていました。

 しかし、男性には既に恋人がいました。

 それを嫉妬した女性は、恋人の父に「あなたの娘は浮気しています」と告げ口してしまいました。

 それを知って激怒した父は、娘のことを生き埋めにしてしまうのです。

 女性は、自分が告げ口したことによって、一人の女性が命を落としてしまったことについて深く後悔します。

 それから女性は九日もの間中、ずっと男性を見続けていました。

 やがて、女性の体が黄色い体に変化し、太陽に向かって咲くマリーゴールドになりました。



 話を終え、顔を覗いてみる。彼女は話を聞いている間、目を見開くと驚きを見せていた。

「そうですか」

 目を閉じ、また正面へと顔を戻して俯いてしまう。

 先ほど視た『未来』は、彼女が自殺するという内容だった。自殺をするということは、僕にとっては想像だにしないような、激しい絶望や悲しみの過去があったはずだ。

 そう考えると、あまりにも相性が悪い花言葉のように思えてくる。これを踏まえて話し始める。

「今話したことは、マリーゴールド全般の花言葉なのだけれどね、ここにあるアフリカンマリーゴールドには、もう一つの花言葉があるらしい」

 そう言うと、彼女は少し聞き耳を立てたようだった。

「それは、絶望を乗り越えて生きる。という言葉なんだ」

 彼女はこの花言葉を聞くと、僕の目をふと見てくれた。

「さっき話した花言葉と比べると、なんだか元気になれる言葉だよね」

 そう言って、彼女の悩みへと踏み込んだ。

「実は、僕は二年生なのだけれど、三階の教室からはこの場所が見えるんだ。最初に君を見つけたのは先週の月曜日だったかな。僕は始業式を終えて、疲れて頬杖をついていたところで、ふと外に顔を向けたら君が座っていたんだ。

 さっきは違ったみたいだけど、あのときの君は、このベンチに座ってとても悲しそうにしていたね。その姿を見たら僕は、昨年末に父さんを亡くしたときのことを思い出したんだ」

 彼女は、突然の告白に驚いた表情になった。そして僕は、なおも話し続ける。

「父さんを亡くしてからというもの、悲しみに打ちひしがれていた僕は、そのときを境に全然学校に行かなくなってしまったんだ。それはもう辛くてね。毎晩悪夢にうなされるほどだったよ。

 男ながら恥ずかしいけど、なにぶん一人親を亡くしてしまったものでね。大好きな親を失うのはこれほどにも悲しいものなのかと、我ながら恐れ慄いたよ」

 その話を聞き、彼女はまた衝撃を受けた様子だった。

「あーっと、一人親だったということに驚いたのかな? 僕と妹が産まれてすぐに母さんは亡くなってしまったんだ。それに関してはもう赤ん坊の頃の話で慣れたものだったさ。だから家族を失う悲しさは、昨年末が初めてのようだったよ」

 そう語ると、彼女は初めて自分から話し始める。

「実は、昨年末わたしもお母さんを亡くしました」

「なんだって」と咄嗟に口から出、衝撃を受けた。僕と同じじゃないか。

「そうか、君も同じなんだね」

 そう言うと、彼女は頷いた。

「あの、先輩はどうやって立ち直りましたか? わたし、もう辛くて辛くて胸が張り裂けそうなんです」

 彼女は胸を手で抑えながらも話してくれた。

「僕には美玖という名前の妹がいてね、その妹が支えてくれたよ。美玖も辛いはずなのにね。男ながらに面目ない」

 僕は情けなさを表情に出して言うと、彼女は少し微笑んだ。しかし、すぐに悲しい顔になる。

「わたしには、そういう人はいませんね……」

 そうして涙を浮かべ始め、ポケットから取り出したハンカチで拭いた。それを見た僕を心配させないためか、話を振って来る。

「さきほどのマリーゴールドの話なんですけど、昔から知ってたんですか?」

「あぁ、あれは昨日インターネットで調べたんだ」

 そう言うと、彼女は涙を拭きながらも「えへへ」と笑ってくれた。笑って貰えて良かった。

 彼女を初めて見つけたとき、隣の花鉢に植えてある花がついつい気になり、これを話のネタにできるのではないか? と思ったため、三十分掛けて暗唱するまで覚えた花言葉だった。

「ところで、君はなんていう名前なんだい? 僕は、石岡浩」

 彼女はハッとした顔をし、少しの間を置いて名乗った。

「石岡、先輩ですか。わたしは、咲美未来です」

「咲美さんか、覚えた」

 僕は、凄く良い名前だと思った。

 それが僕と未来との出会いだった。

「そういえば、昼食食べてないんじゃない? もし良かったら一緒に食べようか」

 僕は彼女を励ますためにも、これからは一緒に過ごそうと思う。

 このとき、「これからは一緒に昼食を摂ろう」との約束を取り付けた。それからというもの、昼になると必ずそのベンチへとおもむき、未来と昼食を摂った。

 初対面のときは花鉢を挟んで会話したのだが、翌日からというもの、僕と未来は同じベンチに並んで座るようになった。

 未来は健気にも、お弁当包みの布を僕が座るところへと敷き、場所取りをしてくれていた。一年生は二階に入っているので、僕より早く来られるからだそうだ。

 僕は、「どうせ誰も来ないだろう?」と聞くと、「先輩の隣に座りたいから」と答えてくれ、思わず嬉しくなった。

 僕らはまず自己紹介をし合った。まるで小学生のように、好きな食べ物や好きな科目を言い合い、趣味の話などをした。ちなみに好きな食べ物はアジの開き、好きな科目は現代文らしい。

 そして趣味は推理小説を読むことだそうだ。共通の趣味を見つけ、今読んでいる作品を貸し合おうという話になるほど大いに盛り上がった。

 どうやら彼女は僕より嗜んでいるようで、「先輩はその姓にしてはワトソンというよりヘイスティングズに似ていますよね」と言われたときには、大いに戸惑った。

 僕らが出会って一週間ほど経ったある日、慣れたように昼食へ立とうとすると、一番前の席に座った美玖がすぐそばまでやってきた。

「兄さんって、ここ最近お昼はどこで食べてるの?」

「あぁ、実はあそこに座っている女の子と食べているんだ」

 外に指を向け、未来を示した。

「あーあの子? 私も、たまに外を眺めると見掛けるね。俯いてることが多いように思えたけど、心配になったの?」

「そうなんだ、悩んでいるように見えてな。僕が助けになれたらと思って」

 そう言うと、意地悪なことでも思い浮かんだかのような顔をした。

「へぇ~ほ~、好きになっちゃった?」

「あはは」

 美玖のくだらない戯言を受け流し、出発しようとする。すると僕のブレザーの袖を引っ張り、「ちょ、ちょっと待って! 行かないで!」 と言って、引き留めてきた。美玖は居住まいを正し、こほんと息を吐いた。

「私も一緒に行っていい?」

「それならそうと言えよ」

「だってー、初対面の人相手にそこまで積極的に話し掛けたの久し振りでしょう? これは絶対何かあるなと思って」

「まぁ、そう思うのは無理もないか」

 そうして、『未来視』をしたことについて話した。もちろん、具体的な内容も抽象的な内容すらも伏せて。

 ちなみに僕のこの『未来視』について、この時点では美玖、聡、美幸先生の三人しか知らない。美玖には家族だから教えたという理由だが、聡に教えたのは見せびらかすためだ。あのときは未だ若かったのだ。美幸先生に教えたのは成り行きで。

「そっか、それなら仕方ないね。凄く気になるけど、私も手助けするよ」

「わかった、それじゃあ行こうか」

 このとき、美玖には助けるという善意から来る優しさがあったのだ。しかし時が経つにつれ、いわゆる同情とは違った友情が、段々と芽生えていくのをそばで見ていてひしひしと感じた。

「咲美さん、来たぞー」

 それを聞いた未来は「はい」と言いながら、後ろを振り向く。目には僕の後ろにいる美玖が映ったようだ。

「やっほ、あなたが未来ちゃ……ん?」

 美玖は未来の顔を見初め挨拶をするが、重要なことに気付いた。それは未来も同じようで、

 「え……」と茫然とした声を発した。このとき、十数秒もの沈黙が降りた。この空白を埋めるためにも話題を作る。

「二人ってやっぱ顔似てるよな」

「……」

「……」

 間を取り持ったつもりが、逆効果だった。それもそうだろう、沈黙の理由がそのことなのだから当然だ。先に沈黙を破ったのは美玖だった。

「ま、まぁそういうこともあるよ、ね……?」

 まぁ普通に考えてないだろう。

「あっはっはーこんなところでドッペルゲンガーに会ってしまったなーこれでお前らも終わりだー」

 冗談を言うも、未来が驚いたままの目をこちらに向けただけだった。

「と、とにかく、昼食にしようじゃないか」

 そうしてひとまずは落ち着こうとの話になった。

 いつもは未来が右に、僕が左に座ることにしている。しかし、美玖が来たことによってぐちゃぐちゃとなり、右から僕、未来、美玖の順番になった。抗議の意味を込めて言う。

「僕の左側に来るなっていつも言ってるよな。なんでいつもそっち側に行こうとする。美玖、僕と変われ」

「えぇー面倒だからいいでしょう? ところでさぁ」

 そう言って、美玖は未来に話し掛け始めた。

 顔がやけに似ている問題については、後回しにした。この問題の解答は未だなされていないので、後回しというよりは抹消だろう。

 美玖は絵に描いたようなステレオタイプな女子なので、スイーツの話や、料理の話を持ち掛けた。しかし、未来の好きな食べ物はアジの開きだ。

 あの味気ない焼いただけの魚を好きな食べ物に上げるような女子が、スイーツなど好きなわけがないのだ。と思っていたのだが、意外に食いつきが良かった。

 美玖の話に共感した未来は、どうやら美玖とぜひとも仲良くなりたいと意気込み、必死に歩み寄っていた。そして、今日の放課後はスイーツ店巡りをすることに決まったらしい。

 僕は甘い物がてんでダメで、この会話からは耳を外し、正面に望める空を眺めていた。

 今日は良い天気だ。

 そうだ、ゲームセンターにでも行こうかな。でも僕はゲームとか苦手だからな。じゃあどうしよう。

 ボウリング? 高校生一人で行くものではないだろう。

 映画館? これは一人で行くものだが、今は節約生活中だ。

 そうだ、聡とキャッチボールでもするか。あいにくグローブも野球ボールも持っていないし、聡はあんな肉体をしておいて野球に興味ないしな。

 じゃあ今日は聡と石でも蹴って帰ろうか。僕ら流行りのケンケンパ縛りの石蹴りだ。これが大いに難しい。

 まず、ケンで片足立ちになるのだが、ここに来ていきなりの関門だ。僕らはさらに縛っており、地に足を付けている方の足でのみ石を蹴って良いと定めている。

 僕らは玄人なので苦労しないのだが、なんせ疲れる。そして、パでも縛りを設けており、ケンに移るジャンプをするとき以外、両方の足を地面から離す行為を禁止している。つまり、ケンもパもジャンプしながら蹴らなければならないのだ。

 これは、この辛い状況の中、相手の足元へと石を正確にパスしなければならないことを意味している。何故なら、ケンとパの体勢では、足を地面から動かしてはいけないのだから、石の落ちている場所まで歩いてはいけないのだ。

 僕らはこのスポーツを健健溌と呼んでいる。健康に、健康に、溌溂とするスポーツ。略して健健溌だ。久しぶりにやってみるのも良いかもしれない。おおよそ二年半ぶりか。よし、そうしよう。

 僕は独りでに笑う。

「おーい、兄さん」

 妄想に耽っていると、美玖の手が後ろからフラフラと振られた。

「さっきから未来ちゃんが呼んでたのに気付かなかったの?」

「そうですよ先輩、ずっと隣から手を振っていたんですよ?」

「あーごめん、見えてなかった」

 どうやら気を抜いていたようだ。僕は顔を向け、話を促す。

「ほら、あそこの空に飛行船が見えますよ」

 未来は左斜めの空に指を向けた。ずっと空を見ていたつもりが、気付かなかったようだ。

「あー本当だ。久方振りに見たな。存在すら忘れていたところだ」

 あんなにもふわふわと浮かんでみたいな。などと思っていると、チャイムが鳴り出した。

「美玖ちゃんバイバイ、また後でね。先輩もさようなら」

「うん、バイバイ未来ちゃん」

 双方手を振って別れる。今の会話で気になったことを美玖に聞いてみる。

「お前ら、目を離した隙にずいぶんと仲が縮まっているんだな。もう名前で呼び合う仲か。しかも敬語なし。僕だけ、先輩もさようならとな」

「まーね」

 胸を張り、自慢をしながら言う。

「兄さんも、敬語は止めて名前で呼んでって頼んでみれば?」

「そうだなー考えてみる」

 僕らはこうして教室へと戻っていった。
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